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2022.10.22
「コウケンテツさんのキッチンの印象にしたいのです。」というお話でこの形が実現したIさんのキッチンのお話を掲載しました。
「素直な家」横浜Iさん
もしよろしければご覧になってくださいね。
2022.10.22
「コウケンテツさんのキッチンの印象にしたいのです。」というお話でこの形が実現したIさんのキッチンのお話を掲載しました。
「素直な家」横浜Iさん
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2022.10.22
以前、作業場のデスクやお店のベンチを作らせて頂いたハドソン靴店の村上さんから、番組の紹介をして頂きました。
「イマイさんのベンチも映っていますよ!」というお知らせと共に
拝見させて頂くと、村上さんが取り組んでいるお仕事の様子とともに、靴の修理が終わったところで依頼主さんのお父さんが座って試し履きをされている様子が映っていて。
きちんと道具の一つとして使ってもらえているのだなあとうれしくなったのでした。
【Zero Waste Life】
【ハドソンさんの家具たち】
「バックヤード」
2022.10.20
陽射しが気持ち良いとアイが言っている
2022.10.20
これで塗装前に仮組み終了。現場での組み立て方の確認と、納まりの様子に問題ないかを確認したら、再びバラして今度は塗装です。
とても大きな家具ですので、なかなか納め方が複雑で順序良く考えておかないと、組みあがらないのです。
時々ご相談頂くことに、「制作だけをお願いして、取付工事は工務店さんが行ないますので。」と言われることがあるのですが、簡単な構造なら良いのですが、こういう複雑な形やオーダーキッチンだったりする場合は、細かい納まりを伝えることが難しいので、やはり自分たちで取付に行かないといけないと思っているのです。
2022.10.19
帰宅してシャワーを浴びて身支度整えたらすっかり眠ってしまったチアキを起こしていたら、ハルもちょうど帰宅してきて、みんなで晩ごはん。
食べ終わったらまたまたリビングで眠り込んでしまったチィ。
寝る子は良く育つ。
私もほどよくお酒が回ってきたら、明日の段取りしておこうと思ったのにそのままチィの隣で居眠りしていて。
寝るとお腹も良く育つ。
2022.10.19
観覧を終えて、いよいよぼやけたりしてきた視力を補うために仕立てた眼鏡を受け取った後(そういえばこの前で48歳になったのです。)に工房に戻ると、ノガミ君(裏から玄能で叩いて調整しながら、ワタナベ君とタケイシさんが正面で補助しているのです)が猫と建築社さんの家具の仮組みを進めていました。
おおきいね。
2022.10.19
チアキの学校で3年ぶりって言っていたかな、門戸を開いて行事を開くのは。
今日は体育祭でした。
生徒たちも先生たちも何となくうれしそうで、私たち保護者も平日にもかかわらず見に来ていた人が居て、やっぱりみんなうれしいですよね。
でもやはりうれしかったのは、チアキの様子が見られたこと。思春期だから仕方ないのでしょうけれど、もともと口数の少ない子でさらにこの時期になって言葉が減っているので、チィが何を考えているのかよく分からないものでして、何を話したらよいのだろうと気持ちがふらついてしまうのですが、(アキコに言わせるとそんなことないわよ、あなたの話したいことを話せばよいのよ。と言われるのですが)彼女がしっかりやっているのだなあという様子が今日の行事でよく分かりました。
うれしい日でした。
2022.10.17
納まりが難しそうなキッチンや家具になりそうですので、スケッチを描きます。
使ってくださる人に見て頂いて理解してもらうことがもちろん一番なのですが、図面にする前の段階できちんと納まるかどうかを確認するためのスケッチでもありますので、自分のために描いているような感じ。
スケッチで大切にしているのはスケール感。数字の割にスケッチのサイズ感が違っていると全く意味が無くなっちゃうので、私にとっては30ミリと40ミリの違いがスケッチでも分かるようにしたいと思っているのだけれど、270ミリの部分がちょっと太めになっちゃったかな。
2022.10.15
