大切なものをはこぶ

2016.05.14

201605140022016051400320160514004朝5時前に起きて、6時にコバヤシ君とナカガワ君と3人で工房を出発。茨城に住むKさんに頼まれていた大切な家具を届けに行ったのです。
それは、お嬢さんのお仏壇を載せるための台になる家具と、大きな食器棚でした。
「いいんですよ、イマイさん。娘も一緒に写してくださいな。」と奥様。
たしか私の娘と変わらないくらいの年だったと思います。
にこやかにお話し下さるお二人ですが、どれほど大変なことがおありだったことでしょう。
こうして、私たちの家具が、ご家族のお力になれるならそれは大変ありがたいことです。

Kさん、ありがとうございました。

Tさんから頂いたお便り

2016.05.12

20160512002「昨日は家具の設置ありがとうございました。
おかげさまで最初に思い描いていた以上の家具と暮らしていけることになり、家族全員幸せな気持ちでいます。
イマイさんと出会う前、この家を購入してすぐこのような家具を作りたいと思い、業者さん探しとできあがりのイメージ作りを始めました。
タモかナラにしたいと最後まで悩みましたが、我が家のシンプルなデザインの横長の家具にはナラのように虎斑が入らないタモの柾目がデザインと材木がお互いに引き立てあっている様な気がします。
もちろん、それには今井さんの技術とテイストと職人魂がこの家具に注がれているからこそですが。
家具職人さんには職人の一面と作家(芸術家)の一面が必要な気がするのですが、そのバランスが取れている時がユーザーからすると一番の家具屋さんだと思うのですが、どちらかの面に偏るとユーザーからは自分よがりな家具屋さんになってしまう気がするのです。
イマイさんは絶妙にバランスが取れている家具屋さんに思えます。
これからも長くお付き合いさせていただきたいと思っています。
イマイさんの家具を見たいけど寒川までは行きにくい様なお客様が居たらご案内していただいても構いませんよ。
イマイさんの家具に惚れた方なら歓迎します。
長文になりましたが、まずは感謝の思い伝えたくメールしています。
これからも素敵な家具屋さん職人さん作家さんでいてください。
ありがとうございました。
Tより」

うれしいお便りを頂いたのでした。

クルミとコーリアン「ラバロック」のセパレートキッチン

2016.05.11

2016051100320160511002201605110042016051100520160511006先日、クルミのキッチンを施工させて頂いたMさん。追加でお話を頂いていた本棚の設置場所を測ることができるようになりましたので、本日お邪魔してきました。
「みんなが、このキッチンはいいねって必ず言ってくれるのです。」とうれしそうに奥様。

このインテリアの世界に深い関わりのあるドイツ人のご主人が考えたキッチンは、他では見ない形です。
くもってかすんだ表情のコーリアンや、木柄をバラバラに崩したけれど整然と見せるような納まりを心掛けたクルミ材の扱い方や、本体を濃いグレーで統一するというところなど。
とても勉強になったキッチンでした。

Mさん、次回の本棚のできあがりまでしばらくお待ちくださいませ。

ホワイトオークのディスプレイ棚

2016.05.09

早朝から秋葉原まで出掛けてきたのです。
久しぶりにお店からのご依頼で、東京アニメセンターさんからお声掛け頂いたのです。
「いろいろなアニメ関連の冊子を飾るための棚を作って頂きたいのです。」って。
「なぜ、私たちにお声掛け頂いたのですか。」と、担当してくださったNさんにたずねると、
「個人的にイマイさんの作品が好きでね。」と言ってくださって。

「またね、秋頃にもお願いしたいものも考えているんです。動かせる棚をね・・。」

とても楽しみです。
うれしいご縁ですね。
ありがとうございました。

タモ柾目のダイニングカウンター

2016.05.10

2016051000120160510003今日は練馬までムラカミ君と二人で大きな家具の取付に。
そう、ムラカミ君は昨年の7月でここを旅立ったスタッフなのですがもうしっかり一人で頑張っておりまして、こうして忙しい時には手伝ってもらっているのです。
私の周りには、こうして手を貸してくれる独立したスタッフがしっかり頑張っております。ここから近くで頑張っているnumber 8 furnitureの鈴木君や、伊藤木工の伊藤君や、オークアレイの村上君。
こういうすてきな関係があるから私は安心できるのです。

