2020.07.04
草加のKさんのところを出たあとは、先日取り付けさせて頂いた調布のKさんから本棚の棚板の追加を頼まれていたので、ちょっと寄らせて頂きました。
おぉ、スケッチと同じ納まりだ。
あらためて感動。
棚板を測らせて頂いて、写真を撮らせて頂いた後にお茶を入れてくださいました。
「イマイさんに決める前にも数件家具屋さんに御見積をお願いしたのです。ある程度細かい提案をしてくださる家具屋さんもいらっしゃったのですが、どこか違って・・。なんだろうなあ。」と奥様。
「それって一体感なのだと思います。」とご主人。
なるほど。
「うん、他の家具屋さんもこういう子の字のレイアウトを提示してくれたのですが、ある程度決まった形が置かれているだけの印象がして、こうしたまとまりが伝わってこなかったのです。」
なるほどー。
「だから、私たちがイメージできない部分もきちんと見せてくれたイマイさんの提案や、他のお客様とのやり取りの様子がウェブで見られたことで、もうイマイさんにお願いしようって二人で決めたのです。」
ああ、これはうれしいお茶の時間でした。
また、何かあればいつでも呼んでくださいね、Kさん。
ありがとうございました。
2020.07.04
写真は先日作業を終えた時の様子。
先日、雨風強まる朝に草加のKさんのキッチンの取付を行なっていたのでした。
あの時は、階段からのかなり困難な搬入を想定していたので、雨はイヤだなあと考えていたのですが、私たちの普段の行いが良いからか搬入の時だけ雨がやんで、(風は髪の毛逆立っちゃうくらい強かったのですが)無事に搬入できて設置も終えることができたのでした。
そして、今日はそのKさんの施主検査ということで、そのタイミングに合わせてオイル塗装の方法をお伝えするために朝からお邪魔させて頂きました。
「イマイさん、今日は朝から職人さんが作業されているので、塗装はやり方だけご説明頂ければ大丈夫です。」とKさん。
奥を見ると食器棚の設置をされている職人さんが黙々と作業されていました。
「おはようございます。」と挨拶だけしまして、さっそくKさんに塗装の方法を伝えて、施主検査までにはここを出なくちゃと思っておりましたら、「イマイさん、こんにちは。坪原です。」と職人さん。
??
「あっ、坪原木工です。」
「えっ、ツボさん?」
お、おぉ、まさかお互い工房から遠く離れたこの場所で、お会いできるとは思わなかった。しかも初対面。
45歳のおじさんは43歳のおじさんに会えてそれはもうドキドキしておりました。
ツボさんというと、もう20年以上前でしょうか。
父が陣頭指揮を執っていた頃にマンションのリフォームの仕事がありまして、そこの建具を作ってもらうのに坪原木工さんにお願いしたのでした。
その頃はツボさんの親父さんと私の父とでいろいろやり取りしていただけなので、私自身はお付き合いがなく、工事の時に建具の吊り込みを素晴らしい精度とスピードで仕上げていったという思い出だけが残っていて。
そのあともツボさんは厚木、私は寒川ということで、いろいろな話は入ってくるのですが、会う機会はなく一度電話でお話したきり。
話ばかりいろいろ耳にするので、私の中では何だかあこがれのような感じになっていて、いつかお会いしたいなあと思いながらあっという間に20年が過ぎていたのでした。
まさかKさんのご自宅でばったり会うとは・・。
何だか文通相手に初めて会うような新鮮な気持ちだったのです。(文通したことはないのですが)
いやあ、朝からうれしい。
と、そのようなやり取りで少し話し込んでしまって、「すごい偶然ですねぇ。」なんて話を合わせてくださったKさんをちょっとばかりお待たせしてしまいましてすみません・・。
そのあとは無事に塗装方法をお伝えして、今度お引渡が終わった時に実際に作業されるということで頑張ってください。
次はお引越しの後にその塗装の仕上がりの確認と写真を撮らせて頂きにお邪魔しますね。
こじんまりしたプライベートがほどよく保たれた集合住宅はKさんが時間をかけて見つけたすてきな住まいですので、仕上がりが楽しみなのです。
2020.07.04
出来上がったばかりの梅ジュースがもうなくなりそうなので、スーパーの野菜売り場で売っていた紫蘇を見つけジュースを作ってみることにしました。
「しそジュースって、アリエッティみたいだね。」と言う長女ハルに手伝ってもらいました。
(私はそのシーンを覚えていませんでしたが…。)