コロナの印象が薄らいできているからなのか、このところ人通りが多く感じていて先週の連休の車の流れを見ていても、これは何とも・・という印象でしたので、つくばに向かうためには少し早く出発したほうが良案でしょうと私は工房にアイにご飯をあげに、アキコは脱衣所に洗濯ものを干し終わったら早々に二人で出かけたのでした。
が、思ったよりも車が空いていたのか、つくばが私の頭の中だけでどんどん遠くなっていただけなのか、想定よりもかなり早く着いてしまいましたので、ちょっと早いけれどおそばを食べまして、(楽しみにしていたかつ丼は鶏肉でしたのでちょっと心淋しかったのですが)その足で、お煎餅がとても美味しそうなお店を見つけて(最近アキコと二人でお煎餅をツマミに日本酒飲みながら、「いやぁ、お米飲みながら、焼いたお米を食べてるからお腹も出ちゃうよね」なんて言いながら夢中になっております。)なにやらたくさん買い込んでしまって、そのあと先ほど見かけた路傍に立ててあった野菜の無人販売の案内に惹かれてたどり着いてみると、こたつに入ったおばあさんが、「おいも焼いたからおあがり。さあさあ上がって上がって。」なんて、急に祖父母の家に帰って来たかのような味わいを感じつつ、(それだと遅刻してしまいそうなので美味しそうな野菜と栗を頂いてまいりました)予定通りにOさんのところへ。
ここからがきちんとお仕事です。
まずはクルミの無垢とステンレスバイブレーションのそれぞれのお手入れの方法を伝えさせて頂きました。表面に使ったクルミについては、先日Oさんお二人で塗装をされたということもあって今さらお伝えしなくても上手に使ってくれていまして、ステンレスの天板のほうが、鉄製のものを洗ったまま置かれてしまったからかもらい錆が出ていましたので、アキコがさっそくステンレスクリーナーを取り出して、きれいに磨き上がてくれて、ひと通りの説明は終了。
Oさんもとてもきれいに工夫されて暮らしていらしてくださって、「旅館みたいにしたかったのです。」とお二人であらためてひとつずつ部屋の様子を教えてくれて、大工さんの造作のきれいさをあらためて堪能させて頂きました。
引き出しの底にコルクを敷くアイデアや、L型コーナーのデッドスペースになりやすい部分に今回採用したハーフェレのレマンⅡという特殊な金物の使い心地を教えてもらったりと、大変勉強になりました。
「じゃあ、イマイさんお茶を用意しますね。」と冷蔵庫から出てきたのは「今日のために作りました。」というモンブランが素晴らしく美しくて、「このあたりはたくさん栗が取れますし、茨城は栗のおおきな産地でもありますから。」ということでとても美味しいケーキを頂いてまいりました。
あれほど悩んで悩んだというキッチン。Oさんからもそういえばたくさんスケッチが来ましたよね。
どの絵も暮らしが楽しくイメージできるものばかりで、楽しんで考えさせて頂きましたね。
最終的にこの形になりましたが、先ほどご主人と奥様が二人で支度する様子を見ても、とても使いやすそうな様子が伝わってきました。
「このキッチンが我が家の顔ですから。」とお二人がうれしそうに照れ笑いされていたのがうれしかったのでした。
帰り際に、
「イマイさん、よかったらここから少し出掛けたところに好文さん設計のお店があるので、もしお時間ありますようでしたら立ち寄られてはいかがですか。」
ということで、すこし車を走らせると住宅街の中にひっそりと「だだ商店 だだ食堂」さんがあったのでした。
先ほどのおそばとモンブランでお腹がいっぱいになっておりましたので、食堂には立ち寄れなかったのですが、ワインと地元の日本酒がひんやりした地下室で販売されておりまして、建築を拝見させて頂くというよりはお酒を眺めること数十分、気に入ったものを手にしてホクホクと御会計に向かうと、スタッフの兄さんが「思いがけず(にっこり)」とひと言。
私もニコニコしながら「あっはい。」なんて答えていたら、それを遠目で見ていたアキコはそのやり取りが滑稽だったようで、「ダイちゃんのほうが思いがけず良いものに出会えましたよってお兄さんに言うならわかるけれど」と可笑しそうに。
そういえばそうね。でも今日の一日のすべてが思いがけないことばかりで、こうして小さなドラマ(で合ってるかな)の連続で日々の居心地良さがうまれるのだろうなと思うと、Oさんの暮らしかたも車の後部座席がいっぱいになってしまった私たちのお土産もすべて「思いがけず」なのですよ。
うれしい一日だったのです。
2022.10.14
市ヶ尾のUさんのところに家具のお手入れ方法をお伝えするためにお伺いしてきました。