今回彼に手掛けてもらったのが、このTさんのダイニングカウンター。
そして、最近大人気のKUMAさんのロートアイアンのハンドル。この表情はぜひ見て触ってもらいたいくらい優しい仕上がり。
Tさんとは、この家具のボリュームの割には打ち合わせがとてもすんなり終わってしまったところがあって、珍しいなあという思いがあったのですが、取付のあとにいろいろとお話をお聞きしますと、家のことはご主人がすっかり決めてくれるのだそうで、そしてそのご主人が元畳屋さん。しかももともとはこの工房からそれほど遠くない場所で仕事場を構えていらしたそうで、もしかしたら同じ現場ですれ違っていたかもしれません。
そのようなTさんとのお話はやはり手仕事のお話し。手仕事を見られる機会が少しずつ減っているような気もするけれど、やはりよい仕事は残っていきます。
元気を頂きました。
ありがとうございました。

佐久間陶子さんの炊飯土鍋

2016.05.04

やっと手に入れた佐久間陶子さんの炊飯土鍋。
炊き上がったら、土鍋をそのまま食卓に持っていき、テーブルの上で茶碗によそって。
みんなそろってご飯を食べられる時にしかできないからね。
美味しいご飯が炊けました。

はたらくキッチン

2016.05.04

201605030022016050300120160503004福原さんに頼まれていた細かい作業を終えて、これですべて完了。
「あの時はまさか自分たちで自分たちの家や家具を作るなんて思っていなかったよ。」
本当にそう思います。
専門学校時代は、3時間ずつ週3回の授業で、先生たちは私たちに少ない授業時間で建築や家具の世界の入り口をいろいろと見せてくださいました。そこから進むのは自分次第で、福原さんは建築の道に進み、私は家具の道に進みました。
駆け出したあの頃には思っていなかった今があります。

作業が終わるころ、福原さんと奥さんがそのキッチンに立って私たちにランチを作ってくださいました。

自分はこうして料理を作る場所を作っている、福原さんはその人が住む場所を作っている。
ほんとうにこういう形が実るなんて思っていなかった。

次はわが家。
少し先になるかもしれませんが、その時はよろしくお願い致します。

ナラ板目とステンレスバイブレーションのアイランドキッチン

2016.04.30

201604300022016043000320160430004今月はじめにお引き渡しが終わったOさんのところにあらためてご挨拶に伺ってきました。
ちょうど昨日はご友人の方々が集まってみんなでこのキッチンの囲んでくれたのだそうでその時の写真を見せてもらって、みんなが楽しそうにしている様子を見て、フフフ、良かったとひと安心。
「イマイさんのウェブサイトを見つけてからは、記事を全部読みましたよ。」と奥様。
あらっ、照れますね。
と、そのすべて読んだ奥様からいろいろとアドバイスまで頂きました。(笑)
私たちの仕事って、こうして皆さんから少しずつアイデアや気持ちや力を分けて頂いて成り立っているのです、元気玉のように。
お昼には、ご主人がランチを振る舞ってくださいまして、「まるでご飯を食べにきたみたい。(笑)」
また近々、今度はアキコとお伺いしますね。
楽しみにしております。

Black Cup-board

2016.04.29

2016042900220160429003今日からゴールデンウィークということで、工房も今日からはお休みに入ります。
今日はノガミ君が担当したSさんの食器棚の納品がありましたので、私とノガミ君とコバヤシ君の3人だけの出社。
そしてSさんのお住まいは江の島が目の前ということで、行楽渋滞に巻き込まれちゃいけねぇぜ、と思いまして、7時に出発し8時前から作業に入らせて頂きました。
朝早くから失礼致しました。
Sさんがイメージしている「黒」と私たちが思っている「黒」、打ち合わせではいろいろと時間の限りが出てしまって実際のサンプルを作ってお見せすることができなかったので、見て頂くまでは気持ちが落ち着かなかったのですが、Sさんがにんまりとして、「おぉ、格好良い。」という言葉を聞いてひと安心。
最初は引き出しだけの食器棚だったのですが、お話が進むうちにワインがお好きということが分かって、それならば、とワイングラスやワインが置ける棚も作らせて頂いたのでした。
Sさん、ありがとうございました。

明日からは、工房がお休みになりますが、私は3日(火)までは、打ち合わせに出掛けたり、ここで打ち合わせをしたりと、動き回っておりますので、何かございましたら、メール頂ければ幸いです。(4日(水)、5日(木)はお休みを頂く予定です。)

