群馬県へ

2023.01.27

ご縁がありまして、工房からちょっと離れた群馬県に新居を建てるIさんのキッチンを作らせて頂けることになりました。

Iさんが私たちを見つけてくださったのか、設計事務所さんが私たちを見つけてくださったのか、あの時電話で設計士のNさんがどうおっしゃっていたか忘れてしまったのですが、設計と施工を一貫して行なって頂ける会社さんに巡り合えたので、ちょっと遠くてもお話を請けさせて頂いたのでした。

作ること自体は、どの地域にお住まいの皆さんのところにも作ることはできるのですが、納品した後のことを考えると遠距離というのは使う人にとってもなかなか大変なことが多いと思うのです。

キッチンというと使っていくと必ず消耗している部材が出てくるので、そうなった時に距離が遠いとちょっとしたことで伺いづらかったりします。そうなってしまうと、不具合や不便を感じながら使うことになってしまうかもしれないので、今までこのくらい距離が遠い場合はなかなかお請けできなかったのでした。ですので、初めての群馬県。

そして、今回のように設置後のメンテナンスについても工務店さんのバックアップがあると私たちも仕事がしやすいなあ、とあらためて思うのでした。

そのIさんの現場確認のために3時間ほど電車に揺られて藤岡市に。八高線は途中からディーゼルに変わって、初めて乗る二両編成のディーゼル車にワクワクしたのでしたが、若干車内で感じる油の匂いと、何気なく車内で読み始めた国枝史郎の「神州纐纈城」がスマートフォンだと難しい漢字と言い回しで目がチカチカしてしまって何となく子供の頃の車酔いが激しかった時分を思い出しながら揺られていたのでした。

キッチンの床:家具屋の自宅

2023.01.27

先日行ったスタッフを招いての新年会の時には、お料理の準備だけではなく、お掃除もしました。

お客さんが来てくれる時だけする(笑)キッチンの床の掃除をしました。

暮らし始めての4年目のキッチンの床。アカマツ材です。

キッチンマットを外すと色味の違いがよくわかりますね。
うちの場合は日陰のキッチンなので、日焼けではなく汚れによる変色と思われます…。
キッチンマットで覆えないキッチン近くの床の汚れがすごかったのでそこをきれいにすることにしました。

汚い画像を失礼します。油跳ねの汚れがシミのようになっていますね。

扉にも跳ねているのが見えますね。

我が家は無垢材無塗装の床ですので、セスキ炭酸ソーダ水を吹きかけて、お掃除シートでごしごし擦り、乾いた布ですぐふき取る方法で行います。

完全にではありませんが、きれいになりました。

再び汚い画像を失礼します。後ろ側のパントリー近くの床・扉まで汚れていますね。ワークスペースの幅は100㎝です。自分の想像よりも油が跳ねているのですね。

こういう汚れを見ると自分の体も油を浴びているのだから、調理中はエプロンをした方がよいのだなと改めて思います。

汚れは落ちてべたつきはなくなりました。扉にも同じようにしましたが、オイル塗装がされているので、洗剤が浸透しないからか、床ほどははっきり汚れは落ちませんでした。

この方法で行えば、床全体の変色具合も和らぐのでしょうか。

暖かい季節になったらさらに油汚れは落ちやすいと思いますので、その頃に試してみようと思います。

その時にはまたご報告したいと思います。

ナラのキッチン背面収納

2023.01.25

Yさんのところに取り付けた新しい食器棚。

10年前にキッチンを作らせて頂いた時から暮らし方が大きく変わってきて、あの時、Yさんの子育て方法をいろいろと教えてもらったのに、その子たちがもう成人するのだそうで、早いなあ。

家族の動線も変わってきて、お母様とも一緒に暮らす日々が始まるということで、「しまうものが増えちゃうのよ。」と言われて始まったこの形作り。

当時あの食器棚を作ってしばらくして、Yさん肩を傷めてしまった時期があって、上に開く扉が少し億劫になっていたこともあり(大変勉強になりました)今回は大きな引き戸の収納になりました。

10年前に蓄熱暖房で板がひび割れるほどそっくり返ってしまった扉もきれいに取っておいてくださって。「イマイさん、あの時割れた扉を突板っていうのかしら、その突板の扉に変えて頂いてあの木目は主人はとても気に入っているのだけれど、私はやっぱりあの当時の扉のほうが良くってね、ずっと取っておいたの。」と物置から引っ張り出してこられた時には、ハッとしたのでした。