とてもきれいに使ってくださっていたので、お手入れ方法を伝えるのに引き出しの前板を軽く磨いてお手入れ用の蜜蝋を擦り込んでも表情はあまり変わらないのですが、やはり手触りの滑らかさは違ってきます。
今回はステンレスバイブレーションをカウンタートップに使っているので、オイルで仕上がっているのは引き出しの前板と扉だけなので、それほど汚れが付くわけでもないので細かく気を配らなくてもある程度ラフに使えますが、最近、ご飯の支度を手伝うようになってきたお子さんたち(うれしいですね)やってきては引き出しを開け閉めしてくれるのが、まだ少し危なっかしいところもあるそうで、もしかしたら汚してしまったり、引出しに体重かけちゃったりして引き出しにストレスが掛かっちゃうかもしれないのですが、それもまたその家族みんなの暮らしの思い出ということです。
そういう時はまたお声掛けくださいませ。
我が家なんて、まだ3年しか経っていないのに、食器吊戸棚引き戸の手掛けのエッジの鋭さが無くなってきちゃった。しかもよく使う右側だけが。
爪を立てて開けなきゃいいのにって思うのですが、使い勝手の都合上、どうしても爪が立っちゃうんだろうなあ。もうちょっと指の腹が引っかかるような形にするべきだったかなあ・・。
などと、そういうのは使ってみないと分からなかったりしてトライアンドエラーを繰り返しながら良い形になるように考える今日この頃です。
2022.10.11
夏休み中に子供部屋にダイスケさんが取り付けてくれた間仕切り。
(その時の様子はこちらをご参照ください。→ 間仕切りを作る )
ハルチイと母とokadayaさんに布を買い行き、切りっぱなしのまま折って下げていたのですが、やっと縫うことができました。我が家にはミシンが無く、手縫いなもので、時間がかかりました…。
ダイスケさんから、「君が口を出さないで、ちゃんと子供たちに選ばせてあげなね。」と釘を刺されていたので、ちゃんと、2人それぞれの好みの布になったはずです。(笑)
間仕切りを支えるのと、カーテンレールをつけるためにこのT型の部材になったそうです。入り口から見えないように、内側にレールを付けましたが、窓からの明かりに照らされるので、よりきれいでした。
はじめは、ステンレスのレールを考えていましたが、この光景を目にすると、真鍮製にしてよかったと思いますが、金額は倍以上違いましたが。
真鍮のカーテンフックを探しましたが、アンティークのものは高価で、棒を外せない形なので断念しました。これはニトリのカーテンフックですが、安いことと取り外しがしやすいのがいいですね、耐久性はこれから見ていきます。
チイは布屋さんに行く前から、「カーテンは紫と白いレースにする。」とイメージがあるようでした。
「えー!紫⁉」と思いましたが、家に帰ってみてみると、熊谷守一さんの画集の燕と同じ色だったので、「いい色なのだね。」と思えました。こういう風にしか考えられない母親で申し訳ないです。(笑)
カーテンがついて、ようやく間仕切りとして完成しました。
これで寝台列車風の子供部屋です。
こんな部屋だったよね~と家族の思い出の一つになればと思います。
2022.10.10
今回はシナ材を使用したコの字型のキッチンを担当させていただきました。
天板の2面は、L字型のステンレスバイブレーション仕上げの天板、残る1面の天板はシナ無垢材のテーブルが組み込まれているのが特徴的なキッチンです。
今回の製作で難しいと感じた所は、寸法の関係性や散りの関係性でした。
図面を読めば読む程、色々な関係性が見えてきて、全ての納まりを理解し把握するのは中々苦労した所です。
テーブルを横に置くだけの形でしたら別の物として考えて製作できるのですが、キッチンの一部として組み込まれている為、複雑さが増しているのです。
具体的に言うとシナ無垢材の天板はキッチンのシンク下のキャビネット側に入り込んでいたり、テーブルの足はパネルから散りを付けて出す部分があったり、パネルと合わせなければいけない部分があったりしています。
そしてその関係性を理解した上で製作を進めていきました。
もちろん社長の書いた図面通りに製作していけば同じように完成する訳なのですが、やはり完成した時の納まりや関係性を頭に入れて作らなければ、完成させるまでの道のりも悪くなり、スムーズな作業工程を選択出来きず、製作難易度を高めてしまう可能性も有るのです。
今回のS様邸のキッチンでは、パネルの小口や棚の小口がほぼ全て露出している形になっています。