久しぶりの建具製作

2016.04.28

20160428002先日、本棚とデスクを設置させて頂いたKさんのところに今日は建具の取付。建具って1枚の板なのですが、なかなか作るには工夫が必要なので、いつも依頼を受けるのに少し足踏みしてしまうのです。
ですので、作るのは久しぶりで、担当したノガミ君はもちろん初めての製作。私もとても久しぶりで、古い握り玉をこの建具に移し替えるのに外し方が分からなくてオロオロ。
どうにか金物類はきれいに使いまわすことができて、現場でもストライクの位置を調整して無事完了。
先日の本棚の様子も拝見させて頂いて、ノガミ君もホッとひと安心。
今日は私が娘の小学校の役員の仕事があっていっしょに行けなかったのですが、彼と新人のナカガワ君とで無事に終わらせてくれましたので、うん、頼もしい。
Kさん、またいつでもお声掛け頂ければうれしいです。
ありがとうございました。

お早うございます、そしてよろしくお願いします。

2016.04.23

201604230022016042300320160423004「10年くらい前からイマイさんのことを知っていたんですよ。まるでストーカーみたいでしょ。(笑)」とIさん。そんなことないですよ、とてもうれしい。(笑)
ようやく、その夢叶ってここに食器棚を納めることができましたね。
いろいろお話を聞くと、Iさんは以前にお仕事させて頂いた工務店さんに努めていらっしゃったり、共通のお知り合いの方がいらっしゃったりして、みんなどこかでつながっていることはやはりうれしいことです。
隣で生まれたばかりのお嬢さんを抱いて静かにほほ笑むご主人と賑やかにお話しされる奥様。温かい土曜日の朝でした。
お邪魔致しました。またいつでも声を掛けてくださいね。茅ヶ崎ならばそこかしこを走っておりますので。

そして、会社に戻っておやつに時間になると、約束どおりに荒川からWさんがいらして下さいました。Wさんは、「ずっと前から」のWさん。いよいよリフォームが始まるようです。
でも、今日はまだ具体的な間取りも確定していないからきっと大まかなイメージを聞かせて頂くくらいのお話かなって思っていましたら、そんなことはなくとても密な時間で、奥様とご主人と私とでまさに白熱するようなやり取り。みんなで思いを言葉通りぶつけ合ったおかげで一つの良い形が見えてきました。
「Wさん、安心してください、すてきな形になりますよ。」

そして、日が落ちました。
先ほどまでWさんにお茶を出した後、明日の準備をしていたアキコは先に子供たちのもとに帰り、明日に備えます。
そう、明日は「相模大野アートクラフト市」です。お天気が心配ですが、どうにか開催すると連絡が来ました。
いつもの木の小物たちを持って、私とアキコでお店を出します。
コリドー会場68番で皆さんとお会いできるのをお待ちしております。

ウェブサイト更新

2016.04.22

チェリーとステンレスのL型キッチンチェリーとタイルの温かな独立したキッチンを作らせて頂いた三島のSさんの記事と、

ナラ柾目とステンレスヘアラインのセパレートキッチンナラ柾とステンレスで少しハードな印象だけれど、柔らかな物腰の二宮のKさんのキッチンの記事と、

アクリル扉のあるクルミのL型食器棚久しぶりにお会いできてとてもうれしく楽しい時間を過ごさせて頂いて、クルミの食器棚を作らせて頂いた白楽のKさんの記事と、3つのお話を掲載しました。

もしよろしければご覧になってくださいね。

ほれぼれ

2016.04.22

「ナラ柾目材とステンレスヘアラインのオーダーキッチン」

二宮 K様

design:ica associates
planning:ica associates/daisuke imai
producer:yasukazu kanai
painting:yasukazu kanai

ナラ柾目とステンレスヘアラインのセパレートキッチン

ダイニングからキッチンを見渡します。

アイシーエーアソシエイツさんからキッチン製作のご依頼を頂きました。通常設計事務所さんから頂くお仕事の場合は、設計士さんの図面の通りに製作を進めることが多いのですが、アイシーエーさんの場合は、設計士の石子さんが私たちのことをとても良く思っていてくださって、細かいアドバイスに参加させて頂くことが多いのです。

ナラ柾目とステンレスヘアラインのセパレートキッチン

今回は、コンロがある壁付けのキッチンと、シンクがあるペニンシュラタイプのキッチンのセパレートになった形。

ただ、今回のKさんのキッチンは収納の使い勝手を優先するよりもそのキッチンの存在感を大切にした形で、作りはとてもシンプルでした。

ナラ柾目とステンレスヘアラインのセパレートキッチン

今回採用した水栓は、グローエのK4。

そして、当初考えていた素材はシナ合板で作るキッチン。キッチンの大きさ自体は大きくても存在感がさりげない印象に。キッチン自体が主役というよりは、キッチンに立つKさんご家族のためのステージという印象だったのでしょうか。
最初はそう考えていたプランですが、Kさんがご家族皆さんで新居の上棟後に私たちの工房に立ち寄って頂けることになったのでした。

