2023.02.26
Uさんにはキッチンの塗装をご自身で行なって頂く時にご説明した時以来タイミングが合わなくて、こうしてお会いできるまでもう2年以上が経っていたのでした。
大変久しぶりにスツールの相談を頂いたのです。今はいろいろと慌ただしくて椅子作りの時間が取れない状況でしたので、今ショールームに置かれているものでよければ、ということで、お手入れの方法や写真を撮らせて頂く良い機会だと思いまして、3脚のスツールを持ってアキコとお邪魔してきました。
キッチンは小さなやんちゃな男の子が二人いてもとてもきれいに使われていて、そして、2年経ったクルミはほどよく色焼けしていてとても良い表情になっておりました。
小柄なUさんの使いやすい高さを確認して、あらためて高さを調整したらお届けしますね。
今日はお邪魔致しました。
2023.02.25
タケイシさんが担当したサクラを使ったカップボード。
本日Mさんのところにノガミ君と二人で設置に伺ってきました。
サクラの長い材がなかなか手に入りにくい中、きれいな表情の良い材を使うことができてきれいに仕上がりました。
あとはこの環境で板が落ち着いてくれるかどうか。今はきれいに納まっておりますが、無垢材はどうしても動きますから、具合を見ながら使ってゆけるように私たちも見守りたいと思います。
あと、サクラの色が焼けてくる様子は本当にきれいですから、まだ時期を見てお邪魔させて頂こうと思っております。こちらに越してこられるのは、初夏に差し掛かる頃と言ってたかしら。
山梨のこちらは道のそこかしこには残雪が見られたようですが、桜咲く春はもうすぐのようですね。
私は、慣れないシェアオフィスという場所に出かけて、久しぶりにお会いしたNさんと設計事務所さんとで、キッチンの打ち合わせをしておりました。
街の中はなんとなく春めいておりました。
2023.02.23
高校の登校日に合わせて数日前から仕込みをしてバレンタインのチョコ作りをしていたハル。
Instagramで好きなアカウントの方のレシピを真似して、ケーキポップ、カヌレ、ハート型のチョコフレークサンド、カップケーキを大量に作ってはラッピングしていました。
「これ家で食べていいやつだから。」とさらっと置かれたチョコたち。
「ふ~ん。」とダイスケさん。
きっと、父親のためにはわざわざ作ってくれないのね、他の人たちと一緒なのね、とちょっとつまらなく思っているのでしょう。
今まで疑問に思っていたのでしたが、ダイスケさんが「ふ~ん」と言う時は物足りなさを感じている時なのだなと確認できたのでした。
2023.02.21
土日も工房に出ることが多いので、不定期に平日休みをもらっています。
昨日は買い出しに出かけた後に、テスト期間が始まったチアキが早く帰ってくるから3人そろって昼ごはんが食べられるって思っていたら、ハルカも予定よりも早く帰ってきまして、(もう卒業間近で登校日があっても数時間の授業なのだそうで)久しぶりに4人で昼ごはん。
そのあと、工房に一度戻って出掛けていたアイが戻ってきたのを見計らって、みんなよりも先に帰らせてもらいます。すみませんが、よろしくお願いします。
ちょうどこれからご飯の支度をするタイミングで、お菓子作りでは先生のようなハルカですが、今日はアジの開き方をお母さんに教わりながら、(チィはテスト勉強中)みんなで揚げたての夕ごはん。久しぶりです。やはり揚げたてできたては美味しいね。
ごちそうさまでした。
2023.02.19
「こんにちは、Mさん。」
高尾のMさんにお会いするのは、9年振りでしょうか。その時はキッチンカウンターをご依頼頂いたのでしたね。すっかり良い色になっていて。
そして最初に作らせて頂いたダイニングテーブルとサイドボードはもう16年も経つのか。あの時、奥さんはお腹が大きかったのでしたね。そして今日、車を止めて初めに挨拶してくれた男性は、てっきりMさんかと思ったら中学2年生のお兄ちゃんでした。
時間の経過をこうもすんなり示されると、自分の気持ちとのギャップが大きくて驚かされます。ブラックチェリーの色の変化というのも他の樹種に比べてあからさまにその経てきた時間を如実に見せてくれますね。
ああ、過ぎ去りし日々よ・・。
なんて一緒ん思うのですが、こうして16年経った今でも私たちのことを思っていてくださることに本当に感謝しております。
「いやあ、リビングに本棚が無くて、子供もよく本を読むようになってきましたのでね。」とMさん。
こうしてまた1台置かせて頂けることになりました。
「次は息子の部屋にもイマイさんの家具をお願いしたいと思っているのです。」と奥様がおっしゃってくださいました。
家具を通じてその人の暮らしのそばにいられることは本当に本当に有り難いことです。
Mさん、これからもよろしくお願い致します。
2023.02.16
続いて本棚。
天井ギリギリのサイズで作るのです。
制作に取り掛かる前にノガミ君と打ち合わせをしていて、そういえばこの本棚起こせるのかなって直前で気づいたのでした。
手前の広いリビングで組んで立てたまま廊下まで運べばよいかな、なんて安易に考えていたのですが、そういえばリビングから廊下に抜けるドアの高さはいくつだっけ?