一般的に露出している部分は痛みが出てきやすい箇所になります。
突板テープが剥がれてきてしまったり、テープ自体が欠け、下地が出てきてしまう事も考えられます。またテープの継ぎ目が入ってしまい見栄えが悪くなってしまう事もあり得ますので、私達はそういった部分に関しましてはテープ処理ではなく、2mm厚に製材した無垢材を接着し処理させてもらっています。突板テープ処理と比べると、すごく多くの手間が掛かる為、今回のように露出している部分が多いと中々大変な部分ではありますが、長期的に使用する事を考えると大事なポイントの1つなのではないかと思います。
今回のキッチンはテーブルの脚部に可動棚が入ります。脚と棚板のクリアランスは1mm程なので、脚が1mm以上動くと棚が入らなくなってしまうという問題も有ります。見ただけでは、わからない部分なのですが、単体になってしまう脚の部分は全てインロー加工し(フローリングに凸形状の物を取り付け、脚の下を凹加工し嵌め込む)脚の場所を固定させてしまう事により問題をクリアさせています。
設置は 加賀妻工務店さん 施工の現場です。今回の取り付けでは、床の不陸がすごく気になる所でした。脚が8本も有りますので、不陸が大きいと宙に浮いてしまう脚が出来てしまったり、重みで床に着いたとしてもテーブル下の棚が影響を受け、棚のガタつきが出てしまい、脚の調整が必要になってしまうのです。設置当日、現場ではレーザーを使用して床の不陸を確認したのですが、どこを測定しても1mmの誤差もありませんでした。仕上がりが非常に良い床で、このキッチンを据えるには最良な条件のなか設置することができました。
大きく存在感のある梁組や杉板張りの勾配天井、大きな掃き出しサッシがとても心地の良い空間になっていて、設置させていただいたキッチンの引き出し収納は1箇所のみという事や、手前にテーブルを置く事により、一般的なキッチンの少し平面的な印象よりも、視線が後方へ抜ける分、キッチンの
立体感や奥行きを感じられ、その点が家との一体感をより良い物にしたのではないかと思います。そして最後に散りのお話しになるのですが、寸法や厚み等により散りの加減に正解は無く難しい所なのだと思います。見た目の印象も僅かですが異なりますし、加減を間違えると何か違和感を感じてしまう所でもあると思います。今回のキッチンは色々な部分に散りが多いのですが散りの加減も良い塩梅でとても綺麗に見えているのではないかと思います。
難しく考えていた納まりも完成してみるとそれほど複雑ではなく、自分の図面を読む力とそれをイメージする力がまだ足りないのだなとも感じた仕事になりました。
今回のキッチンでも色々と勉強させてもらえた点があり、今後この経験が生きてくる事があると思います。
Sさんありがとうございました。
(Sさんのお宅にキッチンが設置されている様子は、前日のSさんの完成見学会の投稿に載せてありますのでご参照ください。)
2022.10.09
先日設置工事が終わったSさんの施工会社さんでもある加賀妻さんから「イマイさん、今度完成見学会開きますので、お時間あったら来てくださいね。」とお誘いを頂きまして、皆さん接客中の中お邪魔してきました。
脚部や棚板などはSさんご自身で仕上げる予定のオイル塗装がまだ終わっていないので、シナの白っぽい部分が残った少し可愛らしい印象になっておりますが、とても良く加賀妻さんの空間に馴染んでおりました。
やっぱりね、加賀妻さんの作りは私もアキコも大好きでして、いいねいいねとまた自宅の印象と違った納まりを拝見させて頂いて、高橋さん自ら淡々とした中に愛着のある言葉でいろいろとご案内してくださって、とても楽しい時間だったのです。コの字の真ん中に立った時に見える庭の印象がまた心地よくてね、いろんな形に関わらせてもらってうれしくなったのでした。
そう、以前に作らせてもらったこの見学会でキッチンの奥に置かれていたテーブルと椅子はほどよくくたびれて、色も落ち着いてとても良い印象になっていました。
まっさらでどこか照れくさい形も良いのですが、人が使ってこその家具ですから、こうして使い込まれた表情がやっぱり一番美しい。このキッチンもSさんの手が入るともっともっと魅力的になってきますよ。
2022.10.08
先日空模様をやきもき眺めながら納品させてもらったSさんのお宅にあらためてご挨拶に伺わせて頂きました。
あの工事の後、近所に住むワタナベ君はそのまま直帰したのですが、翌日「いやあ、Sさんのお宅からだとすぐに帰宅できましたよ。」とのこと。