ナラ柾目とステンレスヘアラインのセパレートキッチン

通常私たちが考えるキッチンだと、側面の板はタテ目にすることが多いのですが、今回は石子さんのイメージに合わせて横目に。

初めてお会いするKさんご家族。その印象はどちらかというと優しい、というよりは格好良い、という印象。
そして、お話を進めると、なるほどもう少し木の表情や色が入ってくるKさんらしいキッチンが良いということになっていったのでした。

ナラ柾目とステンレスヘアラインのセパレートキッチン

コンロ側の調理がメインになるスペースにだけステンレスを貼っています。

さっそく石子さんにご相談。
「そうでしたか、それは良かったです。オークの印象が良いなっていうお話も出ていましたので。」

ナラ柾目とステンレスヘアラインのセパレートキッチン

コンロはデザインが一新されたリンナイのデリシアグリレ。

私たちはだいたい設計事務所さんが建てる家のキッチンを作らせて頂くことが多いのですが、私たちとお客様とでお話しする部分は、キッチンとそのまわりのこと。
キッチンの形だけが飛び出てしまっては、その場所全体がちぐはぐになってしまいます。
だから、その設計士さんに確認してもらって、キッチンの形がのその場所にあっているか見渡してもらうのです。

ナラ柾目とステンレスヘアラインのセパレートキッチン

ナラ柾目の天板とステンレスの天板をフラットに仕上げることがなかなか難しかったのでした。

そうして、選ばれた素材はナラの柾目材。これはアイシーエーさんの得意な素材で、凛とした印象を持った家具に仕上がります。そこにステンレスを加えることで、ご主人にも奥様にも気に入って頂ける形ができあがったのでした。

ナラ柾目とステンレスヘアラインのセパレートキッチン

コンロからつながっているダイニング収納。これからお子さんが小学校に上がるということで、いろんなものが増えてくると思いますが、かなりの収納量がありますので、しばらくは大丈夫。

「いつもお世話になっております。Kです。
入居してみて、あらためて家具をじっくり見させて頂きましたが、自分の家ながらほれぼれしてしまいました。
とてもとてもよい家具を作ってくださいましてありがとうございました。
これからずっと大切に使っていきたいと思います。
以上、よろしくお願いいたします。」

ナラ柾目とステンレスヘアラインのセパレートキッチン

バルコニーに近い突きあたりの壁は、ディスプレイラックになっております。

キッチン仕上
天板 ステンレスヘアライン
扉・前板 ナラ柾目突板練り付け
本体外側 ナラ柾目突板練り付け
本体内側 ポリエステル化粧板「ホワイト」
塗装 ウレタンクリア塗装ツヤ消し仕上げ

ナラ柾目材とステンレスヘアラインのオーダーキッチン

費用につきましては、お問い合わせくださいませ。

少しずつふえていく

2016.04.22

「クルミのL型食器棚のオーダー」

白楽 K様

design:Kさん/daisuke imai
planning:daisuke imai
producer:tatsuya suzuki
painting:kouhei kobayashi

アクリル扉のあるクルミのL型食器棚

キッチンの奥、冷蔵庫のほうから見た、洗面室の引き戸側の収納。奥行があまり取れないのですが、食器棚とゴミ箱スペースとしてうまく活用できるように考えております。

アクリル扉のあるクルミのL型食器棚

リビングから見た印象。最初は、圧迫感があるかなってちょっと心配でしたが、中段が大きく抜ける形にして、アクリルの引き戸を入れた部分もあるので、かなり明るい印象になりました。

前回、DENのスペースに壁2面を使ってL型の本棚を作らせて頂いたのが、もう3年も前のことです。あのあとも時々温かいお便りを頂いたり、Kさんのご住所の近くの方から家具を依頼することがある時はKさんのことを思い返していたりと、どこかでそっと私たちを見てくれているような気がしていたのです。

アクリル扉のあるクルミのL型食器棚

アクリル引き戸の中には、ふだんつかいの食器たちが入ります。

そして先日、「イマイさん、実は私結婚することになりましてね。」とメールを頂いたのです。
「いやあ独身生活が長かったから、今までは小さな食器棚で済んでいたのですが、妻からきちんとしたものを用意したいって言われてしまいまして。だけれども、うちのキッチンはなかなか狭くて間取りが変わっているから、市販の食器棚だとうまくいかなそうで。それなら、イマイさんにって思ってまたご連絡させて頂いたのです。」と、とてもうれしそうにお話ししてくださいました。