・・そうか、板が歪んだりしても好きな表情ってあるのだなって、今さらながら気づかされたのでした。

それで、その扉を引き取らせて頂いて、湿らせてラップをかけて少し強めに矯正して、さらには反り止めの金物をつけたら、どうにか元に近いくらいまで戻すことができて、10年越しに扉が帰ってきた、と喜んで頂けたのでした。

というところで、私がうっかり1ヶ所採寸に思い違いがあって一部の部材だけ取り付けることができなくなってしまって・・。

ノガミ君とワタナベ君にはその部材だけ持って帰ってきてもらってちょっと加工し直すことに。

来週それを取り付けたらすべて完了です。

おまたせしてすみません、Yさん。

準備

2023.01.22

前日はダイスケさんと新年会の準備をしておりました。

スタッフのみんなスリムな体型なのによく食べることは知っていたので、来てもらうからにはおなか一杯にして帰ってもらいたいですからね。

どうしよう、どうしようとダイスケさんと思案する中で、「餃子が良いよね、餃子が良いよね。」ということでまずは餃子。焼いていると火の前から離れられなくなりそうなので、水餃子にしようと。

「あとはやっぱり焼売が食べたいよね。」

「それなら煮豚と煮卵も作らないと。(何かそれならなのか結局分かりませんでしたが。)」

「野菜がないよね、ポテトサラダ食べたいよ。」とダイスケさん。

彼は私の母が作うマヨネーズがほとんど混ざっていないようなあのサラダが好きなのです。

「でも、しっかりした料理ばかりだから、魚だ、魚だ。」ということで、漬けた魚と、漬けたトマトも用意することに。

もう居酒屋ですね。

さて、作業としては、OIGENの深型鍋でロース塊肉3つをぐつぐつ煮込んで煮豚を仕込んでいきます。今年の個人的なテーマは、じっくり煮込むものはざらめ糖を使うこと。

昨年、ざらめ糖使ってみたいなとずっと思っていたのですが、買うのを忘れて調理の時に、「あ、買うの忘れてた。次は買っておこう。」というのをずーっと繰り返し(笑)、あっという間に1年経ってしまいましたので、それでは何も変わらないのでよくないとようやく反省したのです。人生変わるほどのことではないのかもしれませんが、小さなことでもやってみようと思ったことは、一つ一つちゃんとやっていこうと思っています。

ダイスケさんには、焼売と餃子を担当。私はこんなに小さく切りませんが。やるとなったらちゃんとやる細かい性格のO型ダイスケさんと、A型だけど大雑把な私の性格の組み合わせで、我が家のバランスが保たれているようです。

我が家の焼売にはタケノコとシイタケを入れて、蒸すときに千切りキャベツを敷くスタイル。そして、餃子は合い挽肉にニラしか入れないスタイルで、我が家の味を食べてもらうことしました。円卓を真っ白にしながら黙々と包みます。(焼売おおきい・・。)

それと並行して、ポテトサラダもダイスケさんに。そんなに入れて良いの、と思うくらいコショウを入れておりましたが、翌日のみんなには好評でしたね。マヨネーズは母の味が良いと言っていたけれどやっぱりたくさん入れておりましたね。(笑)

ここでダイスケさんは工房へ戻っていきましたので、あとは漬けるお料理だけを仕込んでひとまず準備完了したのです。

たまにこういう時間も楽しいわけです。

翌日みんなにはとても喜んでもらえてそれが私たちへのご褒美。

ケーススタディ:家具屋の自宅

2023.01.21

昨日の午後は新年会でした。

ダイスケさんが「みんなにうちに来てもらいたいな。」としばらくずっと言っていたので、では新年会もかねて、みんなで我が家でご飯をたべようかという話になりました。

キッチンや家具は約4年前に主にノガミ君が担当して作ってくれたもので、取り付け時にはワタナベ君も参加してくれて、(ほかのスタッフはすっかりうちから出ていってしまいましたね。)暮らし始めて約半年後のオープンハウスにはノガミ君も応援に来てくれたのですが、そういえば、それ以降は実際に使っている様子をスタッフのみんなに見てもらう機会はなかったのでした。