茎から葉を取り熱湯に入れて茹で、
葉が緑になったら取り出し、
砂糖を入れて煮詰め、レモン汁を入れて冷やすというレシピで初挑戦です。
茹でると葉が紫から緑色に変わり、お湯は透明から濃い紫色になり、レモン汁で鮮やかな紫になる、色の変化が実験をしているようで、「なんか魔女っぽ~い。」とハルも楽しめたようです。簡単ですし、もっと小さい時から作ってあげていればよかったなと思いました。
保存容器は、ワインや日本酒などできれいな瓶を取っておき、それに入れてみました。
色も形もバラバラですが、この季節、ガラス瓶の涼しげな見た目は爽やかな印象になるのでいいですね。
味は、紫蘇というとふりかけのゆかりみたいな酸っぱい味を思い出してしまいますが、酸味はなくて、すっとした甘さの和菓子のような味です。炭酸水で割って飲んでいます。
本当のことを言うと、今年の梅ジュースを失敗したのです。
作って2週間くらいしたら泡立ち始めてしまい、「ええええ!」と困っていたら、失敗した時の対処法を掲載してくださっている方がいて助かりました。実を取り出し静かに煮詰めて保存容器に入れました。
緑色の瓶が梅シロップ、青色とKoushaさんのドレッシング瓶が紫蘇シロップです。
そんなことがあったので、娘たちが梅ジュースを飲んでいる姿を見ていても「失敗したんだよね。」と気になっていたのです。
味は美味しいのですけどね。(笑)
そんな不純な動機でしたが、良い経験になりました。
我が家の夏越しメニューがひとつ増えたお話でした
2020.07.03
その頃、ノガミ君、カイ君、ヒロセ君の3人は杉並のGさんの現場に残りの家具の設置工事に。
(今日はワタナベ君だけが工房で作業をしております。)
先日はキッチンの設置がメインで今日は食器棚や洗面台の設置工事。
ずいぶんともの言いたげな洗面台たちの写真を撮ってきたのはカイ君でしょうか。
2020.07.03
ご縁があって軽井沢まで出掛けておりました。
いつもは遠方のお客様へは何かあった時にすぐに対応できなかったりとメンテナンスが行き届かない部分も出てきそうなので、なるべく地元のメーカーさんにご依頼頂ければと思っているのですが、最初にセラミックカウンターのデクトンの意匠についてのご相談を頂いてそのお話にお応えしているうちに、お話の流れでありがたいことにキッチンを作らせて頂けることになりまして、今日はその設置場所の確認と、リノベーションを担当される地元の工務店さんにご挨拶をしてきたのでした。
このあたりは夏の時期は工事を控えなければいけないこともあって、まず前期で家の傷んだ部分を改築し、後期でキッチンを設置するということで、私たちは今度は9月に真っ黒なキッチンを持ってお伺いする予定です。
デクトン、運んでいる途中に割れないといいのだけれど、少し心配でございます。
軽井沢と言えば、「au soleil」のFさん、「山の春」のOさんがいらっしゃいましたね。
懐かしいです。
あの頃は圏央道がなかったのですが、本日こうして出掛けてみると、だいぶ車で行き来しやすくなって、2時間半くらいで到着するのですね。これからはこのあたりにお住いの皆さんにも家具作りをしていける距離になるそうだな、なんて考えておりました。
2020.07.02
Oさんの現場に残りの作業を終えるために伺ってきました。
もうすぐで天板の養生も外れますが、もう美しいです。
内田さんとあれこれ悩みながら決めた形をOさんにこうして気に入ってもらえて実現したキッチン。
きっとね、掃除はしづらいです。いや、掃除はしやすいかもしれませんが、隅にゴミが少しだけたまりやすいかもしれません、Oさん。
でもこの形は美しいなあ。
もうすぐでお引渡です。
素材を変えたダイニングテーブルと、私たちの展示室で長年時間を一緒にしてきたテレビボードも梅雨が明ける頃にはここに置かれます。
またその時を楽しみにしているのです。
2020.06.30
オーダーキッチンでスライドワイヤーシェルフの収納を選ばれる方は「キッチンに風通しが良い収納場所が欲しい。」という要望がある方が多いです。
一番多い理由がまな板をキッチンの見えないところに置きたいという方と、ザルや鉄鍋・フライパンをすぐ出せるオープンな場所に置きたいという方、他には、システムキッチンにはないかっこいい見た目だからという方もいらっしゃいました。
まな板を洗って、ふきんで拭いて、まだ表面が湿っていてもここに置けば自然乾燥してくれるのは、大きい木のまな板を使っていてもスペースもとられず助かります。