慌てて監督のOさんに確認を取ると、標準的なサイズの建具が入るようで、(うーん何となくTさんの住まいらしさが表れた寸法だなあ)なんてうれしく思ってしまったのですが、これでは本棚が搬入できないので、慌ててノガミ君と組み立て方を検討し直したのでした。
現場ですべて組み立てるとこの家具だけで1日の作業が終わってしまうので、なるべくスムースに組み立てられるように、いくつかに分割して現場で締結金物と木ネジを併用してしっかり組めるように再構成。ひとまず完成。
これから、ワタナベ君が洗面台など、野上君がキッチンなどを手掛けていきます。
少しずつ進んでいくのです。
2023.02.15
そのような慌ただしさの中、アイは寒いからか今日は外に出ても10分くらいで戻ってきちゃって、ずーっと食べてる。
人の顔見ては、ニャーと言って、ずーっと食べてる。
何だよって思うけれど、こういう変わらない時間を見ていると安心します。
2023.02.15
午後からは来週このキッチンのキッチンの設置工事を予定しているYさんのところの現場確認に。
kotiの伊藤さんに内装工事をお願いしていて、昨夕で解体が終わったということで、お昼過ぎに現場で落ち合ったのでした。
解体前の採寸だと寸法が拾いきれない部分があって心配だったのですが、うーん、なかなかシビアの寸法です。戸棚の裏に照明を組込んだり、L型なのですが建物を築年数もそれなりに経っているので矩が出ていない可能性もあります。ある程度逃げを見て作ったつもりでしたが、なかなかシビアだなあ。
新築でもリノベーションでも実際の場所に合わせて寸法を取って作っていくのではなく、その寸法でその場所ができあがる想定で作り始めることが多いので、うまく納まるかどうかはいつもドキドキするわけですよ。
工房に戻ったら、制作を担当したヒロセ君とスムーズに納める方法を再検討。まだ読み切れない部分もありますが、どうにかうまくいきそうです。
みんなありがとう。
2023.02.15
今月は設置工事に出かけることが少なくて、みんなで制作を進めております。
制作台数の多い静岡のTさんの家具も何台か完成して、一番大きなキッチンにもそろそろ取り掛かる予定です。みんな遅くまで頭を悩ませながら頑張ってくれています。
ありがたいことです。
これはそのキッチンとつながるテレビボード。キッチンがリビングからの視線を遮るように間仕切りのような役割をします。イメージは我が家の木製壁。
Tさんご夫妻が我が家に見学にいらして下さった時にツガでできた壁を見て気に入ってくださって、今回は室内の材をタモに統一しているということで、タモ材を挽いて一枚ずつ縁甲板を作りました。うまくむこうの環境に馴染んでくれると良いのですが、無垢材を使う時はいつも悩ましいです。
2023.02.13
今日はあいにくの雨模様でちょっと残念でしたが、それでもみられる景色を楽しみにしてMさんの現場の確認に出かけてきました。
いつものように電車で・・、と思っていたのですが、最寄り駅から徒歩9kmほどで、さらには「結構な坂道です。」と監督さんからご連絡頂いていたので車でね。車で一人だと淋しいので、そしてすぐに眠くなっちゃうので、アキコと一緒に出掛けてまいりました。
「近くに昇仙峡があるんだっけ。結婚前はこのあたりにも来たよねえ。」なんて、あの頃とすっかり携えていることが変わってしまった二人にとっては、今はこういう機会に良い景色が見られるくらいがちょうど良い過ごし方なのかもしれないなあ。
雪が心配でしたが、週末の陽気でどうやらある程度は融けたようですが、それでもこのすてきな景色。
(これは近くで立ち寄った縄文時代の遺跡があったという場所。)
サクラで作らせて頂いた食器棚は、この南アルプスが望める気持ちの良い場所に置かせて頂くのです。
2023.02.11
久しぶりに内田さんに声をかけて頂いて都内に移転した事務所にお邪魔してきました。
