成人式の前撮り

2024.07.15

海の日の祝日がある三連休でしたね。

我が家はハルが今年二十歳になるので成人式の前撮りの日がありました。

10時からスタジオで着付けとヘアセットです。(メイクはハルが自分でしていきました。

顔にラインストーンまで付けて、映画「300」のペルシャ軍みたいでしたが意外とすてきなのでした。)

このご時世、色々検索すれば情報が手に入るのでセルフプロデュース能力が問われている気がして大変ですよね。こういうメイク、こういう髪型と、ハルは楽しんで決めて、布を買いに行ったり事前準備をしていましたが、私なら当日お任せで何もしなかったかもしれません。

(着物は事前に19歳になるまでの間にスタジオでレンタルの予約をしておきました。)

 スタジオの美容師さんが素晴らしくて、当日ハルが見せた画像だけで同じようにアレンジができるのですから素晴らしいなと思いました。すてきに仕上げてくださりありがとうございました。

ヘアセット、着付けが終わったら撮影をして、その中から写真を選んでアルバムを注文して、その後17時までに戻ればよいということで、お出かけです。

七五三の時に成長を願ってお参りに行ったのですから、ちゃんと成人を迎えることができましたと報告に行かないと、ということで、寒川神社へご挨拶に行きました。

母にも声をかけて参加してもらいました。

蒸し暑い中の着物で過ごすのは大変だったと思いますが、成人式当日は式典があって、神社へ来る時間は取れないでしょうから、お参りして撮影することができてよい記念になりました。

神社の帰りには、今井の実家へ寄り、お父さんとも記念撮影をしました。

ハル3歳の時の写真。
ハル7歳チイ3歳の写真。チイの態度が悪くて笑ってしまいますね。

昔の七五三の写真を見直してみました。こんなに大きくなったのだなと、しみじみしてしまいます。

頼もしく成長してくれて君の姿を見ていると元気になります。ありがとう。

次の目標は社会人になるのでしょうか。

これからも元気に過ごしていきましょう。

Tさんのダイニングテーブルを制作して:スタッフヒロセ君の制作日記

2024.07.15

今回はダイニングテーブルを担当させていただきました。
図面は製作以前から拝見しておりまして、全ての作業において大変困難な仕事になるものだろうと思っておりました。
果たして攻略できるのか、という不安もありましたが前職では墨出しや勾配仕事は多くやってきた事もあり、挑戦してみたいという思いが強く今回担当させて頂く事になりました。

テーブル天板はサンゲツの12mmセラミックを使用し、3mmの目地を付け、メープルのパネルと接着した天板です。
サイズは39mm厚900mm×2400mm、重さは100kg程あろうかというかなり大きなダイニングテーブルになります。

その天板を支える脚部はメープル無垢材が少々複雑な関係性にある形状になっています。
その複雑になっている部分に関しては、墨出しや勾殳玄を使い、正確な寸法や角度を計算機で求める。という具合に進めていければと考えましたが、果たしてうまく書き切れるのか、現物合わせの仕事は避けたい、という不安な気持ちの中、一つずつ解読していきました。

わかっている条件はくの字型の脚の寸法です。その脚の芯のラインに妻手側の幕板が付き、その幕板の幅のセンターに長手の幕板が付く、と言った感じです。
今回の墨出しは平面、側面で寸法を出したり、立体的なものを平面的に書き出す様な作業になりました。材料の長さや伸びを調べ、平勾配や隅勾配を書き出しそこから材料を切る為の角度などを求める作業になります。

墨出し作業が終わると今度は実際に厚ベニヤなどでそれらの部材の試作をし、寸法や角度などに間違えがないか確認するのですが自分が書いた墨が合っているのか、とても緊張する作業になりました。
求めた寸法や角度等に間違えは無さそうでしたので、とりあえず一安心し、その後ようやくシーズニング期間を経たメープル材の製材に入ります。

四つ角のくの字型の脚は蟻加工で組んであります。荷重を真っ直ぐ地面に逃がせられる脚ではないので、接合部の強度が落ちない様、いつも以上に時間をかけ微調整を繰り返しました。
当たり前の事ですがキツいと入らず、ゆるいと寄らずガタガタしてしまいます。
ギリギリ入るところまで調整し、ボンドを塗り再び組もうとしますが、今度はボンドの水分で木が僅かに膨張し入らなくなってしまったりと
その微調整が中々難しい所でした。