みんなおなか空かせてたから用意しながら慌てて撮ったらビールにピントが合ってた、残念。

張り切って前日から準備に取り掛かったメニューは、煮豚、餃子、シュウマイと蒸し野菜、漬けマグロ、鯛の昆布じめ胡椒、ポテトサラダ、煮卵、トマトのマリネでした。みんなおいしいと言ってよく食べてくれたのでよかったです。

お酒を飲みながら、「えー、そうだったの!」と聞かせてもらえるエピソードの数々は裏話のようで面白く、普段忙しくてなかなかゆっくりお話聞く時間もないので新鮮でした。

時々真面目にこれから私たちはどういう風にやっていけばいいのかのお話もちゃんとしました。

楽しくって、暗くなってしまいましたが、せっかく来てもらったので、作ってもらったキッチンや家具たちの現在の姿を確認してもらいました。

「ここってどうやって加工したのですか?」

「鏡板は何ミリのもの使ったんでしたっけ。」

「框にしたけど膨らんで擦っちゃって鉋かけたけど2年くらいしたら落ち着いたかな。」

「このサイズだと角のみが入らなかったので、ドミノを使うことにしたんです。」

「こんなに薄いのに留めが開かずにきれいなままですね、作った時ちょっと怖かったんですけど。シナって動きづらいんですかね。」

などなど、キッチンや家具を一つ一つ見ながらみんなで意見交換できたのでした。

「図面通り作った家具の使ってる様子をこうしてじっくり見られる機会はないですから。よかったです。」とノガミ君。

我が家を建てるとき、ショールームのキッチンはあくまで展示用で使えることは使えても毎日使っているわけではないので、できれば自宅のキッチンは、木のキッチンを使っている様子とその経年変化を見せられたらいいよねという自分たちの思いは自分たちで使う心地良さのほかにお客様にその様子を見てもらいたいという要素が強かったのです。

でも昨日みんなに見てもらっていて気づきました。制作スタッフのみんなにとっても、自分たちが作ったものを実際に使っている様子を見ることができる場所なのだなあと。

「そうだった、そうだった。ここはケーススタディの場でもあるんだ。」と改めて気づくことができました。

みんなで加工の仕方など作り方を振り返れて、これからのキッチンや家具作りに活かしていけることでしょう。

よい新年会だったのでした。

お礼

2023.01.18

今年もたくさんの年賀状を送っていただきありがとうございました。

ご家族のお写真やお出かけ先のお写真だったり、皆様が健やかに過ごされていることがわかり、

その生活の中に私たちが作らせていただいた家具やキッチンがあるのかと思うと、改めてうれしい気持ちになります。

ありがとうございました。

ちなみに、今年は切手シートが数枚分当たっていました。有効に使わせていただきたいと思います!

湘南にしひがし

2023.01.17

おーさむい、さむい。

まるで冷蔵庫の中のようで、アイもなかなか事務所から出ていかないでちょっと階段のそばまで出ていってもまたすぐに戻ってきちゃうくらいで、コロコロしてきたね。

5年前に食器棚とテレビボードを作らせて頂いたSさんから最近声掛けして頂いて、家を移るのだそうです。

私よりもぜんぜんお若いSさんなのですが、将来的にご両親と住むことを見越した家にするということで、「近くですてきなところを見つけたのです。」とご相談を頂いたのでした。

テレビボードは新居に移動するそうですが、食器棚はその場所に合わせてきちんと作ったので、次にその家に住まわれる方に使い方などをきちんと説明をして、「ちゃんとイマイさんのウェブサイトのことも紹介しておきましたから。」と私たちの宣伝もしてくださって(笑)、引き渡すことになったのだそうです。

そこでその新居にまた食器棚を、というご相談で昨日は鵠沼まで出掛けておりました。途中で雨も降ってきたらもうかき氷の中のような寒さでしたね。でも久しぶりにSさんにお会いできてうれしい時間でした。帰りはそのまま辻堂まで近道できそうなことが分かりましたので散策のつもりで。