「内田さんのご自宅のキッチンを作らせてもらってからもう6、7年くらいでしたっけ?」
「いや、イマイさん、もう10年になりますよ。」
あっという間に時間は過ぎる。お互い子供の話なんてすると、「えっもうそんなに。」なんておじさんの常套句が出てくるわけです。気持ちだけはついこの前なんですけれどね。
茅ケ崎のKさんのお話がきっかけで始まったこのオーダーキッチンの制作という仕事も、今では多くのお話を頂けるようになって、内田さんをはじめ、いろいろな設計士さんと出会うことができました。
昨日も鎌倉の技拓さんが雨雪の中、Kさんご家族と一緒にいらしてくださいました。みんな楽しそうに今までの暮らしかたを、これからの暮らしかたを話していってくださいます。
ありがたいなあとあらためて感じます。
今回は食器棚のご相談を頂いたのです。実現できると良いなあ。
2023.02.12
進学することを決めたハル。無事希望する大学に合格できたので、先日お休みをもらって、その大学へ両親を連れて見学に行ってきました。
「ここに4年間通うのね。頑張ってね。」と声をかけられて、ハルもより一層気が引き締まったことと思います。
私がここまで子供を育てることができたのも、両親のサポートがあったからだと思います。
チイを妊娠中に、ハルと私で発熱してしまい、ダイスケさんは大きな現場があったので休むことができず、母に数日泊まり込みで看病してもらったこともありました。
娘2人とも喘息があり、幼少期には毎月のように誰かしら病院にかかっていて、いったい何度お手伝いに来てもらったのだろうと、両親のサポートに頼ってばかりの日々でした。
2人のサポートがなければ乗り切れなかったと思います。本当に感謝しています。
学生時代には父から「大学に行ってほしい。」と言われていたのに、専門学校出で看護師になった負い目もありまして、ハルが父の望みを叶えてくれました。親としては立場がないのですが、そうとしかならなかったのですから仕方がないです。そのお詫びの思いも込めて、今回のキャンパスツアーに連れて行ったのでした。ハルにも感謝しなくてはいけませんね。ありがとう。
(写真は二人だけですが、坂の多いキャンパスでしたので、呼吸器の弱い父も休み休み後からゆっくり登ってきてくれたのでした。)
2023.02.10
ステンレスの天板に、ナラの取っ手、少しくすんだ白いアイランドキッチンを作らせて頂いた記事を書きました。まるで、小さな花のようなキッチンです。
もしよろしければご覧になってください。
2023.02.10
夕ご飯にミートソースとツナサラダを作りました。
缶詰を使ったときに、ついやってしまうことは、洗ってから、玄関土間の分別ごみ箱にもっていく前に、シンクの端に水切りのために置いておくことです。
30分くらいしたら捨てればいいのですが、台所を離れるとつい忘れて、一晩そのままにしてしまうとしっかり茶色い錆がついてしまいます。「一晩で?!」と思いますが、錆を作る条件の空気・お水・洗剤はそろっている場所ですから一晩の時間もいらないのでしょう。気を付けた方がいいですよね。
その錆を落とす時に使うものに気を付けたほうがいいです。
メラミンスポンジならいいかなと思って使うと、その場所だけ細かい繊維に磨かれて、てかてかしてしまいます。(経験しました…。)
粗い研磨のヤスリを使っても、その場所だけ違う仕上げになってしまうので気を付けましょう。
ステンレスを傷つけずに落とす方法はクリーナーを使うことなのですが、ホームセンターで売っている「錆とり」をうたったクリーナーは、食べ物が置いてあるキッチンに使うには刺激的な匂いが強く好ましくないので、個人的にはダスキンさんのステンレスクリーナーがおすすめです。
暮らし始めての4年目の我が家のキッチンの天板は、ステンレスバイブレーション仕上げなのですが、
「包丁研ぎを使ったときの擦れた跡」