接合部分はボンドを塗り、締め具で圧着させておくのですが、今回の様な形ですと通常通りの締め具の使い方ではしっかりと圧着させる事が困難な為、色々な治具を作る点も大変では有りましたが、良い勉強をさせて頂けたと思います。

脚部の接着作業が終わると残しておいた六角錐です。あらかじめ数パターンの作り方は考えていたのですが、選んだのはやはり1番確実な方法をとりました。六角柱を作り、下から300mm程まではバンドソーで粗取し、自動鉋盤で仕上げ、上の30mm程は横切りで平勾配と隅勾配の治具を使い切って行きました。

作業は順調に進んでいたのですが、あと2カットで完成、というところで気が緩んでいたのか、材料が鋸刃に触れてしまい深い傷を付けてしまいました。
失敗してしまった事を社長に報告をし、その日は夜も遅かったので翌日もう1度作らせてもらう事になりました。翌日は2度目という事もあり作業はもちろんスムーズに進んだのですが、またどこかでミスをしてしまうのではないかと不安に思いつつ無事完成させる事ができたのでした。
六角錐の束はこのダイニングテーブルの印象ですと最初に目に入ってくる事は中々ない部分で、目立ちにくい場所にありますが、他の部分に負けないくらいその存在感は大きく、このテーブルの中心的な存在にも感じられました。そして、おそらく多くの荷重を拾うであろう重要な役割もあります。

製作過程の一部をお話しさせて頂きましたが、終始非常に緊張感のある製作物となりましたが、その緊張感を上回るほどの楽しさを感じられた仕事になりました。
T様から依頼されたダイニングテーブルで得た経験は、今後大きく役に立っていくと思います。ありがとうございました。

セラミックとハードメープルのダイニングテーブル

2024.07.13

Tさんからセラミックカウンターを支給してもらって作る、という少し変わったかたちで取り組んだダイニングテーブル。

模型を見てとても気に入ってくださってTさんのために、このとても複雑な傾斜が絡み合った形を実現させてくれたのはヒロセ君。

今日の納品の時にもこの形にするための一工夫やひと苦労とTさんにうれしそうに説明しておりました。Tさんも目をキラキラさせながら「素晴らしいです。」と、おっしゃってくださって。奥様もキッチンに立つときれいに目に入ってくるクリスタルのようなカットをした天板の荷重を受ける材の表情をとても気に入ってくださってうれしそうに眺めていらっしゃいました。

どこにも見たことない形を生み出すパワーって強烈です。そして強い思いがこうして形になるとそれは美しいのです。

エアコンのルーバー

2024.07.12

Sさんのところにエアコンのルーバーを取り付けてきました。

6月26日に紹介したルーバーですね。

エアコンのメーカーさんから出している正規品でもよいのではないかと思えるのですが、壁を塗るのに使ったペンキで仕上げてほしいというSさんのご相談でしたので、アルダー材とシナ合板を併用して作り、預かったペンキで仕上げてみました。

このあとに以前作ったL型キッチンに食洗機が入るので、その正面パネルを加工して再びお邪魔させて頂く予定。

セラミック天板のダイニングテーブル

2024.07.08

先日、T さんのテーブルが完成し、スタッフみんなで家具チェックをしました。

図面と照らし合わせながら、「よく形にすることができましたね。」とノガミ君がしみじみと話すほど様々な加工が必要な形でした。ヒロセ君、日々意欲的に制作に取り組んでくれてありがとうございました。


みんなでしきりにテーブルの下を覗き込む理由は12枚目の写真をご覧いただけると分かると思います。
中心の八角錐の支柱を見た時には、ターゲットを見つけた時のような高まる気持ちがしました。テーブル下にも特別な空間を感じる形です。
セラミック天板の水面のような艶やかな光沢とハードメープルの
光が当たると現れる艶の様子も美しいです。
納品されてTさんのお宅に佇む姿を拝見する時が楽しみです。

すり鉢を使った跡

2024.07.10

先日、築18年のマンションのキッチンをリノベーションさせていただいたYさんのお宅訪問へ伺わせていただいた時に、ステンレス天板のメンテナンス方法を伝えさせていただきました。