写真は我が家のキッチンなのですが、HAFELE社の幅60cmのものを使っています。ワイヤー収納というと色々なメーカーさんからも出てバスケットの形になっているもの等もありますが、形があるということは掃除の仕方も工夫が必要になりますので、メンテナンスの仕方も考えて一番シンプルなものを自宅には選びました。お客様が選ばれるのもこの形の場合が多いです。
フレームが太く曲がりも大きく接合部位に段差がないので、なべ底の油がフレームについたりしていても拭き取りやすいです。
丸洗いもできます。(大きめのシンクでないと洗いづらいと思いますが…。)
ただ、鉄鍋やル・クルーゼなどの鋳物鍋が置ける分、耐荷重がありフレーム自体が重いので、写真のように鍋が上に乗ったまま外してキッチンの天板上にのせる作業は力が必要ですので女性はやり辛い方がいらっしゃると思います。
スライドワイヤーシェルフの下を床のままにするか、板を敷いて隠すか、悩まれる方がいらっしゃいます。
皆さん、まずキッチンの高さが決まり、ここに収納したいものを考えて何段にするか、バスケット型にするかなど決まります。
床を隠すとなると、その分収納スペースの高さが無くなりますので、収納を優先させる方の方が多く、床を隠す方は少ないです。
床が見えるということは、ここの奥に埃がたまります。
普段から掃除機のヘッドが入ることを想定した高さにしてしまうと、やはり収納の高さがなくなりますので、ワイヤーフレームを外した時に一緒に掃除機をかけましょう。
オープン収納の欠点は埃などがいつの間にかたまることだと思いますが、メンテナンスの方法がわかれば気持ちよく使っていくことができますね。
2020.06.29
先ほども書きましたが、4年前に声を掛けて頂いたシキナミさん設計のGさんの二世帯住宅はようやくその形を現して、こうしてキッチンを設置する日がやってきたのでした。
なかなか長い道のりでしたね。
同じナラの柾目を使った形でも、子世帯と親世帯では大きく印象も変わりました。
工事の完了まではまだ1ヶ月半ほどの時間があるのですが、完成した姿が見られるのが今から楽しみです。
ダイナミックな天井の勾配にを背景に静かにたたずむキッチンとなりそうなのです。
2020.06.29
今日は朝から杉並区に出かけておりました。
今から4年前に声を掛けて頂いたシキナミさん設計の二世帯住宅への家具の設置に出かけておりました。
なんとも時間が経つのは早いものです。
朝現場でみんなと打ち合わせをして納まりを確認した後に、先日ナラ節アリ材とアイアンを使ったダイニングボードと本棚を納品したOさんのところにちょっとした相談にお邪魔させて頂き、そのあとは、ちょっと扉の調子が悪くなってしまったというNさんのキッチンの様子を見に三鷹まで。
Nさんは、「作り出す人」のNさん。ちょうど1年前にキッチンを作らせて頂いたのでしたね。
Nさんのキッチンの使い方はとても好きで、実際にお料理を作られているところを見たわけではないのですが、お料理を作るところが目に浮かぶキッチンです。
昨年の時もそう感じさせてくれたし、今日見てもそう思えるにぎやかに気持ちが喜ぶキッチンの印象。
「娘に調味料を並べて置くのはあまりきれいじゃないと思う。」って言われちゃって、使いやすかったのですけれどね、少しあのあたりを片づけたりしていますが、何しろいろいろぎっしり閉まって活躍してくれています。」とうれしそうにお話してくださいました。
「ただ、ちょっと扉が最後まで閉まらなくなることがあって。今は閉まるようになったのですが・・。」ということで点検に立ち寄らせて頂きました。
Nさんの食器棚の扉はナラの無垢材で作っているからか、少し動いたためでしょうか。
耐震ラッチの受けの部分が時々ラッチに当たってしまっているようで、請けの位置を調整して無事にきちんと閉まるようになりました。
自分たちとしては最善を尽くして製作しているつもりでも使っていれば予期しない不具合が出ることもあります。
そうなった時でもきちんと対応できることがオーダーで作ることの良い部分だと思っているのです。
Nさん、また何か気になることが出てきましたらご連絡くださいね。
2020.06.27
今日は自宅にオノ・デザイン建築設計事務所の方がお客様を連れてきてくださいました。
コロナウィルスの影響でとても久しぶりの自宅への来客でお掃除にも精が出ました!