このところ、本当にこのご近所で様々な家具のご相談を頂いておりまして、昨日のYさんにしても、今ノガミ君が取り掛かっているSさんの家具にしても、数えるとこのあたりであと数件のお客様のお宅に家具を納品しております。
ワタナベ君の家がパワースポットなのか・・。
Sさんはとても丁寧にカップボードを使ってくださっていらっしゃいました。
「ひとつ気になるのが、窓の部分に合わせて作り込んだところが、陽射しが入ってくると結構熱がこもるのですね。夏は過ぎたので、来夏になるとどういうふうになるのかなあと思っております。」
たしかに・・。
夏よりも暖房をよく使う1月、2月もちょっと怖いかもしれませんね。
いちおう板の下には反り止めを入れてあるので、それほど大きく動かないと思っているのですが、場合によっては通気できるような工夫が必要になってくるかもしれませんね、というお話をSさんにさせて頂いて、あとはオイル塗装のお手入れの方法をご説明して戻ってきたのでした。
熱とはなるほど・・、いろいろな条件があるのだとあらためて勉強になりました。
今は何の動きもなくとても美しいままで使ってくださっていました。一緒に作らせて頂いたタモの神棚の印象も良くまとまっておりました。
ひとまずSさん、ありがとうございました!
2022.10.08
スケッチの中からむかしのものが出てきました。
22年前のパース図でした。
その頃のお話を記録のつもりで書きとどめました。
よろしければご覧になってください。
「収蔵庫のパース図」
2022.10.07
「私ね、ここに映る影が好きなの。」とYさん。
「きれいに映り込みますものね。ここはね、ダウンライトじゃきっと駄目だったんですよ。こういう円筒形の灯りがきっと良い表現をしてくれたのです。」と福原さん。
なるほどー、と感心しながら私とノガミ君。
マグネットラッチのベースがちょっと取れちゃったので、その修正にお伺いした後、Yさんお手製のクリームブリュレが出されましてちょっとお茶会。
「これだけ白い空間を作ったのは初めてかもしれない。」と福原さん。
「また一つあなたの良さを引き出したかもしれないわ。」とYさん。
すてきなやり取りと美味しいお茶。
手掛けたノガミ君もホクホクしている。
あー、トントントンと光がいろいろなところにつながっている。
ここは心地良い白です。
2022.10.04
いろいろと予定が重なり、ようやくこのタイミングでTさんのところにご挨拶に伺うことができました。
秋に入ったというのにじんわり熱い日々が続いていますが、明日から暗転するというお天気を予感して、風がとても強く吹くが心地よい日です。
こうして、家具を使っている様子を拝見させて頂くのを楽しみにしてきたのですが、もう一つの楽しみとして、Tさんのご自宅を設計された建築士さんが中村好文さんのもとに長年いらっしゃった方ということで、いろいろなディテールを見させてもらえたらと思っていたのでした。
たしかによく考えられていて、こういう言い方をすると偉そうになってしまいますが、無駄がないけれど楽しさのある家具たちを隅々まで拝見させて頂けたのでした。
まるでここに住むTさんご家族のような朗らかな印象の家と家具という感じでしょうか。相まってビュービュー風が吹き込んでとてもにぎやかで楽し気な空間でのひと時でした。
Tさんご自身で形を考えたこの家具もそうですが、JBLのアンプに専用のカバーを作りたい、という少し変わったアイデアを頂いたり、とても勉強になった家具でした。
ありがとうございました。
2022.10.02
昨日はいいお天気の土曜日でしたね。
ダイスケさんと次女チイと3人で(ハルは友達と図書館でお勉強です、受験生です。)「柚木沙弥郎さんの100年」展を見に、女子美アートミュージアムへお出かけしてきました。
私は相模原市出身なのですが、麻溝公園は小学校の遠足でも行きましたし、子供たちの幼少期には何度も遊びに来た慣れ親しんだ場所なのですが、すぐ隣の女子美の敷地に足を踏み入れたことはなく、なぜ今まで行ったことがなかったのだろう?と今でも思います。
その美術館の重厚な自動ドアが開くと入口には、ジュリアーノ・ヴァンジさんの彫刻があり、目の周りの粒粒で、「クレマチスの丘で見た彫刻の人だ。」とすぐわかりました。
特徴のある作風って、大事なのだなと思いました。