こうして歩いてみると、以外にうさぎパンさんやandmandoさんが近かったり、やはりうれしい時間だったのです。

そして、今日は大磯。

「イマイさん、わざわざ電車で来られたのですか!駐車場の案内しておけばよかった・・。」と今回家具のお話を取りまとめてくださったecomoのKさんに言われたのですが、「全然電車で良いのです。」

今回家具を作らせて頂くMさんのお宅に来るまでも、車じゃ辿り着けないところにお魚屋さんがあったり、こうして水路があちこちにある様子を見ることができたり、帰りに通り過ぎたお魚屋さん(が多い)でも「よかったら、うちで炙っていきましょうか。」「あら、ほんと!助かるわ。」なんて心地良い会話が聞こえてきたりして、車だと気持ちがせかせかしてしまいがちな自分にとってはこういう時間がよいですね。

Mさん、すてきな家具をお持ちで、Kさんと一緒にどんな形が実現できるかをいろいろとお話させて頂きました。

楽しみですね。

価格改定のお知らせ

2023.01.16

皆様、いつもフリーハンドイマイを支えていただきありがとうございます。
私たちはキッチン・家具と合わせて、木製雑貨の製作も行っておりまして、細々ではありますが、目に留めていただいたお客様からご注文をいただき、作らせていただいておりました。
皆様もご存知の通り、
昨年から制作に関わる全てのコストが値上がりしておりまして、
新年を迎えたタイミングで見直しを致しました。
作り続けていくとマイナスになってしまうことがわかり、価格を維持することが困難な状況となってしまうので、やむなく値上げをさせていただくことになりました。大変申し訳ございません。
今後もより一層サービスの向上に努めてまいりますので、ご理解いただきますよう、よろしくお願い致します。

お味噌づくり:家具屋の自宅

2023.01.15

SNSを見ていると、味噌づくりワークショップをお知らせをされるお料理教室の投稿が目立つようになってきましたね。

この家に越してきてからお味噌作ったことがないな、株分けした植物も元気だし、家族もここでの暮らしが体に馴染んできた気がするので、お味噌づくりをしてみることにしました。

キッチンを作らせていただいたご縁のキッサコさんのワークショップに参加したことがありましたし、(もう5年前のことでしたが…。)レシピをいただいていましたので、思い出しながら作ってみることにしました。

1キロの大豆を茹でるのに、3倍の容量の鍋が必要ということで、会社から直径25㎝高さ25㎝の寸胴鍋を持ち帰り用意しました。

「大豆を最低18時間は水を替えながら漬けて置き、柔らかくなるまで4~5時間茹でる。」という所要時間の逆算ミスで、ガスコンロ渋滞しながらの夕ご飯支度となりました。

このことで気づいたことがありました。我が家はプラスドゥを使っていますが、大きい鍋を選ぶ時に、平たく大きなアルミ鍋を使っていたら、他の二口との火元がずれて何も作れていなかったと思います。

長時間煮込む料理をしやすくするためには、ほかの火元に干渉しない形のものをえらぶこともポイントだなと思いました。

夕ご飯を食べ終わった後、材料とありったけのボールとお鍋をテーブルに置いて、「みんな手伝って~!」と半ば強制的に家族みんなで味噌づくり開始です。

ハルとダイスケさんには煮た大豆を袋に詰めてつぶす作業、チアキには米麴と塩をすり合わせる作業をしてもらいましたが、「なんか手がすべすべしてきた。」というチイ。

「え、どれどれ?」と触らせてもらい、「ほんとだ~!」と目を合わせて、大きくなってきて一緒に過ごす時間の減った子供たちとの、こういう時間って楽しいですね。(私だけでしょうか。)

我が家は直径130㎝の丸テーブルを使っています。4人暮らしには大きめのサイズになりますが、こいう作業をするときには小さく感じます。

ダイスケさん「これでどのくらい分のお味噌になるの?」

私「出来上がりが約4キロだっていうから、1キロ3週間持つかなくらいなので、2~3か月分かな。」

ダイスケさん「え~、1年分なんて大変だよね。」

という話をしながら作業は進みます。何でもそろっている生活に慣れてしまうと日々のありがたみを忘れてしまうから、自分で手を動かして時々思い出さないといけないと思っています。