「すり鉢を使って擦れた跡」
「土鍋を引きずった時のできた跡」
「鉄鍋のふたを縦に落としてできた凹み」
などのダメージ加工が加わり、所々ギザギザしていて、ダメージデニムのようにとてもいい風合いになっております。(笑)
キッチンは毎日必ず使う場所で、使うと汚れて、傷がついたりする場所です。
その素材自体が、「熱や衝撃に強い。汚れにくい。」とうたっていても、数年使っていれば、何かしらの傷や跡ができていくものです。
新品の状態が美しいのはもちろんなのですが、生活の跡も馴染んで風合いとして楽しんでいけるキッチンが自分には合っていたのだなと思っています。
2023.02.08
ゆったりした町に暮らすNさんの表情豊かなナラ材で仕上げたペニンシュラキッチンのお話と、エッセイ「家具を壁や床に固定するほうが良いか、置くだけで良いか」を掲載しました。
もし、お時間ございましたらご覧になってくださいね。
2023.02.06
homify さんのWebsite の記事に取り上げていただきました。ありがとうございます。
「今すぐできる!家にある見たくないものを減らす7つのコツ」
https://www.homify.jp/ideabooks/9223450/
取り上げていただいた写真はZさんのお家のものです。
シンク下の大きな引き出しを開けると分別してゴミを入れられるようにしてあります。
キッチンの形を考えられる時に、何をどこに置いて使っていくのかを決めていきますが、ゴミ箱についても人それぞれのご意見を聞くことができます。
「ゴミ箱をシンク下に隠したいので、キッチン側にオープンスペースが作れるオーダーキッチンにしたいと思ったのです。」
「食器棚の1番下にゴミ箱を分別して並べて置けるようにしたいので、オープンの場所を作りたいです。」
という隠したい派の方々もいらっしゃれば、
「ゴミ箱はキッチンの近くに蓋付きの物を置く予定です。隠すと使いづらいので隠さなくてよいです。」
「ゴミ箱の周りも汚れるイメージがあります。隠すと余計周りが汚れそうなので、見える所に置くようにします。」
と見える所に置く派の方もいらっしゃいます。
どちらのご意見も、なるほど、と思える点があるので、皆さんのそれぞれの今までの暮らしの経験上から得られたものなのだろうなと、いつも興味深くお話を聞かせていただいております。
そして、我が家はシンク下に隠す形にしたのですが、(2枚目の写真です。)
この形で難があるなと感じるところは、洗い物などでシンク前に立っている時に、ゴミを捨てたい人がいたらそこをどかなくてはいけない時です。
半歩下がればいいことなのですが、それがイラッと来る時があります。
1日の終わりの家事で疲れている時だからでしょうね。
子供たちも察しているようで、早く済ませなきゃと急いで捨てようとするから、さっとフットペダルを踏んで蓋が閉まる前にゴミが中に入れようとするけど入り切らず、蓋に挟まったままになったりして、後から私に「ちゃんと捨てなさいよ。」と言われてしまって、気を遣ったのに散々ですよね。(笑)
洗い物にかかる時間はかかっても10〜20分くらいですから、限られているので、その間だけなのですけどね。
シンク下にゴミ箱を置くとそういう状況にもなるのだなぁとどなたかのご参考になればと思います。食洗機を置かなかった我が家だけなのかもしれませんけど…。
2023.02.04
今日は定休日です。
朝方、アイにご飯を上げたら休日を振り替えて作業を始めたノガミ君に工房を頼んで一度帰宅。
チアキが卒業するまでのあと1年間は中学校の活動に参加しようと考えていて、ここ数年は、年に3回開催されている中学校の役員として活動に参加させてもらっていました。
今日はその全体会ということで、市内19校あるの小中学校の代表者が集まる会議が開かれたのでした。
冒頭では、今年の成人式で桃色のウサギに扮していた教育長から挨拶がありました。