私たちの作る家具やキッチンと、福原正芳さんが作る住宅の両方に興味を持ってくださり、ありがとうございました。
本当は5月に「暮らし始めて一年後オープンハウス」とかイベントを考えていたのです。残念ながら叶いませんでした。
夏の木工教室も、冬のイベント【クレミル】も例年通りの開催はもう無理だと思っています。
様子を見ながら、人数を制限して、お客様もスタッフもお互い安心・安全に進められる範囲で進めていきたいと思います。
2020.06.26
6月中旬に外出自粛制限が解除されて、小学生は毎日登校で次の週から6時間の時間割が始まりましたが、高校生は週に2~3日午前中か午後だけの登校とゆったりした再開モードです。義務教育とそうでないの学校の違いなのでしょうか。
高校の登校日のお知らせがあり、6月からは夏服だから間違えないでね、と長女ハルに伝えていました。
数日経ち、登校日の翌朝の洗濯かごに入っているシャツを見ると長袖。
私「なんで長袖着て行ってんのよ。暑いでしょ。」
ハル「なんかさ、半袖着ている子あまり居なくて。K(同じ中学の友達)も長袖着てたから聞いたら、『JKって、長袖のイメージじゃない?』て言われて。言われてみればそうかなと思って。」
は?ちょっと何言ってんのかわからないですけど。とその時はサンドイッチマンさんのコントみたいな会話をして、
通勤途中に県立高校の通学路横を通るので観察してみました。
なるほど、長袖シャツの袖をまくっている子が多い。
TVを観ていても、JKと呼ばれる子はそうしている。そうだったんだ!と妙に感心してしまいました。
自分が女子高生の頃はルーズソックスが流行っていて、下校の時にこっそり履き替えているおしゃれな子達を見て、履いてみたいなと思ったことはありましたが、自分が履くとモンゴルの相撲選手みたいに逞しくなってしまうのでやめたのでした。
流行りには憧れますからね、でも似合う似合わないもあります。
長袖シャツはどうなのでしょうか、似合う似合わないはない気がしますが。
私「じゃあ、半袖のシャツ3枚も買わなきゃよかったね。」
ハル「これからもっと暑くなったらさすがに半袖着るよ。」
次の登校日の翌朝、洗濯籠かご入っていたのはやはり長袖でした。
この先どういう流行になるのかはわかりませんが、次女チイの入学前にはちゃんと周りのJKの情報収集をしてから制服を購入しようと思いました。
2020.06.24
先週末は父の日でしたね。
私の実家は県外ではないのですが、なんだかお出かけしづらかったので、外出自粛が解除され、久しぶりに実家の両親に会いに行きました。そういう方々も多かったのではないでしょうか。
普段は相変わらず忙しくしている両親なのですが、外出自粛を守って、家で元気に過ごしていてくれていました。
私の父は、現役時代遠洋の船乗りの仕事をしていました。
私が生まれた時は日本にはいなかったそうで、1年のうちに3か月くらいしか一緒に過ごせず、「4年でやっと1年過ごしたことになるのかな。」とか幼心に思っていたのです。中学・高校・看護学校時代はほとんどすれ違いで一緒にお出かけやこれといった話もほとんどできていなかったと思います。でも、人より思い出が少ないわけでもないと思っています。
それは自分が家庭を待った今でも元気でいてくれて話をすることができている今があるからかもしれませんが。
父は船で自炊をしていたので、お料理が上手です。食いしん坊の私に、母とは違うものを見せて、食べさせてくれました。
オートミールのミルクがゆに、マーマレードと甘くないピーナツペーストを載せたトースト、マンゴーとかパパイヤとか。
外国からのお土産も、日常生活では目にしないものばかりですべてが魅力的でした。
お料理も、焼き肉や焼き鳥はタレから作ってくれて、しめ鯖や鯛の昆布じめもごちそうでした。
そんな父が、おうち時間でスイーツづくりを始めたそうで、この年になって初めて父の作るお菓子を食べることができました。
母に習っているからか、母の味に似ているのですが、とても美味しかったです。
父の手料理の思い出があることで、一緒に過ごしていた時間を実感できる気がしています。忙しかったと思うのに、そんな環境を作っていてくれていたことを感謝しています。そして、今でもご馳走をしてくれる環境を意識して作り続けてくれていることをとてもありがたく思っています。
自分たちも娘たちに同じことをしてあげられるように、体に気をつけて過ごしていこうと思います。
2020.06.22
Tさん、こんにちは。
お久しぶりです。
Tさんは、「つたえる楽しさむずかしさ」のTさんです。
私たちの自宅のオープンハウス以来ですね、お会いするのは。
久しぶりに向き合った食器棚は、2年前と変わらず(ものの配置までそのままかな。)きれいに使ってくださっていたのでした。
うれしいですね。
「今度はダイニングの使い方をいろいろと計画しているのです。」
こうして、あらためて声を掛けて頂けることは本当にありがたいことです。
家具の形に最良という限りはないわけですし、だれが何をもってして最良と呼ぶのかは、ただただ作り続けているだけではやはり分からない部分ってとても多い気がします。