つぶした大豆と塩、米麹を混ぜたら、味噌球を容器に投げいれ空気を抜きながら詰めていくのですが、この作業で、ペンダントライトまで味噌が飛び散りこびりついていました。

テーブルからペンダントまでの高さは約80㎝。周りも結構汚れる作業ですので心の準備をしてやろうと思います。作業の後は床の水拭きもしました。

容器は、タッパーウェアのものを使っています。実家の頃、母は緑色のものを使っていました。

海苔とか昆布とか乾物入れにしてたかな。

母と同じアイテムを使うとお守りのようで、うまくいく気がしているのです。

家族みんなの協力で無事に出来上がりました。

家の中で一番涼しい場所は玄関土間なのですが、西日が当たるからか、そんなに寒い場所でもないので、今回はビニールを二重にして縁側の下の置いてみることにしました。

さて、どうなりますかね。おいしくできますように。

現場へ

2023.01.14

Tさんのキッチンと家具の現場調査に行くダイスケさんに東静岡まで同行させていただきました。

T さんご夫婦は昨年の6月に我が家の暮らしている様子を見に来てくださったお客様で、民藝にもとても詳しくていらして、私よりもはるかに年上のお二人なのでしたがとても思いが近く感じさせてくださるお客様なのでした。

その後、平成建設さんの静岡支店で行なわれた家具やキッチンのお打ち合わせの時にも同行させていただいておりましたので、今回の現場調査にもダイスケさんと一緒に伺わせていただいたのでした。

現場調査というと、トラックで通れる道順を確認したり、足場はいつ外れるか、搬入経路、最終図面から変わったことはないか、そのようなことを現場監督さんと確認するのかなと思いながら、一緒にお話を聞かせていただきました。

今回は何度も一緒にお仕事をさせていただいている平成建設さんでいつもの納まりを分かってくださっているのですべてゼロの状態から確認しなければならないような細かさはなかったそうですが、

キッチンにおいては、使うタイルによってその厚みがキッチンや機器に干渉しないように逃げをみてレンジフードを付ける方法とその設置のタイミングを確認したり、

洗面所においては、片側の壁に「方立て」があるの、壁と方立のチリの出を確認しておかないと引き出しを引き出した時に方立てに当たってしまうからチリよりも少し大きめに逃げを見る時にどのくらいのサイズにすることが適当か、またこの場合は「インロウ」加工が使えないので、別の施工方法を検討したりなどなど。

私にはまだまださっぱりなのですが、お家が完成してから取り付けるわけではなくて、大工さんたちの作業の途中で取付作業に入らせていただくわけですから、現場の進み具合に合わせて家具の作り方・納まりが変わるのだなと、あらためて勉強になったのでした。

キッチンと家具の取り付け予定は3月、お家に完成は5月ということで、いよいよこの仕事が始まるのですね。

Tさん、楽しみですね。

東静岡まで

2023.01.12

いよいよ始まる年明け一番の大きな仕事が平成さんから相談頂いたTさんのキッチンと家具作り。

民藝についてのいろいろなお話を聞かせてくださったTさんの形を実現するために頑張ります。

現場のほうが進んできたところで、今日は監督のOさんと納まりの打ち合わせをしてきたのです。

家具の台数も多いし、寸法確認も大変かもしれない、ということでアキコを連れて出掛けたのですが、やはりそのあたりはいつもの平成さんの精度で仕上げてくださるということでほぼ図面通りの寸法で制作して問題ないことになりまして、細かな打ち合わせと搬入経路を確認したらあっという間に終わってしまいました。

2時間ほど掛かるかなと思っていたのが30分ほどで終わりましたので、そうだちょっと寄りたいところがある、ということで、ちょうど先日テレビで見ていた久能山東照宮をお詣りしてきたのでした。

1159段あるという参道の石段(ここまで積まれた石の存在がすごい)を登りきる頃には一人で汗だくになってしまいましたが、日光の印象とはまた違って物静かなで心地良い場所でした。

いろいろな神様がいらっしゃってみんなの健康と幸先良いお仕事の始まりを感謝して挨拶してまいりました。

さあ、頑張ります。

クルミとステンレスバイブレーションのアイランドキッチン

2023.01.11

今回の天板は5ミリのステンレスバイブレーション仕上げのものでしたので、重量は100kgは越えるのです。

それを2階に搬入するとなるとバルコニーの手摺りを乗り上げるのは力が入らないだろうし、笠木を傷つけちゃうだろうし、どうしようかと思案していて、工務店さんの提案で階段の取付を後回しにしてくださったおかげで無事に上げることができたのでした。ひと安心。