柚木沙弥郎さんの展示のことは、Instagramを見ていたら、どなたかが書いていた投稿が目に入って、字体とそのバランスと色合いに心惹かれて、ぜひ実物を目にしたいと思ったのでした。
すてきな展示でした。布を染めていく過程の動画の展示もあって、キャンパスとなる布もいろいろな種類があって、型のデザイン、色の乗せ方の方法の違いもあって、と今まで染色の世界のことを、よく知らずに布に触れていたなと反省しております。
布の展示は反物で迫力があってすてきだったのですが、柚木さんの手書きのイラスト集や、長年講師をされていた女子美の生徒さんのレポートへの添削を見ることができて、書いている内容は、私にはさっぱりわからないのですが、面白かったです。こういう専門的なことを立派な講師の方々に学ぶためだけに費やせる時間なんて、なんて贅沢なのだろうと大人になってから気づきます。
イラストを描くことが好きなチイと、興味深く見ることができました。
落書きみたいに何気なく書いたものが実は面白いのではないか、と思ってからはなるべく取っておくようにしています。
若いころは、まっすぐに、個体差なく、色も揃っていて小ぎれいに作られたものが好きだった気がするのですが、今は、不揃いで、どうしてこのバランスなのだろう、面白い、と感じるものの方に心惹かれます。
図録は、後日自宅に送られてくるということで楽しみにしておいて、今回初めて知った「絵本 魔法のことば」を購入してきました。カラフルでユニークな絵が頭に残ります。こういう作品を目にしたことがある子とない子ではやはり描こうと思う絵が変わってくるのだろうなと思います。
美術館の入り口にあった大きくて立派な金木犀がいい香りでした。柚木さんもこの時期にこの場所で嗅いでいたのかしらと、その歴史を感じることができました。
すてきな時間をありがとうございました。
2022.09.30
それは今年2月のこと、
「暮らし始めて丸3年経つけど、普段あまり見ない北側の外壁って汚れたりしていないのだろうか?キッチンの排気口あたりは怪しいよね。」
ということで、ダイスケさんと家の周りをぐるっと見てみたのです。唐揚げの時は最低1キロ揚げている我が家。やはり汚れていました。
排気口周りと下のほうまで汚れがありました。キッチンの換気口からの汚れということは油汚れだと思うので、気温が上がる夏休みに掃除をしようということになりました。冬は油が固まって落ちづらいですからね。
お盆休みにお掃除をすることにしました。どうせやるのなら汚れているところを全部チェックしていこうということで見回すと、軒からの雨筋の汚れもありました。東側・西側両方ともありました。
他の場所はきれいでした。北側の日陰部分も緑がかったりしていませんでした。
調べてみると、このスーパーコンクリートクリーナーが洗浄力もあり、環境への影響も少ないとあったので事前に用意しておきました。
我が家に高圧洗浄機はありませんので、(あったとしても、狭小地で壁までの距離が取れないので、壁の洗浄には使えないと思われます。)溶液を水に溶かして、スポンジで汚れに塗り付け、しばらく置いて汚れになじませてからブラシで擦る方法でやることにしました。ダイスケさんが頑張ってくれました。
意外とすぐ汚れを落とすことができました。洗い立ては周りより1段白いくらいでしたが、乾いてくると変わらないくらいになりました
雨筋の汚れもすぐに落とせました。軽い汚れのうちはすぐに落とせると思うので、1年に1回くらいはチェックしていこうと思います。
1番の心配事は、洗浄液が土にしみこんで、植栽に影響が出ることでした。
洗浄液の色が結構濃い青色をしているので、「環境にやさしい。」と書いてありますが疑わしかったのです…。
お盆休みから1か月以上経つ今現在もお庭の植栽たちは元気ですので、大きな影響はなかったのだと思います。
外壁は、雨風・日光にさらされていて、全く汚れがつかないわけはないですし、その表情をいつまでも楽しみたいのなら、汚れがついたら洗って落とすくらいのケアは必要なのかなと思いました。キッチンや家具も同じですよね。いいお勉強になりました。
2022.09.29
今日は久しぶりにランチミーティングです。
前回はカイ君がここから旅立つ時だったから1年半ぶり。今日の担当はヒロセ君。
みんなからリクエストを聞いて、オムライスとハンバーグという洋食の王道ですね。
「使い慣れたものの方がいいかなと思って。」とかっこいいマイ包丁を持ち込んで、元々料理の道も選択肢にあったというだけあって見事な手さばきです!