校長先生だった当時、自分がやりたいと思ったことを地域の皆さんや保護者の皆さんが後押ししてくれて、自分が思っていた以上の活動の成果を上げることができ、そのことに強く感動して、学校はもっとそこに住む人たちが主導になって地域の独自性のある教育の在り方があってよいのではないかという思いをずっと持っているのです、とお話をしてくださいました。
私がPTAの会長を務めさせてもらっていた時からこの教育長の言葉が好きで、教育に大きな偏りがあってはいけないけれど、この町の学校に行くとこういうことをたくさん教えてもらえて、こっちだとこういう人たちの活動がよく知れて、なんて独特の色があったらおもしろいだろうなあなんて思っていて、いつもこの人の夢のあるお話が好きなのです。
実際に私も自分の住む町ではなかったのですが、キッチンを作らせて頂いたお客様だった小学校の先生からお声掛け頂いて小学校でおもしろいワークショップをさせてもらったことがありましたし。
もう10年前のことだ。
○図工の授業3回目
○ビバ、ものづくり!
○ビバ、ものづくり!その2
○ビバ、ものづくり!その3
○ビバ、ものづくり!その4
○ビバ、ものづくり!最終章
先日も寒川の中学校で先生からお声掛け頂いて授業をさせてもらいましたし。
○働く大人の考え方に触れる時間
いろいろな特徴のある授業が受けられると感受性の強い子供たちはもっとしなやかになってくれそうです。
でも、全体会で出た実情はなかなか難しくて、学校が目指す先とそこに住む人たちが目指す先は必ずしも一致しづらいようで、住む人たちは先さえ見ていないこともあったりするようでした。
「昔はさ、慶弔事があれば、となり3件は駆け付けたもんだけどなあ。今なんてまわりは年寄りばかりになって来たけど誰が無くなったかなんてわからなくなっちゃってるもの。」とご年輩の役員さんがそうおっしゃっていました。
海老名という町は今大きく開発が進んでいて、人口が増えてきています。
それはとても良いことだと思うのですが、ベッドタウンのような印象になってきているようにも思えます。
地域とはそこに住む人が作っていくもので、そこに住みつつそこで働いている人には今日の課題はとても身近に感じられる話題だったのですが、日中は市外、県外に勤めに出てしまうような生活スタイルになるとなかなか普段の町の様子にまで関心を持つことが難しくなってきます。
私自身も数年前まではあれほど子供たちのことを考えながら過ごしていたのに、活動から少し遠ざかると情報もあまり入ってこないこともあって(チアキも寡黙ですし)、役員をしていながらもすっかり学校や地域のことを思う時間が少なくなってしまっていました。
これは淋しいことですが、当然辿り着く気持ちなのだとも思っています。
人の気持ちは儚くて、今の自分の暮らしや目の前にあることがやはり一番重要に思えてしまって、気持ちに余裕が生まれるまではまわりを見渡す時間も取れなかったりします。それに今はまわりを見まわさなくても生きてゆけるように感じられてしまう。
それでも大事なのは、ゆるくても良いから小さなつながりだよねって同席していた役員さんがおっしゃっていました。
それは本当にそう思います。
思い出をさかのぼると大雪が降って相模線も車も立ち行かなくなった時や、そして数年前の大雨で相模川が溢れるんじゃないかと思えた時、どれほどまわりの力が頼もしかったことか、自分もふとすると忘れがちになります。
今この時は自分たちだけで生きてゆけると信じがちだけど、いつかまわりを頼らなければならない時が来ることは知っているはず。
特に最近はコロナの影響で横のつながりが断ち切られてしまって、縦のつながりも切られてしまって、小さな町の伝統や文化が薄れ始めているくらい。より個へと気持ちが籠ってしまいがちになっているように思えます。・・行事は縮小して、集まりは解散して・・。