また、茗荷谷のこのあたりは私の祖父母が小石川の辺りに住んでいたのでよく分かるのですが、細い道が迷路のように入り組んだ土地で、トラックで現場に到着するまでも延々と後進しながら入っていかなければならずいろいろ悩ましかったのですが、もう安心。

このあと制作を担当したノガミ君と今回はサポートのヒロセ君、タケイシさんの3人できれいに仕上げてくれました。

次回はIさんがオイル塗装を行なうタイミングでお邪魔させて頂きます。

Eさんのところに

2023.01.09

お父様が使ってくださっているこのサクラとウォールナットとシナを使ったテーブルのある収納。足腰に力を入れづらい時があって、そういう時にこのスライドテーブルが気づかないうちにスルスル入り込んでしまって、あやうく食事が落っこちそうに、ということがあったりして引っ張り出した状態で固定できたらよいのですが、とEさんから相談を頂いておりました。

引っ張り出した時にロックするスライドレールというのもあるのですが、むかしに何度か使ったことがあったのですが、何となく使いにくいなあ、と思ってそれきり使わなくなっていたのですが、それを今回使うとしてもお父様が細かな動作がしづらいこともあって、ロックの解除がしづらいだろうし、他に何か方法はないかなあとあれこれ思案しまして、一番シンプルに板とフェルトを使ってあるポイントに来たら摩擦で動きにくくなるという形にしました。これが一番動作が少なくてさらには構造も単純なので、摩耗しても交換しやすい。

Eさんにもお父様にも喜んで頂けてひと安心。

ちょうど使っている感じも拝見させて頂けて良い時間でした。

この革張りの天板はお父様にもケアする看護師さんが物書きをする時にもとても良いとおっしゃってくださっているとのこと。うれしいお言葉。

家具作りって紋切形には収まらないことが多いですから、その人の使い方に合わせて工夫ができる余地や可能性がある形だと作るほうも使うほうも都合が良いのです。

明日から仕事始めとなります

2023.01.08

新年のスタートはゆっくりとなっていて、私たちは明日から始業となります。

数日前からノガミ君がやってきては自宅の家具作りに励んでおりますが、今日は家族みんなで来るそうです。

先日自分の家具を仕上げたヒロセ君も荷運びに使った布団を返しに来るということで、奥様とララさん(犬さん)と一緒に来るそうです。

賑やかなスタートです。

今朝、工房に来る途中、満月が沈むのがよく見えました。

心地よい日です。

元旦

2023.01.01

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

初日の出を見にダイスケさんと近くの公園へ行くと、丘の上は人でいっぱいでしたので、ずっと山を見ていました。

相模川からの朝霧と、日が昇るとともに紫色になっていく丹沢の山々がとても美しくてきれいでした。

家に帰り、夜更かしして起きて来ないチアキを起こして、家族で新年の挨拶をしてからお節を食べました。(ハルは友達と早朝から出かけていました。)

お節の栗きんとんは、ハルカ担当で、茨城のOさんの暮らしている様子を拝見させていただいた時に購入して冷凍しておいて栗を甘露煮にしてから作りましたが、混ぜていると栗がすぐ崩れてしまったのは残念でしたが、味はおいしくできました。

(我が家のお節は自分が食べたいものだけ作るスタイルです。)

チアキには、お雑煮に入れる大根と人参を型抜きしてもらいました。クッキー型でしたので、花型やウサギだけではなく、クマや猫も出来上がって、にぎやかなお雑煮になりました。

あまり寒くなく、いいお天気で穏やかな一日でしたね。

こうしてゆっくりすごせる時間があることが幸せなのだと思います。

よいお年をお迎えくださいませ

2022.12.31

今年はチアキが整えてくれました。

みな大きな病気も事故もなく健康で過ごせました。(私の謎の膝の痛みやハルカのコロナ罹患などはありましたが)