こうして、皆さんに声を掛けて頂いて、いろいろなことに気づかされて、自分の考えが独りよがりだって思えることもあるし、やはり良かったのだって確信を持てることもあるし、良いこと、悪いことを外からきちんと意見がもらえることはとてもありがたいことです。
そういう心持の良いみなさんの思う良いこと、良くないことを率直に受け止めながらこうして家具作りができることに感謝しております。
今回のTさんの形にはクリアしなければいけない困難がいくつかあって、美しい家具として完成させることができるようにこれから頭を悩ませるのです。
2020.06.20
一昨年、自宅の新築お祝いにと最初にキッチンをつくらせていただいたKさんからプレゼントをいただいたのです。
初めて目にするアデニウム。うれしくて早速家へ連れて帰り、我が家で一番日が当たると思われる場所に置いていたのですが、みるみる葉が黄色くなり冬にはすべての葉が落ちていってしまいました。
これはいけないと会社に連れていき、日の当たる場所に移動しながら様子を見ていると、春には小さい葉がつき始め元気になりました。
「よかったぁ。」と安心しました。
ちょうど冬にコロナウィルスがはやり始めた頃と重なっていて、葉がすべて落ちた頃に緊急事態宣言が出て、
会社の状況とアデニウムの状態が重なっていたので、O・ヘンリーの「最後の一葉」のようにこの木が枯れたら会社はどうなってしまうのだろう…と思っていたのです。そうはならなくてよかったです。(笑)
6月19日に外出自粛制限が緩和され県外への移動が可能になりましたね。
今朝会社への道中、車も人も多い印象がありました。お天気も良いですし、お出かけ日和です。
ショールームにも午前と午後で一組づつ来客がありました。ありがとうございます。
今までもそうですが、これからも三蜜になる状態を避けるために、事前予約制でショールームのご案内をさせていただきたいと思います。
午前と午後で1組づつ1日2組までを、ご連絡をいただいて日程調整ができた順番に予約を入れさせていただいております。
ご不便をおかけして申し訳ございませんが、引き続きよろしくお願いいたします。
2020.06.17
あらためて、Yさんのところにお伺いすると、キッチンはもうすっかり馴染んでおりました。
なんだい、お澄まししちゃってさ。
すっかりキッチン気取りだね。
約9年、工房の2階で活躍してくれたこのステンレスヘアラインとナラ板目材を使ったペニンシュラキッチンは、はるばるこの寒川の工房を訪ねてくださる皆さんにとてもよく見て頂けて、私が言葉で説明するよりも明快に心地良さを表現してくれたものでした。
冬になるとバックパネルが機嫌を損ねてそっくり返り、この時期になるとおとなしく素直に戻るその様も、シナで作った引き出しに誰かがこぼした何かのシミ(ワインのような)を見ることも、料理教室を開いていてところどころ傷ができたワークトップを磨いて直したあの様子も、洗剤を詰めたワイヤーラックが「カタンッ」と落ちる音に夜な夜な一人で仕事をしていて驚いたことや、そしてバックカウンターのちょっとオープンになったあの場所の使い勝手の良さをお伝えできるのも、もうすっかりさようならです。
でもね、Yさんならいいよね。
もう長いお付き合いですし、おなじ作家さん仲間ですし、そしてなによりもまわりが森に囲まれて美しい場所に建つ心地よい家の中に据えられた。
きっと良い気分でしょうか。お澄まししているし。
今度はそこでたくさん活躍してください。
でもね、天然石とオークのキッチンを新たに招き入れたのは私なんだよね。
ごめんね、そしてごきげんよう。
2020.06.16
Mさんは新居の工事に合わせて、私たちにキッチン対面のカウンターと収納の制作をご依頼くださいました。
キッチンにはシステムキッチンを導入してもその周りを家具で囲うことで、部屋の印象が大きく変わります。
今回のMさんの場合は、コンロとリビングを仕切る壁からつながってキッチンの背中に建つ腰壁は工務店さんが作ってくださいました。
Mさんに随時現場のスケジュールをお知らせ頂いて、腰壁が立った段階で、工務店さんからの了承を頂いて現場に採寸に入らせて頂きました。
今回施工された工務店さんは古河林業さんで、監督さんも当日立ち会ってくださいました。Mさんだけだと分からない部分もあったりしましたので、こういう関係になると心強いですね。
引き渡し時の巾木の納まり、電気配線の取り出し位置等を確認させて頂いて、製作に入らせて頂きました。
工務店さんとしては、この部分は工事が完了しないまま引き渡しとなるのは不本意な部分があるかもしれませんが、了承いただけるというのはうれしいことです。
後日この取り付けられた状態を担当の方が見てくださったとのことで、Mさんとても好評をいただいたそうです。
良かった、よかった。
今日は、コーキングしようかどうするか迷っていた部分をやはり充填したいということで、その施工と、あとは今回Mさんご自身が塗装をされたので、その確認へとお伺いしてきました。