それでもどうにか成っているのは事実だけれど、それだとどうにもならない時に備えてどうにかし続けてきたつながりが無くなっていくのは残念です。
一番気軽なのは、お手伝いから始まる近所の顔合わせ程度でそれが負担にならないで、自分のペースで参加できるくらいのゆるい集まりなのでしょうけれど、それで万事が解決するわけでもないものですから、なかなか正解のない難しい課題ですね。
「どうしたら負担感なく緩やかにつながっていけるかなあ。」というのがこれからの大きな課題です。
私にとっても、暮らしている町と仕事をしている町で自分がこの先どのように関わってゆけるのだろう。悩ましい問題ですが、まず言えるのは、楽しみながら関わりを持つことが一番大切だということかな。
ちなみに今回の写真は中学校で緑化事業の看板を建てる時に「イマイさん、お願いしても良いでしょうか。」と校長先生から依頼されて書いた看板のムクドリとタブノキの実。学校の端っこに行くと今までも立っているはず。
2023.02.03
鎌倉の技拓さんからご依頼頂いたYさんのキッチン。無事にお引渡が終わってお引越しが終わってひと段落したこのタイミングでご挨拶に伺わせて頂きました。
柾目の印象は良いよね。どこか涼しげで欧風な印象を感じます。キッチンはフローリングでダイニングからリビングに掛けてはカーペットが敷き込まれていて、壁はあちらこちらで緩やかなカーブを描いている。ゆったりしているという言葉がよく合うおうち。
オイル塗装のお手入れの方法や引き出しの外し方やちょうど設備屋さんが追加で浄水器を付けに来ていたので、作業の邪魔になりそうな扉の外し方をお伝えしたりして、ご挨拶は終了。
そのお話の中でYさんから吊戸棚のとてもすてきな活用方法を教えて頂いて、(本日この印象を見るまでは、こういう使い方をするのだって全く気が付きませんでした。)大変勉強になったのです。今後の家具作りに活かせるように頑張ろう。
Yさん、ありがとうございました。
2023.02.02
毎朝、自転車で通っていると工房に着く頃にはこの寒さでも汗かいて冷えてしまうので早く着替えたいところですが、2階に上がる階段室の扉を開けると、もうアイがそこで待っていて「ニャアオウ(おはようと言っていると思っています)」と言って、ちらっとこちらを見たらすぐに裏の花壇へと見回りに出かけるのが日課です。
たしかに茶色いとても大きな人が居ましたものね、アイさん。
そんなことをしているとふと頭の上からカッカッと木を叩くような音が聞こえてきました。
何かしら、と音のする方を見ると、見たことのない茶色い小鳥がカッカッ言いながら私たちのほうを見ておりました。
そういえば、先日アキコが事務所の中なのになぜかささやき声で「ルリビタキがこっそり来ているのよ。」と言ってみましたね。
この子がそうなのかしら。
さて、今日は角ログで組まれた家に住むUさんのところまで打ち合わせに行ってきます。
なかなかログハウスに入る機会はないものですので楽しみです。
キッチンを作らせて頂くのです。
内装工事はいつもの通りにkotiの伊藤さんにお願いするので現地で落ち合う予定。
どんな形にまとまるか楽しみな清々しい朝でございます。
2023.02.01
先月末に設置しに伺ったYさんのところに再び伺ってきたのでした。
あの時うっかり採寸違いしてしまって、取付できなかったデスク部分を加工し直して、アキコと二人で出かけてきたのです。
Yさんは私たちにいろいろとすてきな影響を与えてくださった人で、最初に知り合った時から10年間、ことあるごとにお話に上がっていたので、彼女もYさんにお会いできることがとても楽しみだったし、(以前に私たちのショールームまでいらして下さった時にあっているのかな・・。)Yさんのお宅を訪問するのは初めてだったのでより楽しみだったようです。
ちなみにYさんは、「すぐそばでご飯を作っているような距離」のYさんです。