「はじめはきれいだったのに、あっという間に傷がついてしまって。」と皆様おっしゃいますが、

私はその様子を拝見できるのを楽しみにしているのです。

高橋製作所さんから納品されたステンレス天板の養生シールをべりべりはがして現れるバイブレーション仕上げやヘアライン仕上げの表情もとても美しくてすてきなのですが、ステンレス天板を選ばれる人は皆さま「キッチンはガシガシ使いたいので。」と言う方が多いので、傷がつくのを気にしていたら使いづらいですから仕方がないですよね。

写真は我が家のキッチンのステンレス天板なのですが、少し暗い三日月形の模様が付いているのがわかりますでしょうか。これは小さいすり鉢を片手で抑えながら使った時にできた傷なのです。

滑り止めにもなるし、傷防止にもなるので、すり鉢の下に何か布を敷いてからすればよかったのですが、ついついやってしまうのです…。

その跡が、Yさんのキッチンのステンレス天板にもありました。

Yさん「あ、ここになにかの跡がある。なんの跡だろう…。」

私「うちにも似た跡が付いているのですが、すり鉢使われたりしませんか?」

Yさん「そうです!使ってます。きっとそうだ。その場所で使ってますから。」

私「そうですか。ついやってしまいますよね。」と、ハハハハっと笑顔になった出来事でした。

(ちなみに、天板の角にある傷は、包丁をシャープナーで研いだ時に刃を当ててしまった傷です。笑)

私は、家具やキッチンが作れませんし、ダイスケさんが代表になってから経理・総務としてフリーハンドイマイで働いてはいますが、特別皆様に伝えられることがない、と思っていました。

キッチンや家具の知識は学べば手に入ります。家具やキッチンをお客様に勧めているのに「使ったことはないので実際はわからないのですが、こういう話を聞きますよ。」という風にしか伝えられないことがどこか無責任に感じて、違和感を感じていました。

5年前に自宅を建てて、自分たちで作ったキッチンを使ってみて実際どうなのか、こういう場合どうするのか、を日々感じて暮らしています。

お客様のお宅訪問に同行させてもらえる時は、工房で出来上がり過程を見ていたので、そのキッチンが活躍している姿を見られる喜びもあるのですが、「オーダーキッチンを日々使っている人」という共通点がある立場でお話しできることがうれしいです。

これからも日々気づいたところをお伝えしていけたらいいなと思っております。

S字フックあれこれ

2024.07.02

我が家の玄関に置いてあるコート掛けの白いフレーム。

コロナ禍に部屋までリュックや上着を持ち帰れないからと購入したもので、その後もそのままここで使っているのですが、リュック、カバン、ダイスケさんの自転車用のヘルメットをぶら下げるためにS字フックを使っています。

ここに置くなら、と白いフレームにしましたが、ステンレスと真鍮のS字フックを使っていると、フレームの天面が黒くなってくるのです。拭いても落ちないので汚れというより傷なのでしょう、磨いて塗り直せばきれいになるかもしれません。

先日、日用美さんへ行った時に、編まれたS字フックに出会いました。

なんてかわいい。「ホウキモロコシのフック 大」という名前で販売されていて、真鍮にホウキモロコシが編まれているものでした。

最初から全部これを使っていたら白いままだったかもと思えましたが、当時出会えなかったのですから仕方がないですよね。わざわざ竹でS字フックを編んだ人も同じ経験をして、必要があった編んだのでしょうか。

それぞれの素材は好きなので、その違いを楽しみながら使っていきたいと思います。

チェリーのペニンシュラキッチンと食器棚

2024.06.29

ちょうど1年前にこのキッチンを設置して、お引渡から11か月が経ったこの時期までなかなかタイミングが合わなかったのですが、ようやくTさんにお会いすることができました。ブラックチェリーは日差しを受けてすでに深みのある色に変化していて、食器棚と共にとても良い表情になっておりました。

葉山の設計事務所テントラインさんの水口さんからお声掛け頂いて実現したこの形。この町に住もうと決めるまでにいろいろとマンションのショールームを回られたのだそうですが、自分好みのキッチンに出会うことができなかったのだそうです。ゆったりした時間の流れるこの土地に巡り合った時に近くでよい形を作っているところ、クライアントの気持ちをうまく汲み取ってくれるところ、ということで私たちにたどり着いてくださったとのことで、おお、それはとてもうれしいことです。ありがとうございます。