とてもきれいにオイルを塗られていましたのでそのままでも十分きれいだったのですが、あと少し手を加えるとより良い印象になるヒントをお伝えしてきました。
コストダウンの一環として始めたご自身でのオイル塗装ですが、こうして住む人が家具作りに携われるようになってさらに家具がただのものではなく、一緒に時間を心地良く過ごしていくための道具と思えるようになる、というのはとても気持ちの良いこと。
さらにはうれしいことにMさんのご新居は工房からも比較的近く何かあれば間を置かずにお伺いできるというのはより気持ちが近くなって良いことです。
私が子供時代を過ごした川のそばにMさんの家が建てられているという意味でもなんだかとても心が近いのでした。
Mさん、ありがとうございました。
そう、川はね、30年も前に比べるとてもきれいに見違えるようになっていて、川遊びができるくらいになっていて。
それはうれしいよね。
2020.06.16
このダイニングボードには節の入ったナラ材を使用しています。
最近よく見られる素材の使われ方です。
一般的に私たちの木工の世界では節や割れというのは材が飛びやすかったり刃物が欠けやすかったり、また逆目が起きてしまったりと、きれいに仕上げることが難しい材です。
また、節はもともと枝の名残ですので、板になった時にその部分だけ動きは異なってきますし、割れがあるということは、そこにストレスが掛かっていたが割れたのですから、この先も板が動く可能性が大きかったり、割れが進行する可能性もあり、そういう部分はできれば避けて仕上げたいところではあります。
しかし、最近のクラフトイコール手作りイコールハンドメイドというような印象があるためか、節や割れがあったり、ムラができたり、少しいびつさが残っていたりすることが手の跡が感じられる、もしくはその素材の表情が感じられる、というメリットと捉えて頂けることが多くなってきたためか、このような素材の使われ方をすることが多くなってきましたね。
でもそれがかえって今まで以上に製作に気を使う点でもあったりします。
節を敢えて取り入れるというのがポイントで、隅々まで入ってしまうというのとは違い、節の位置や、節が入ることで落ちる強度への影響を考慮しなければならない分、材料を切り分けるときは節を必要以上に入れない時以上に苦心するのです。
ただ、やはりその仕上がりは独特の表情があり、美しく感じられます。
また、節の入ったナラ材はアイアンとの相性も良く、この家具も脚部は鉄製となっています。
木材同士のパーツを合わせる場合であれば、お互いを削り合わせただけでできますが、アイアンのパーツは木材に合わせて変形なんてしてくれないので、木材の方を慎重に加工し、ぴったり組み合わさるようにしていきました。
今回のデザインは、左側のキャビネットにつく脚は脚単体が独立しているので、脚にから伸びているフラットバーがきちんとはめ込まれるようにキャビネットの上端、下端を削り取ってピタッと合わせています。
右側の本棚はアイアン部分は脚だけでなく、箱状に組まれた形をしているので、棚板の中の2枚だけはアイアンに被さるような加工を施しています。
こうすることで、2台が並んだ時に家具の下面が揃って見えるデザインになっているのです。
できあがってしまうとシンプルな形なので、見過ごしてしまうかもしれませんが(笑)なかなか複雑な加工を施していたりします。
そういう加工において、加工したパーツがそれぞれぴたりと組み合わさった時の喜びは、家具作りをしていて最も楽しくうれしいひと時なのです。
あとは制作の過程においてではないのですが、搬入はなかなか苦労しました。
今回のO様のお宅は旧いとても雰囲気のある集合住宅でしたが、メゾネットの2階がリビングということで、バルコニーを使って荷揚げしたのですが、棚板1枚でも無垢材と突板の場合の重量は大違いです。
特にナラ材は硬い分重さもかなりありますので、小さな荷揚げも大変苦労したのでした。
しかし、それ以上にお客様に喜んで頂けたのでやはりそういうのはとてもうれしかったです。
2020.06.15
先日、納品したOさんのお宅へ。
紫陽花とOさんご夫妻がにこやかに迎えてくださいました。
扉の加工を一つだけ忘れていたので、その細工を施して取り付けて完了。
これですべてがきちんと納まりました。
とても美しい形になりました。
私たちが作る木部のほかに、タカハシさんのPHL(パーマネントヘアライン)仕上げのカウンタートップ、KUMAさんの鍛鉄ハンドル、オヌマさんの角パイプ脚。
いろいろな皆さんの協力があって、こうしてひとつの家具ができあがりました。
みんながみんなの腕前を発揮できるから、どんなものでも魅力的な形にできちゃう、それって素晴らしいことです。
そういうニュアンスをOさんも感じて頂けたのだと思います。
「だって、イマイさんに辿り着くのにけっこう時間かかったのです。」って。
そこにたどり着くまでに他にもきっと家具屋さんがあったでしょうけれど、私たちを選んでくださったのですから。