毎日元気できちんとご飯が食べられることが一番うれしいことです。

来年も元気でいられるように毎日きちんと過ごしてきます。

皆様、良いお年をお迎えください。

お正月飾り

2022.12.29

1枚目はショールームの入り口に飾ったもの。2枚目は工房入り口のお飾りです。
我が家の玄関もすてきになりました。
我が家の鏡餅はTV台の上に飾りました。

28日はお正月飾りをする日ですね。

今までは、倉見の農家のスズキさんにお飾りをお願いしていたのですが、年齢的に作るのが難しくなってきたということで、今年から購入することはできなくなってしまいました。

どうしようかと困っていたのですが、以前イベントクレミルでしめ縄づくりのワークショップを開いてくださった cocohanaflowerさんがいらっしゃるじゃないか!ということで、お願いすることにしました。

今までお飾りしていた形が昔ながらの形でしたので、cocohanaさんの形がスマートでおしゃれでしたので、年神様がお飾りなのかなって気づかれないのではないかと思い、半紙で作った紙垂を付けさせていただきました。

大掃除をしてお飾りをすると気が引き締まりますね。

cocohanaさん、ありがとうございました!

鏡餅は、木の小物「cone」に飾りました。猫ちゃんワンちゃんのご飯台としていますが、我が家では、木の飾り台として使っています。

仕事納め

2022.12.27

今日は仕事納めの日でした。

工房をきれいにお掃除して、お昼はショールームのキッチンでカツカレーを食べながら1年を振り返りました。

カツは、お世話になっている倉見駅近くの斎藤精肉店さんのおいしいロースかつです。

ゴロゴロ野菜が我が家のスタイルなので、カツカレーには向いてなかったのかもしれませんが、みんなにおいしいと言ってもらえたので良かったです。

「○○さんって今年だったっけ?あ、今年か!」

「手掛けがこういう形のものでしたよね。」

と、それぞれの制作や取り付けの様子を思い出しながらのお話に花が咲きました。

今年もたくさんのキッチンと家具を作らせていただきありがとうございました。

皆様から声をかけていただかなければ、こうして過ごす時間もなかったと思うと、数々の出会いに感謝しかありません。

スタッフのみんなも体調を大きく崩すことなく、大きなけがもなく、スケジュール通り予定をこなすことができたのは、数年続いているコロナ禍でもご家族の方も気を付けて過ごしてきてくださったからだと思います。ありがとうございました。

引き続き、来年もよろしくお願いいたします。

皆様良いお年をお過ごしくださいね。

【年末年始の休業期間のお知らせ】

2022.12.27

お知らせが直前になってしまい失礼いたしました。

私達は12月28日水曜日~1月8日日曜日の間、年末年始のお休みをいただきます。

家具やキッチンについてのご相談・お問い合わせ・キッチンカタログの請求・木製雑貨のご注文についてのメール・お電話等のお返事に関しましても、全て1月9日月曜日から順次対応させていただきます。ご了承ください。

皆様どうぞよろしくお願いいたします。

チェリーのキッチンとテレビボード

2022.12.26

今月初めにキッチンを設置させて頂いて、今日はいよいよ引渡の日。どうにかテレビボードの制作も間に合わせることができましたので引き渡しのタイミングに合わせて納品にお邪魔させて頂きました。

吐く息が白い朝でしたが、HITOMA design officeのお二人のお人柄と施主のYさんご夫婦のお人柄で温かな朝でした。次第に火を入れた暖炉の火でここがさらにほんのりと暖かくなってきた頃に無事に納品完了。

キッチンもテレビボードもまだ若々しい色ですが、すぐに色がついて深みのある表情になってHITOMAさんたちもお引越し後にまた来られるというお話をされていたから、その時にご一緒させて頂こうかと楽しみにしております。

最寄りの駅前ではクリスマスが終わって今度は年末の賑わいを見せていて、トラックの運転にようやく慣れてきたタケイシさんが慎重に帰り道を進みます。

みんなで焦らずに少しずつ前に進んでいくことができた一年でしたね。

少し早いですが、私たちは明日で仕事納めになります。

今年のクリスマス

2022.12.25

今年のクリスマスは「ケーキを買わないのよ。」とアキコが自分の誕生日を過ぎて少し経った頃にこう言っておりました。

(彼女の誕生日は12月なので、年末はお祝が二つあってなかなか忙しいのです。)