帰りに小道を抜けて、町役場の駐車場に戻った後にちょっと海を見てみようと、再び小道を抜けていくと西湘バイパスの向こうになだらかな水平線が眺められました。

Tさんがおっしゃっていました。「町のそこかしこで自分のペースで仕事をされている人たちが多くて、気持ちがゆったりした心地良い町です。」と。

うん、そういう空気が流れていました。

古窯レンガ草目地のアプローチ

2024.06.28

玄関の門扉から道路までの2×20mの竿地をコンクリート地面から草目地の古窯レンガ敷きに変える工事を「景色工房サフラン」さんにしていただいてから約2か月が経ちました。

雨の日以外毎日水やりをして、芝生は写真のように生えてきています。所々密集して生えている姿がすみっコぐらしのざっそうちゃんを思い出してかわいいですね。

朝水やりをすると、ダンゴムシ・ミミズ・ナメクジ・カナヘビなどの小さい生き物たちが「キャー。」と逃げるように出てくるのですが、「あ、ごめんね。」と言いながらしている時間が楽しいです。

一緒に種まきしたダイカンドラちゃんは相変わらず姿を見せてくれていません。うちの場所には合っていなかったのですかね。

古窯レンガ敷きのアプローチは、この見た目が好きで決めました。ですので、歩きやすいかどうかで言うと歩きづらいと思います。ボコボコ段差もありますし、隙間もありますので。ダイスケさんの細いタイヤの自転車だとスピードによってははまる時があるそうで、浅いので動かなくなるほどではないそうですが、「おっと。」とはなるそうです。

昔のTV番組の「風雲たけし城」の竜神池を思い出します。草目地がまだ安定していないので、踏んだレンガによっては動くのでぐらつきます、「おっ。」となって。

雨が降って表面が濡れていると、つるっとした表面の煉瓦も所々にあるので、滑ります。「あっ。」となって。どの煉瓦がどうだったか覚えられないので毎回ちょっとドキドキします。(笑)面白いですよ。

ハルは「お家に向かう時、一番右の列の手前から4つ目くらいの黒っぽい石がぐらついてるよ。」と言っていました。覚えているところが素晴らしい。

こういう感触もまた月日と共に変わっていくものなのでしょうか。

興味のある人は、お家の見学に来た時に合わせて見て感じていただけたらと思います。

エアコンを隠すのです

2024.06.26

チェリーのL型キッチンから始まり、サクラのベッドフレーム、そして前回のクルミの階段下収納と定期的にいろいろな形を作らせて頂いているSさん。

前回の階段下収納をお持ちした時にお話を頂いていたエアコンを隠すための部材ができあがりました。

家を新築した時に使ったペンキで塗ってもらえますか、ということでオフホワイト(なのかな)のペンキで仕上げています。

ペンキってなかなか難しくて、乾燥が早いから刷毛のスジが残るのです。そういう細かい作業を指導してくれたのは弟のユウです。彼が自分で外壁塗装の仕事を始めてもう何十年も経つので、過去にも何度かペンキで仕上げる時には、「うん、こうするといいよ。」と刷毛とローラーの使い分け方やローラーの毛の長さなど教わってきたのです。でも、格子のような細かい部分の塗装はなかなか大変で、変に毛先がほかにいたずらしてしまったりして、玄翁で毛先をつぶして平たくしたりと工夫しながら仕上げてみました。

ペンキで仕上げた時の木の肌がほんのり残る様子が私は好きで、均質に仕上がった吹き付け塗装はモダンできれいですが、こういう味わいのある仕上がりが住宅の表情のひとつになるのだなあ、とあらためて思うのです。

脚部

2024.06.26

実際の形にしていくのはたいへんなのです。

ヒロセ君が頭をひねりながら組み上げていっているTさんのテーブルの脚は仮組みまで進みました。組むための治具を作るところから、それぞれが傾斜しているところにさらに傾斜した材を当てていくので、作りながら実測して幕板の寸法を決めていくための馬鹿棒のような部材を用意したりと段取りがとても重要になってきます。

でも、ここまでくると先が見えてきたようで、ヒロセ君の表情も和らぎました。

ノガミ君が次に取り掛かるNさんのL型キッチンが始まるので、ここでひと呼吸おいてそちらのサポートに動こうかどうしようかと、今朝みんなが相談しておりました。なかなか慌ただしいのです。

L型キッチンが続きます

2024.06.25

昨日、Kさんからうれしいメールを頂いたのです。

「ずっと想像していた憧れのキッチンとカップボードに、冗談みたいですが、、夢が叶った!と本当に思いました。作成していただき、本当にありがとうございます。

今回のリノベーション工事をするにあたり、いろいろなメーカーやオーダーキッチン屋さんに足を運びましたが、なんだかしっくりこないなぁと思っていた所、イマイさんと出会い、こんなにも理想を超えるキッチンとカップボードをいちから作成してくださったことが、今とてもうれしい気持ちでいっぱいです!