「玉ねぎを信じているんですよ。」ときれいな飴色玉ねぎを作り上げていて、
「休みの日は家で料理作っていますね。」というのも納得の手際の良さです。
「家のキッチンはガスで、シンクが反対の右側なので、ちょっと違和感ありますけど。」と言いながらも、それを感じさせないくらいスムーズな動きでした。
6人前をひとりで早く仕上げるのは大変ですので、最後はみんなで賑やかに盛り付けて完成。
メニューはデミグラスソースのハンバーグとオムライス、牛角風ドレッシングのサラダ、オニオンスープでした。
素晴らしく美味しく、みんなお腹いっぱいになりました。
このあとはみんなでこの先私たちがどうあったら良いかを話していたら、あっという間に日が暮れていました。
みんなの思いも聞くことができて、やっぱりみんなで作っているんだな、と再認識できたとても良い時間でした。
また、これからも頑張っていきましょう!
ヒロセ君、ごちそうさまでした!
(この日、みんなの体調は良く、換気を良くし、飲食時以外はマスクをして会食をしました。)
2022.09.28
その足で工房に立ち寄り、外から戻ったアイを中に入れてご飯を上げたら、みんなに工房の戸締りを頼んで先に帰宅。
チアキがお腹の調子が良くないということで学校から戻った後に先にベッドに入っていたのでしたが、少し寝たらだいぶ良くなったということで、ちょっと安心。チィのリクエストで焼肉定食になったのに彼女本人が食べられないのでは残念ですから。
しかし、いつものバクバク食べるよりも少し控えめで、あれほど白米星人だったのに、ご飯には手をつけず。早く元気になりなさい。
ということで、余ってしまったご飯はいつものようにオニギリに。
シーチキンのオニギリはなかなかみんなに好評なのだ。と思ったらマヨネーズが少ししか残っていなくて、良い味になったかどうだか分からない。
明日の朝チアキがきちんと食べるかな。
と思ったら、ハルさんとチアキがしっかりお弁当に持って行ってくれたようでよしよし。
2022.09.27
週末はバタバタとショールームやお客様のところまで打ち合わせと慌ただしかったので、今日は、みんなに工房を任せて、1日私とアキコはお休みを頂いておりました。
茅ケ崎美術館で「THE 新版画 版元・渡邊庄三郎の挑戦」という展覧会がやっているのを知って、先日巴水さんのすてきな作品を見たばかりでしたので、新版画のまさにプロデューサーだった方の作品が見られるのは面白そうと出掛けたのでした。
それから、茅ケ崎まで出掛けるなら今月末までポップアップストアを開いているというF-FURNITUREさんのところに立ち寄ってみようということで、湘南T-SITEまで出掛けてきました。
私たちと同じくオーダーキッチンを作られている岐阜のメーカーさんで、中部地方や関西地方にお住いの方々からキッチンのご相談を頂いた時に、私たちでは対応できない距離ですので、その時にお声掛けさせて頂いたりと、遠距離ながらつながりのある家具屋さんなのです。
私たちのような小さな工房だとなかなか遠距離の納品というのが難しくて、作って届けることはできても、使い続けていくためのお手入れなどのサポートにすぐ駆け付けられるほどの体制がないので、やはりその土地々で頑張っていらっしゃるメーカーさんがいるというのは、そこに暮らし方々にとってとても心強いことだと思うのです。
ちょうど設計の上田さんがいらっしゃって、物作りのいろいろ楽しさとご苦労や工夫されているところなどを聞かせてもらったのでした。
やっぱり家具屋さんは楽しくもあり大変でもあるけれどもそういうことを全部ひっくるめて「作ることができる」ということが素晴らしいことなんだと、こうして外から俯瞰できる時間を持つことであらためて知ることができるのですよ。
うれしい気持ちを頂いて茅ケ崎美術館まで。むかしに一度来たような思い出があるのですが、管内の様子が全然思い出と違っていた。夢だったのだろうか・・。