こうして見比べると、以前の食器棚とはだいぶ形が変わりましたね。
10年で暮らしかたも大きく変わってくるのですよ。
作業の途中に顔を出してくれたお兄ちゃんもすっかり大きくなっていて。なんだかすごいなあ。
これからはお母様もここにいらして一緒に暮らしていくそうで賑やかになりますね。
帰り際にYさんが「うちはイマイさんの家具でできているようなものですね。」ってうれしい言葉を頂いたりして、そういう言葉に込められている今までの時間のようなものがとてもうれしかったのでした。
ほんとう、気持ちが近いのですよ。
2023.01.31
「蔵だったところをキッチンにするのです。」と言われて、昨冬に北鎌倉のKさんの現場確認に出かけたのでした。
小高い緑地の裾に建てられた古民家(と言ってよいでしょうか。)に住まわれるというお話は伺っていたのですが、この佇まいは何ともいろいろな意味で息をのむ姿でした。
なるほど、この雰囲気にカバのキッチンはすてきだなあ、なんてのんびり構えていたのですが、昨日と今日でその設置工事だったのですが、玄関に辿り着くまでの階段(60段くらいあるのかしら)をひたすら往復して運び込む作業にすっかりまいってしまいまして、途中でノガミ君に「シャチョウはもう休んでいてください。」なんて言われる始末で、情けなくなっちゃうなあ。
しまいには蔵の入り口で頭をぶつけてたんこぶ作っちゃうし。(昔の作りで高さが低いのでした。)
ハアハア息を切らしながら運び終えて、あとは段取り通りに設置をしていくのでした。
1日目は、壁や床の下地の加工をしてキャビネットの組み立ててひとまず作業を終えて、2日目にコーリアンのシームレス加工を行ないます。
今回はデュポン社のコーリアンという人工大理石をカウンタートップに使っていて、このキッチンのサイズなら1枚の長さでも製作は可能なのですが、何しろ運び込むことが困難な状況でしたので、2分割で制作して、ここで、同柄の液体樹脂で接着硬化させて1枚のカウンターに仕上げるのです。
そうして、2日目の午前中にコーリアンが仕上がったところに機器を組込んでひとまず完了。
あとは電気屋さんが器具付けしてくださったら、最後の仕込みをして完了の予定です。
床にもカバ材が張られるというお話だったので仕上がりの印象がどのようになるのかが楽しみなのです。
2023.02.01
ショールームに打ち合わせに来ていただいたお客様の中で、
「木製のキッチンにしたいのだけど、無垢材と突板と、どう選べばよいかわからない。」という方は多くいらっしゃいます。
そういう場合には実際に扉を並べてお見せしながら、その構造・木目の見え方・重さ・金額の違いをお話しさせていただいております。
(写真左側が無垢材の扉で、反り止めの金具が入っておりますのでより重く感じられるかもしれません。右側の扉が突板の扉になります。)
そうするとお客様から、
「突板の扉ってこういうふうにできていたのですね。」
「こんなに重さが違うのですね。驚きました。」
(突板の扉と無垢材の扉で金額の違いは2.5倍ほど違います。)
という反応をいただきます。そのうえで、どちらの素材を用いるかを考えていただいております。
そうしてできあがって納めているキッチンや家具ですが、使ってみてしばらくしてから、突板の扉から無垢材の扉に変えさせて頂いたお客様がいらっしゃいました。
「突板の扉を開いた時に見える側面の木目にどうしても違和感があるのです。」とお客様はおっしゃられました。
突板の扉の側面に突板シートを貼って仕上げますが、前板の木目の模様とは異なるものになります。
そこが気になってしまうというものでした。なるほど。
その人の持つイメージと実際に見えるものが異なると、「おや!?」と思いますものね。
自分がそこの違和感を感じるなんて、日々使ってみないとわからないものです。
私たちも勉強になった出来事でした。