そして、家具がこうしてここに置かれたことで、生まれたすてきなお話を聞かせてくださいました。
本が好きなお二人。
今までの集合住宅(こちらもお邪魔させて頂きましたがすてきな空間でした。)で暮らしていた時には本の置き場に困って、増えていく蔵書はだんだんと平積みされていったのだそうです。
もともと片付けが好きなお嬢さんはその様子があまり好きではなく、どちらかというとお二人の本にはほとんど関心を示さないで、片付かないことばかりが気がかりだったそうで。
こちらの家に移るにあたって、蔵書もいくらか選書して持ってこられたそうで、平積みすることなく、きちんと納まるべきところに納めることができたのだそうです。
よかった。
(タモの本棚はOさんと一緒に考えてとても良いデザインで納まったものですので、活用して頂くことができて大変うれしいのでした。)
そして、その本がきちんと並んだ様子を見て、今までその本たちに興味を示さなかったお嬢さんが、「へぇ、これ読んでみたいな。」と本を手に取るそうになってくれたのだそうです。
家具がそのひとの暮らしに入ってくることで、そのひとの暮らし方が変わるってことは自分でも分かっていたつもりでした。
収納がしやすくなったり、動線がスムーズになったり、気がつくと心地良く木の表面をなでていたり。
そういうことが変わるのだろうなっていうことは分かっていたつもりでした。
でも、このお話を聞いて、本当にハッとしたのです。
だって、私が思っていたことのずっと先のことが実現しているのですから。(要するに思いもよらなかったことが起きているわけです。)
私がこの本棚を考えるにあたって思っていたのは、「ここにすっきりとした形の本棚を作ろう、ということ。その形はカウンターや壁から大きく出っ張って通路を圧迫することがないようにしよう。」そう思っていただけでした。
しかも、(家具を区別してはいけませんが)どちらかと言いうとダイニングの家具がメインで、本棚はあとから出てきたお話だったので、気持ちの思い入れもダイニングのほうが強かったように思えていました。
(結果として、ここにしかできない形ただ一つの形に成ったのは思い入れが強かったからできたのですが。)
お子さんたちが本を好きになるような本棚にしよう、なんてまったく思っていなかったわけで、それが、そういうふうに家での時間の過ごしかたがというか、そのお嬢さんの心持ちが家具ひとつでそれほど大きく変わったことにハッとしたのです。
暮らしを整えていくことがどういうことなのか、Oさんのお話を伺っていて、とても勉強になったのでした。
いやあ、物づくりって本当にいいものですね。
2020.06.15
4月からフリーハンドイマイに参加してくれたヒロセ君。
木工の経験者ということもあって、落ち着いていて、声をかけても「え?」とは言わず「はい。」と答える頼もしい彼なのですが、コロナウィルスによる緊急事態宣言が出たこのタイミングでの入社なので、申し訳ない状況が続いていたのでした。
しばらくは霧に囲まれているような状況だったのですが、止まっていたお話が動き出して、なんとか見通しがつけられるようになってきました。
そう思える今があるのも、スタッフのみんなが日々の暮らしを気をつけて過ごしてくれたからあるわけで、とてもありがたいことだと思います。
ショールームにいらしたお客様も、お取引先のお客様方もご配慮をいただきありがとうございました。
これからも引き続き気をつけながら進めていきたいと思います。
2020.06.13
私はやっぱり食器棚を作る時は、キッチンに合わせることなく、リビングから見た時の印象を大切にしたほうが良いと思っているのです。
でも、そこに正解はなくて、1日の中でキッチンで過ごす時間がいちばん多いようでしたらキッチンと素材を合わせて食器棚を作りたいって思う方も多くいらっしゃると思います。でも今のところはやはりダイニングやリビングから見た時の印象を整えると気持ちよく思えるとおっしゃってくださる方が多いのです。
今回のIさんもそう思ってくださった方の一人で、食器棚だけではなく、キッチン自体も印象を揃えたいというご要望を頂いていて、今回はキッチン自体は手を加えずにキッチンの背面に食器棚と同じクルミ板目材を張ることでリビングから見た時の印象をとても落ち着いた形にすることができたのでした。
すごくよいです。
食器棚の扉や引き出しの前板は無垢材で作り、それに合わせてキッチンの背面と側面のパネルも無垢材で作っています。
パネルは無垢材で動いてくると思いますので、接着しちゃうとあとで大変なことになるので、ある程度の伸縮や動きに対応できるように壁に固定する部材が板の動きを矯正するような作りにしています。
このほかに洗面台の引き出しの前板も交換して、かなり遅くまで掛かってしまいましたが、ひとまず今日はここまで。
順調に進むかと思ったクルミの化粧板を鏡に張る作業が、水栓を外さないと板を差し込めないことが分かり、今日は断念・・。
Iさんすみません、次回できちんと終わらせますので、引き続きよろしくお願い致します!