巴水さんの展示を見ていた時に、「絵師、彫師、摺師がそれぞれの思いをぶつけあってできる」それを渡邊庄三郎さんがまとめ上げていくっていうくだりを読んでぜひどんな世界か見てみたいって思っていたので、コンパクトな展示に思いがぎゅっと詰まっていてとても楽しい時間でした。原画と版画が並べられて展示されている様子が特に楽しくて、ほぼそのままの状態を版画にすることができるほど絵師の作風と書かれていましたが、そもそも浮世絵に描かれる当時の風俗を眺めるのが好きなものですから、様々な画面の端っこで、豆粒くらいの人がお茶を楽しんでいたり、当時の東海道の有り様を見ながら、これを歩くのは大変だろうなあなんて思うところが楽しかったりするので、この並んでいる様子を見て画面を見るよりも、絵師の作品が彫師と摺師を通じてこの版画になった時に彼らと版元に間に何が交わされてどんなドラマがあってこの仕上がりになったのだろうなんて思うことが楽しかったのでした。
2022.09.25
いろいろと予定が立て込んでしまってようやくこのたびHさんのお宅を訪ねることができました。
写真を撮らせて頂いて、家具のお手入れ方法をお伝えして、休日のお邪魔にならないように早々に退席しなくては、というつもりでしたが、「Hさん、こんにちは。そして初めまして。」と、やり取りはほぼメールで、お電話でも一度お話した限りで、あとはHさんと私のイメージがここまで合致したこともあって、お会いすることなく家具作りは進み、顔合わせは今日が初めてだったのでした。
が、「イマイさん、おなか空きませんか。お昼ご飯はまだこれからでしたら少しだけですがご用意がありますのでぜひぜひ。」
「電車で2時間もかけていらしてくださったのに、これほどすぐ帰してしまっては申し訳ありませんから、ワインでも飲みながら。」
なんて、カバンを置かせて頂く間もなくHさんからご招待を頂きまして、家具のお手入れの話なんてすっかり忘れてしまいまして、楽しいお昼ごはんの時間だったのでした。
気持ちが近い人ということが、「初めまして。」とお顔を合わせた時からなんだか分かったものですから、お酒の心地良さも相まって、Hさんの部屋で見る大工さんや建具屋さんや左官屋さんのそれぞれの造作が気持ちよくて、人の手の跡をお酒の肴に素直にぺちゃくちゃおしゃべりさせて頂きました。
寺社仏閣巡りがご夫婦の楽しみなのだというお話の通りに、今回の家具作りはその建築をモチーフにしたり、木造の静けさを表現した形を作らせて頂けたり、と私たちにとっても大変勉強になる良い機会だったのです。
ですから、ものづくりの楽しさを分かってくださる方とのお話はとても心地よくて、一人赤ら顔で帰ってきたのでした。
2022.09.24
窓の手前を覆うように作り付けたブラックウォールナットのカップボード。サッシ廻りの造作もうまくいきました。
この日はちょうど台風が通り過ぎる時間に設置工事に入る予定でしたので、前日あたりからやきもきしておりまして、Sさんにも「あまりにも荒天だったら・・。」と連絡を入れさせてもらったのですが、総お伝えしたものの、この先の予定がかなりタイトになっていたので、「やっぱり荒天でも・・。」なんてまとまりのない連絡をしてしまったり、本当にやきもきして天板もグルグル巻きにして、夜中に屋根に当たる雨粒の音の大きさにヒヤヒヤしながら当日を迎えたのですが、10時頃には雨が気にならない程度の振り方になっておりまして、あぁ、よかった、あぁ、良かったと胸を撫で下ろしたのでした。
今回の天板は中央部にガラスをはめ込むこともあって、組み上げて初めて強度が出る構造だったので、慌てて作業すると良くないし、天板をきれいに納めるには現地で切削しないといけないから、あまり室内でバタバタとできないし、これで雨に打たれちまったらたまらないねぇ・・、とたいへん気持ちが焦っていたのでございます。
しかしおかげさまで無事に設置を終えることができまして、Sさんからは、
「素晴らしい家具を作って頂き、心から感謝しております。色合いも気品があって最高です。また、設置作業にあたった三人の皆様も長時間にわたり真剣に作業していただき、厚く御礼を申し上げます。今日は一日かけて、食器を入れておりました。真ん中のガラス張りの棚は、狙い通り光に溢れていて、ガラスの食器が綺麗に見えて・・。」
と、とてもうれしい言葉を頂きまして、次回その様子を拝見させてくださいね。
楽しみにしております。