そしてイマイさんとイマイさんの工場の方達がお忙しい中、納期も間に合わせて作っていただいた事にも感謝します。

(実は明日、私たちの結婚記念日でして、イマイさんにお祝いをしていただいた気分です!)」

おぉ、それは素晴らしいことです。そして、明日がお引渡でお引っ越しということで、私自身、まだこの写真の状態までしか見られていないので、どんなふうに空間が仕上がったのか拝見できるのが楽しみなのです。

Kさんの依頼で特徴的だったのはキッチンの形もそうですが、背面の収納の存在感でした。

食器棚となる部分と合わせて、冷蔵庫も隠してしまう、という提案で、さらにはデッドスペースになりがちなコーナーを家具のようなパントリーにしましょう、ということで、コンロスペースの右奥が小さな部屋になっているのが特長。Kさんとお話しながらおもしろいなあ、と感心するばかりで、このようなアイデアはお話のなかで魅力的に生まれてくるのです。

それにしても、最近はL型やコの字型のキッチンの依頼が多いのです。なぜだろう。昨日と今日で設置してきたグレーのHさんのキッチンもL型でしたし、今ワタナベ君が一生懸命取り組んでくれている稲村ケ崎のキッチンはL型プラスカップボードのような形。明日からノガミ君が取り掛かる天板がうまく搬入できるのかどうかハラハラしているNさんのキッチンもL型。そして来月からワタナベ君が取り掛かる予定の天然石の天板がコの字型につながってその形状はとてもとても複雑な形のFさんのキッチンもある意味L型の延長。

L型というと、個人的にデッドスペースができちゃうからどうなのかな、と思うところがあるのですが、これほど皆さんが望むのならきっと選ばれる理由があるのでしょうから、今度お邪魔して聞いてみよう。

ポッサム作戦

2024.06.25

休日にお仕事がある日の夕ご飯は、前日に仕込んで置けるメニューにしています。

夕食時間ギリギリの帰宅になっても、後は切ってよそうだけで楽ですので。

牛丼、カレー、ミートソーススパゲティ、ポッサム、のメニューのどれかになることが多い我が家ですが、今回はポッサムになりました。

韓国料理のポッサム。娘が好きな韓国アイドルの子たちがおいしそうに食べているのを見て知ったお料理で、今ではすっかりレパートリーのひとつになりました。

焼肉をするよりヘルシーでよい気がしますが、豚肉を煮たスープで〆にらーめんを作ってしまうので、ヘルシーがどうかはもうわからないですね。(笑)

一緒に煮たトロトロ玉ねぎも食べちゃいます。

おいしいご飯を作れて食べられる毎日が幸せです。

梅雨や夏の暑さに負けないようにしっかり食べて元気に過ごせるようにしていきたいと思います。

コットのような

2024.06.22

タケイシさんにはコットと言うか寝椅子というような形を作ってもらっています。

座面はペーパーコードで、編み方はYチェアのような封筒編みで仕上げる予定です。

「ぜひ、やってみたいです!」と元気よく答えてくれましたが、大変なのだよね、座張りは。しかも長さが1600ミリはあるので取り回すだけでもなかなか体力が居る作業になります。

どのような仕上がりになるか楽しみです。

先日、ヒロセ君が織りものをやっているという友人のことを話してくれた。その話を聞いて、すてきな話が思い浮かんだのだ。物作りって大変だけれど、でき上った時の喜びはやはり大きい。山登りのような感じかな。そういう体験ができるような機会をやはりこの先も作っていきたいと思うのです。