2020.06.13
おおよそ形が決まったらできればスケッチを描いて皆さんにお伝えするようにしています。
図面を見せても分かりづらい部分って多いですので。
以前にも書いたかもしれませんが、一時期はパソコンでパースを描くほうが良いと思っておりました。
そこで、いつも使っているCAD(私はJWを使っています。)についている2.5次元というのをしばらく使っていたことがありました。
そのうちにもっとリアルの表現できるものに挑戦してみようかな、なんて思っておりましたが、何だか覚えることが多くて難しくってね。だんだんと遠ざかってしまっていたのです。
でもそのうちに、手で描くことで伝わることはけして少なくないのだと気づいたのでした。
それを福原さんにも教わったことがあります。まだ私たちが学校を出てまもなくの頃だったでしょうか。
彼の仕事を手伝わせてもらえることになった時に、洗面台の図面を手書きで書いていたのです。
おお、手描きだ、なんて思ったのですが、彼が描く線が自由なのです。
太い線は影やエッジになり、細い線がジョイントになる。
強弱がついた線が陰影になって行くと、洗面台の図は一枚の絵になっていました。
線は自由に走り、いつの間にか家具になってゆくのです。
私が心掛けているのは、二点透視で描くこと。
一点透視で物事を見られる場所って、線路の上とか、北海道の長い直線道路とか、とても限られているように思えて、普段の日常の視点には二点のほうが近いだろうなと思っているのです。
(つい先日は三点透視の絵もここに載せました。気づいた方いらっしゃいますか。)
いつも見ている感じで見られるようなスケッチ。それが良いなと思っています。
先日のT-SITEでのイベントの時に、雰囲気のあるおじさま(と言っても私とそれほど年は変わらないと思えました)が長い時間ブースに居てくれて、家具を見ながらスケッチを見ていってくださったのでした。
なかなか雰囲気があって声が掛けづらいなと思っていた(私は小心者なのです)ので、アキコが挨拶に声を掛けると「いやあ、すてきなスケッチです。」そう言ってくださったのでした。
「しっかり合っているんですね。」と。
そういうふうに感想を言って頂けたことなんて今までなかったので、とてもうれしくなったのです。
「実はイマイさんのファンなのですよ。」
おじさまからそう言ってもらえることもとてもうれしくてね。
そう、今回のこのスケッチはちょっとずれちゃったかもしれませんが、なるべく寸法の感覚が揃うように心がけているのです。
これは460ミリの奥行で、これは1500ミリの幅でって。
感覚が見合っていればきちんと使いやすい形が見えてきます。
2020.06.11
最近暑くなってきたからね。
風通しが良いところは彼が良く知っているよ。
2020.06.11
Kさんのキッチンも間もなく完成。今回はステンレスのニッチがある形。
本当はカウンターからニッチまでひと続きで作りたかったのですが、今回は少し雰囲気のある集合住宅のリノベーションということで、エレベーターが少し小さめだったり、各住戸の階段から玄関への導入部が少し変わった形になっていたりといろいろと難関がありまして階段から搬入しても回りきらないことが分かってニッチとカウンターとを分割して制作。
室内の空間だけではなくて、そこに至るまでのことを考えたりして、と、その道程があって今ここにこの形があるのです。
2020.06.10
今年はハルと梅シロップを仕込みました。
このお仕事を手伝い始めてから、毎年手元に梅が届くというありがたい環境にあったのですが、今年は買いに行きました。
今まで梅を買いに行ったことはなかったので値段を知りませんでした。梅の種類にもよりますが、1キロ800円~1980円するのですね。高価なものなのだなと改めて知ることができました。
梅仕事もそうですが、もやしのひげを取ったり、餃子の皮を包んだり、焼売を包んだり、魚の骨を取ったり、こういう下ごしらえをしている時間がちゃんと子供の話を聞ける時間としてある気がします。そう気づいてからこの作業が好きになりました。
娘達もそう思っているのか、私がテーブルに用意をしていると、自然とそばに来てくれるようになりました。
先週から学校や習い事が再開しはじめ、チイは今日から給食が始まり5限授業。
今日は習い事がない日だし、夕ご飯メニューは焼売にして色々お話を聞いてみようと思います。
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