オーダーキッチンや家具ではそういう細かい部分の確認もできますので、気になる方はぜひショールームにいらしてくださいね。
自分にはそういう違和感を感じることってあるのだろうか?と考えてみました。
テーマパークで食べた青いカレーライスが思い出されました。味はおいしかったと思うのですが、違和感を感じたことの方が強く記憶に残りました。
暮らしや習慣の中で自然に身についたイメージは心地よさを決める上で、大切な要素なのだなと思います。
2023.01.30
先日、「くるみの木を製材していたら虫喰っちゃっていまして…。」とノガミ君から報告がありました。
見せてもいらうと、本当だ!というくらい紛れもなく虫が木を食べている跡がありました。
材木屋さんから板になった状態で私たちの工房まで運ばれてきますが、さらに製材してみないと、商品として納めるには問題になる点に気づけない場合があります。
割れがあったり、シミがあったり、写真のように虫食いの跡があったり…。
そうすると、材木屋さんに連絡して返品・交換をお願いし、新しく届いた材料でまた製材するところから製作が始まります。(材木屋さんには申し訳ないのですが…。)
個人的には、虫が食べるなんて、いい木なのだなと思いましたが、きっと材木屋さん的にはそうではないのでしょう。
でも、虫が全くつかないくらい薬等が使われている木がキッチンや家具に使われていると思うとそれもどうなのだろうか、とも思ってしまいます。難しいですね。
(虫が苦手な方は写真掲載を失礼します。)
その中にいた虫はお外に放したのかなと思っていたら、
「木くずと一緒に箱に入れてみんなで様子見てます。調べてみたらカミキリムシの一種みたいで。」とノガミ君。
見せてもらうと、3匹中1匹は死んでしまっていましたが、2匹は元気にしていました。
こんな固い木を食べれる歯を持っているのだから、強いのかもね。
まさかいるとは思わなかったけど、人の好奇心は止められないですから。(笑)
工房内に逃げ出して他の木材も食べられないように気を付けてもらいながら、観察を続けてもらえたらなと思います。
2023.01.28
今日と明日で完成見学会が開催されているKさんのお宅を拝見させて頂くためにアキコとふじみ野まで出掛けておりました。
昨年の11月にタモのペニンシュラキッチンと背面のカップボードを作らせて頂いたKさんです。
お二人は設計士さんで、立てた工務店さんも学校の同期のご友人というすてきな関係でできあがった家はね、何というかかわいい(と言うのは失礼になっちゃわないかな)家だったのです。
外壁はそとん壁ですが白い外壁に凹凸の影が生まれて少しグレイッシュに映る表情やどうしてもこれを採用したかったのです、とおっしゃっていた雨樋の様子、駐車場に敷かれた石材(なんだったっけ?)の印象などすべてがきちんと調和しているというのでしょうか、その印象が総じてかわいいという言葉で表せるような魅力的なおうちでした。
室内をいろいろ見させてもらった帰り道にアキコが言っていました。
「お部屋の中の印象がしっかり引き締めて見せる部分と使い心地がよく分かる部分がきちんとそこに在ってすてき。」と。なるほど、そうだそうだ、それが心地良いのだ。
そういう印象が初めて見る私たちにもきちんとよく分かる家というのは本当に良いです。そして、そこに私たちのキッチンを置かせて頂けることはとてもうれしいことでした。
みんなで心地良い家を作ったのだなあ、というのが分かるというのはそこに居てとても気持ちが良いのでした。
わたしたちが自分の家を建てた時の新鮮な気持ちを二人で思い出しながら帰ってまいりました。
次はお引越し後の様子を拝見できたらうれしいなあ。
明日まで完成見学会は開かれているとのことですよ。
→まるよし工務店さんブログ「OPEN HOUSE」
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