簡単に手に入るように思えるものでも、そこには思いがけない時間がや思いが込められているのですから。

変わったかたち

2024.06.22

ヒロセ君が作るのは、メープルの「くの字」の脚の大きなダイニングテーブル。長さ2400ミリあるセラミックの天板の少し変わったかたちになります。今はここを出て自分なりの家具の道を進んでいるカナイ君が過去に作ってくれた木製くの字をベースにしなやかな形を目指しています。

ワタナベ君は今回葉山さんからお声掛け頂いて、稲村ケ崎の住宅に何台か家具やキッチンを作らせて頂けるのですが、その中で一番納まりが複雑なコの字のキッチンを手掛けています。設計士さんの図面を私なりに解釈し直して、制作できる形にまとめたのですが、それでも作りながらではないと見えない部分があって、なかなか大変なところです。モールテックスとウレタン塗りつぶしと漆喰が混ざり合った形になるのですが、もう少しでそのイメージが見えてくるかなあ。

見学

2024.06.20

最近は少し変わった形ばかり作らせて頂く機会が増えています。

先日、原木さんの塗装から上がってきたこのL型キッチンもその一つ。ノガミ君の作業着が青っぽく見えるので、キッチンもブルーグレイに映りますが、実際は黒に近いグレーで仕上がっています。

今回、うさぎパンさんからのご縁で、お料理教室の開かれているHさんのキッチンをこうして作らせて頂けることになりました。

このキッチンが加賀妻さんの柔らかい空間の中に置かれるのです。

プロの目から見てどう映るのかドキドキしておりましたが、本日組み上げた様子を見ていってくださってとても喜んで頂けてひと安心。塗装の色も事前に決めていたのだけれど、こうして大きくなると印象は変わって映るものですから。あとは入荷待ちになっているシーザーストーンの天板が入ってくれば完成。その天板の到着を待たずにいよいよ来週設置工事に入ります。

夏支度

2024.06.20

先日お休みの日に夏支度をしました。

ラグの下に敷いていたホットカーペットをしまって、扇風機を出して、

ソファの背もたれのクッションを外して、寝具を冬モードから夏モードへ交換しました。

エアコンのお掃除はゴールデンウィークにしておいたので大丈夫です。

これだけのことなのにすっきりした気がします。

この時期、室内の写真を撮っていると家の中の色味が緑がかっていて、植栽の色が入り込んでいるからなのかと気づきます。普段肉眼では感じませんが、内と外で分かれた場所には居ますがつながりが感じられてうれしいですね。

カビのお話

2024.06.18

ドキッとする題名ですよね。でも木のキッチンや家具を作り、使う人たちにとって大切なお話だと思います。

同じ樹種で、同じオイル塗装仕上げで、ほぼ同じ形でも、それを取り付けるお家の環境は異なります。

「扉が反ってしまいました。」「タオルをかけていた扉が少し黒ずんで見えるのです。」

家具やキッチンに現れる症状も、使う人やお家それぞれです。

「濡れたままにせず、風通しを良くして乾いた状態を保つように心がける。」

ダイスケさんがエッセイを更新してくれました。

梅雨入りのこの時期、特に気をつけるポイントを実際にいただいた事例と合わせて書いてあります。

ぜひ読んでみてください。

ナラランダム張りの食器棚

2024.06.16

日曜日には世田谷のOさんのところに。

前回は下北沢から歩いたのですが、なかなか距離があって汗だくになってしまったので、よく見ると三軒茶屋からも近いということが分かってそちらで下車して歩くことに。

三軒茶屋はいつも車で通り過ぎるばかりでしたが、降りてみると大変風情のある町なのですね。

汗を拭きながら一人で、ほぅ・・ほぅ・・、とうなずきながら狭い路地を歩いてきました。人の肩幅あるか無いかくらいの路地をお爺さんがスーパーカブをずるずると引きずるように走っていたり、花に囲まれた小道から急におばあさまが出てきたり、甘いお菓子を提供する不思議な構えのお店が現れたりと、ワンダーランドに迷い込んだのだろうか・・。

「こんにちは。」

Oさんのところには現地採寸に来た時以来で、取付はみんなにお任せしていたので、出来上がりを目の当たりにするのは初めてでとても丁寧に使ってくださっている様子がよく分かりました。