「おやっ、そうなの。」

「うん、ハルが作ってくれるんだって。」

「ほう。」ホウホウホウ。

ということで、24日の土曜日。

「お父さん、チョコケーキがいいんでしょ。」と私の希望を優先してくれて、味覚が偏屈なチアキもOKを出してくれて、こうしてハルのケーキ作りが始まったのでした。

イブの日は工房が動いておりましたので、何をどうしているのかは私は知りませんでしたがどうやら自分できちんと動画を撮っていたようです。

あとで見せてもらったら、とても素敵な仕上がりで、それをInstagramに挙げるのだそうです。大学に入るために先日ようやく初めてのパソコンを手に入れたとは思えないじゃん。

そのパソコンのセットアップだって、「ようし、じゃあ私が分からないところがあれば教えよう。」なんて私は電源のボタンを入れただけで、あとは彼女自身で勝手にできちゃって、初めてとは思えないじゃん。

今時の子って素晴らしいですね。今度やり方を教えてもらおうと思います。(笑)

土曜日にこしらえたチョコレートのスポンジにチョコクリームをニットをイメージしてデコレーションしたようで、ステキなできあがり。

そして、ほんとうはタイムを使いたかったところが手に入らず飾り付けられたマジョラムが良い色のアクセントとなって完成。

清々しい香りの森のケーキをみんなで美味しく頂きました。

メリークリスマス。

メリークリスマス

2022.12.25

先日、話をさせて頂いた中学校の先生からメールを頂きました。

いとこさんの結婚祝いを贈りたいということで六花を購入してくださった先生からでした。そして、先ほどその方が暮らしているイギリスのクリスマスの様子が写真で送られてきました。

まさか、私たちの小物がイギリスで使われているなんてね、この仕事を始めた時は思いもしませんでした。

この数年はコロナ過ということで、活動も控えめになっている状況に慣れてしまって、このままでも良いのかもという思いがずっと頭にあったのですが、思い返してみるとたくさんのすてきな縁がありました。

やはり大事なのは気持ちのつながりだよね、とあらためて思うのです。

私たちの仕事をしたって見学に来てくれる中学生や先生、そして家具を気に入ってくれる皆さん、ステキな仕事をされている工務店さん、そして再び声をかけてくださる懐かしい顔々。

いろいろな皆さんとの出会いや呼ぶ声があって、今こうして居られるとあらためて思うのです。

この先も開放的な環境にはなりにくいのでしょうけれども、体に気を付けながら、いろいろなつながりをより大切にしていけるように努めていこうと思うのです。

そういう気持ちにあらためて気づかせてもらえたことが大きなプレゼントですね。

メリークリスマス。

ヤマザクラとシナとブラックウォールナットのサイドボード

2022.12.24

10月にリメイクしたリビングの家具と食器棚を納品させて頂いたEさんから追加のご相談を頂いていたのです。

あの家具たちを見て、実は同居されているお父さんがたいへん私たちのことを気に入ってくださったのだそうです。

「イマイさん実はね、この家具を見て何よりも父が家具を絶賛しているの。特にね、主人の書斎に据え付けてもらった机を見てこれは良いってとても気に入ってしまったのだそうです。」

ということで、今度はお父様の部屋に小さな収納棚を作らせて頂くことになったのでした。

今まではEさんのお嬢さんが子供の時から使っていたというデスク(これもとても素敵な形だったのです)が置かれていたのですが、その代わりとなる形を作らせて頂いたのでした。

で、どんな形にしたのかというと、中村好文さんに家を建ててもらったというEさんのご友人のところで見た家具の印象が「とても魅力的でして・・」ということで、すみませんがモチーフとさせて頂いて、お父様が使いやすい形を考えていったのでした。

ヤマザクラの天板には写真やラジオが置かれるのかな、たしか。そして、「時々物が書けるようなスライド式の天板はできますか。でも、木だと汚れちゃうかな。」ということで、レザーを張った引き出せる天板を設けて、引手はブラックウォールナットで、好文さんの形に習い、キャビネット自体は食器棚などと合わせてシナで、今回はワタナベ君が手掛けました。

そして、先ほどワタナベ君と何度も伺って顔見知りになったヒロセ君の二人で出かけてもらって先ほど無事に納品を終えて戻ってきました。

シンプルで美しい形となりましたね。

ホゥホゥホゥ、メリークリスマス。