「やはり吊戸棚の背中の色を変えたのは正解でした!」とOさん。

普段は左側は開けっぱなしにしているのです、と教えてくださって、たしかにエアプランツも置かれていて、戸棚というよりは飾り棚ですね。

Oさんのナラは結構大柄でその分たしか多少毛羽立ちがあったように思えたのですが、それも落ち着いたのか、手触りがとてもよくなっていて、今ここでお手入れの説明をしても違いが分かりづらいくらいツルっとしておりました。

美しく使っていてくれる様子を見せてもらえるというのはやはりうれしいことです。また何かありましたらいつでもご連絡頂ければと思います。

ありがとうございました。

ブラックチェリーの食器棚

2024.06.15

川越のNさんのところにアキコと二人でお伺いしてきました。

最近は私一人ではなくてアキコとよく出かけるようになりました。彼女にもどのように皆さんが家具を使ってくれているのかを見てもらいたいということと、ステンレスを使った形の場合は彼女のほうが手入れの説明をしてもらうのがしっくりくるのです。実際にキッチンに普段から経っているのは彼女ですから言葉には実感があるのです。

設置してから1ヶ月。納品当時のブログにも書きましたが、タケイシさんが作っていたNさんの食器棚に使ったこのチェリーと、当時並行してワタナベ君が作っていたYさんのキッチンに使ったチェリーがかなり明るい色をしていて、このまま作っていくとだいぶ印象が違う家具になってしまいそうなことと、使い始めて日焼けするタイミングで変に日焼けしてしまうのではないかという心配があって、作る前に1週間から10日間ほど日陰で干しておいたのでした。こうすることで色が落ち着いてきてそれからよく約作り始めたのでしたが、こうして1ヶ月経つとその時の苦労が感じられないほど良い色になっておりました。

よかった、ひと安心です。

建築に詳しいわけではないのですが、自分なりに心地よい場所になるように考えてみたのです、と少し照れ笑いしながらおっしゃっていたNさんが考えた間の取り方は、どこにでも風が通る気持ちの良い部屋で、少し蒸して感じるこの日ももちろん涼やかな風が吹いておりました。

父の日の過ごし方

2024.06.16

父の日には毎年実家へ会いに行っていましたが、今年はお墓に行くことになるなんて、昨年の父の日には思ってもいませんでした。

こういうことを言ってはいけないのかもしれませんが、お墓参りは苦手です。お掃除して、お花を活けて、お線香炊いてと作業的になってしまいますし、人の目もありますから、長居しづらい気がします。

お仏壇の前に居た方がゆっくりいられますしね。

写真は我が家の厨子。陽射しが強くなり、背板のアクリルに張った渦巻き模様がはっきり見える季節になりました。

父は蘭が好きだったので、デンファレを飾りました。

来年からは思い出の場所に母と行こうかなと思います。

石留めシルバーリング作りワークショップ

2024.06.10

ナラの無垢剥ぎ板のテーブルが作業台になりました。頑丈なテーブルがあるとこういう時に使いやすいですね。

今週末は、出店者さんひとり独占型新しい形のイベント「クレミル」復活第一弾でした。

いつもお世話になっているJardim by Marina Ishii イシイさんにシルバーリングづくりのワークショップを開いていただきました。

たくさんのジュエリー用の工具をショールームに持ち込んで準備してくださったイシイさん。

「ジュエリーの道具って、○○用みたいに、それにしか使えない道具が多いのでいっぱいになっちゃうのです。」そうなのですね。こんなに小さいものを作るのにこんなに道具が必要だなんて。物の大きさにかかわらず加工にかかる手間は変わりませんからね。それを知るだけでも勉強になります。

そんな道具が並ぶショールームへ初回に申し込まれた70代のご婦人3名がやってきてくださいました。

「わ~すごい、道具がいっぱい。」

イシイさんから一連の流れの説明を受けた後、「これは大変だ。」「小っちゃくて見えない。」「難しい~。」「ちゃんとできてるかどうかもわからない…。」

という言葉が聞かれる中作業は進み、その都度イシイさんにルーペで仕上がりを確認してもらい、「できてますよ。」という言葉をもらうと「よかった!」と安堵して次の作業に進むという流れでした。

ワークショップ参加者用に用意された材料。きれいに用意してくださってありがとうございます。
まずシルバーを曲げていくところからスタート。ここまでするだけでも初心者には難しいのです。上はイシイさんがお手本で曲げてくださった真鍮の丸棒。シルバーよりも真鍮の方が硬いそうです。

最初に行う、加工したい3.5㎜のシルバーを芯金に左手で固定しながら唐紙鎚で曲げていく作業ひとつとっても、芯金を台とお腹のお肉で固定してから、左腕の脇を閉めて親指と人差し指でシルバーを持ってその芯金に固定して、曲げたい方向に垂直に木槌を振り下ろせるように位置を決めて打っていく。すべてのポイントができていないと金属は思う方向に曲がっていかないのです。難しい…でも面白い。

そして、ちゃんとできているといい音がするのです。

イシイさん「今ちゃんと打ててましたね。曲がりましたよ。」あ、ほんとだ、楽しい。

その連続でした。

やっと指輪のように見えてきました。まだまだですが。
石留めの練習用に短いシルバーを用意してくださいました。手回しドリルで穴を開けていきます。
穴あけ作業もまっすぐ回し続ける作業が結構大変ですので、貫通した時には「おお~。」と喜んでしまいます。
ショールームのシンクにはお初な光景ですね。熱で柔らかくなり冷えると固定される粘土だそうです。面白い道具がありますね。
魚々子という道具で石留めしていきます。指輪に固定する作業は失敗しないようにという緊張感がありました。
レッスン中は「先生!」と呼ばれていたイシイさん。ちゃんと石が止まっているか確認しているところ。
ハヅキルーペを借りてダイスケさんにもちゃんと作業を体験してもらわないと。「950」のシルバーの刻印しているところ。練習はすごくきれいにできたのですが、指輪は力が強く跳ねて二回押されたようになってしまい「9500」になってしまいました…。
ものづくりをされているKさんは磨きの作業もご自身でされていました。フットスイッチの機械で作業することも限られていますよね。
せっかく私たちの工房で開催してくださいましたので、指輪置きに使える溝のあるトレイをプレゼントさせていただきました。皆さんに喜んでいただけたのでよかったです。

完成に近づくと、「できたね。」「わ~、きれい。」「こうやってジュエリーってできていたのね。知らなかった。」「これは自分で作ったのよって言えるわ。」「一生の思い出だわ。」という言葉が飛び交います。人生経験豊富なご婦人たちがおっしゃるそのセリフに、よりその感動を感じました。

自分で手を動かしてみて初めてわかることってあります。

その難しさがわかりプロの人の技術のすばらしさを知り、そのものの価値を再認識できることもあります。

一緒に体験さえていただいた私も、またひとつ世界が広がりました。

(あと、自分の視力が年齢とともに落ちていることも…。)

家具やキッチンをお考えのIさん、Nさん、Mさん、来てくださりありがとうございました。

ワークショップにご参加いただいた相模原からいらしたTさん、Tさん、練馬からいらしたTさん(イニシャルにすると同じ笑)、水戸からいらしたKさん、川崎からいらしたKさん、(便乗して私も)ありがとうございました。楽しかったですね。

普段は工房で木工の様子を目にしていますが、ものづくりは、日々の作業で得られた技術の上に成り立っていることがよくわかりました。

さあ、次回のクレミル「ものづくりを知るワークショップ」は何にしましょうか。ご参加いただいた皆さんにご意見を聞いて色々な案をいただいたので、活用させていただきたいと思います。

また、機会が来たらご紹介していきます。ご興味がありましたら是非ご参加くださいね。

リングの製作と石留め

2024.06.09

車に道具を満載にしてきてくれたjardimの石井さん。

以前のクレミルでシルバーリング作りのワークショップを開いてくれた時も素晴らしいと感動したのですが、今回ここまで本格的にジュエリーを作る体験ができるなんて思っていませんでした。

「細かい作業ばかりですので、ぐっと顔に力が入っちゃって、顔の筋肉がこっちゃって鍼を打ってもらったりすることもあるんですよ。」

そういう苦労がよく分かるくらい、作業の繊細さや難しさがよく分かりましたし、できあがったものがどうして美しく感じるのかがよく分かる素晴らしいワークショップでした。

一つ一つの作業は飾りではなくすべてに意味があってできあがっていて、そういう形というのはやはり美しいのです。

今回は、いよいよお菓子やインド料理のレッスンを始めたといううさぎパンさんもお菓子を焼いてくださって、二人の作家さんの美しさを垣間見ることができた二日間でした。

またアキコからいろいろと報告があると思いますが、まずは私が感じたことから。