アクリル扉のあるクルミのL型食器棚

お酒好きなお二人のためのワイングラスハンガー。この食器棚を作る前にキッチンを拝見させて頂いた時は、食器よりもお酒のほうが目立っていたような気がしましたもの。

久しぶりに本棚の様子も見ておきたかったこともあって、まずはいろいろとメールでやり取りするよりもお伺いすることにしました。久しぶりにお会いするKさん、お変わりなくお元気そうで、そしてうれしそう。この時はタイミングが合わず奥様にはお会いすることができませんでしたが、何となくKさんの笑顔を見ていると新婚生活が分かります。(笑)
それで、さっそくキッチンを見せて頂くと、なるほどキッチンから洗面室に入れるように引戸がついているのでした。ここが壁ならきっと大きな食器棚が置けるのに、小さなスペースしかないから市販の食器棚で対応しても二人暮らしには足りないかもしれません。
「もともと、食器などはそれほど多くないのですが、二人分のものが揃ってくると、だんだんと手狭になってきてしまいまして・・。」とニコニコ。

アクリル扉のあるクルミのL型食器棚

吊戸棚の最上部はクルミの引き戸。手掛けは最近スタンダードになってきたこの形。

それなら、思いきって本棚のほうにL型の食器棚にするのはいかがでしょう。
お話の中でそんなアイデアが生まれました。
メインの収納部分はキッチンの反対面に作って、洗面室の引戸のほうには、小さな度棚やゴミ箱のスペースを作って・・。正面の戸棚にはお酒やお茶が好きなKさんがカップなどを置けるような戸棚があっても良いかもしれません。そして、そこがガラスの引き戸のような印象なら、以前に作らせて頂いたこちらのお客様のような感じがありますよ。
「あっ、この形。早々いいですよね。こっちもいいなあ。」
と、いろいろと私たちの家具をご存知なKさん。
以前に「私はイマイさんのファンなんです。」といってくださったのを思い出しました。
うれしいです。こんなに年を取ってから、ファンになってくれる方ができるなんて思ってもいませんでしたからね。
そのような感じで、懐かしく、楽しい時間を過ごさせて頂いたのでした。

アクリル扉のあるクルミのL型食器棚

こちらはお猪口をしまうためのスペースになっておりますが、たしか最初はカトラリーをしまう場所だったような。

それから、プランを練り直して、お二人で私たちの工房にも来て頂いて、(奥様はじめまして!)あらためて細かい部分について打ち合わせさせて頂き、素材も打ち合わせで使っている少しラフなクルミの印象を気に入って頂いて、本棚で使ったチェリーではなくクルミで作らせて頂くことが決まって、ようやく食器棚の形がまとまりました。

アクリル扉のあるクルミのL型食器棚

そのほかの引き出しの様子。

今までも何度か書かせて頂きましたが、私たちの作る家具ができあがる時間というのは、作るよりも使い方を考えて形をまとめるまでのほうが時間が掛かります。もちろんすんなりとプランが決まってしまうこともあるのですが、皆さんとお話しして、何か必要か、私たちに何ができるのかそれを時間を掛けて考えてゆくのです。
そういう考える時間、そしてそれが作られていくまでの時間、そして使い初めてから使い続けていく時間。ずっと私たちと皆さんとの関わりは続いていくのです。

アクリル扉のあるクルミのL型食器棚

お酒がたくさん。

だからって、年中その人にベタベタとくっついているわけではなくて、何かどこかで、フリーハンドイマイの空気的なものを感じ取ってもらえたらよいなと思いながら家具を作っています。
だから、故障があったり、使い方を変えてみたくなったり、家具を移動したくなったり、新しい家具がほしくなったりした時に、あっそうだイマイさんが居たっけ、というふうに思ってもらえたらうれしいのです。

アクリル扉のあるクルミのL型食器棚

深い引き出しは、乾物やストックの食糧品などが入っております。

今回のKさんの食器棚にもそのような私たちの思いともちろんKさんの大きな思いを詰めることができました。
シンプルだけれど、Kさんらしい食器棚になって、Kさんと奥様がとてもうれしそう。
少しずつ増えていくフリーハンドイマイ的な空気。うれしい場所です。
それでは、お幸せに。

クルミのL型食器棚

価格:660,000円(制作費・塗装費)
*運送搬入費・取付工事費が別に掛かります。
(目安として、運送搬入費は18,000円から、取付施工費は40,000円から)

相模大野クラフトアート市2016春に出店します

2016.04.20

今週末の日曜日4月24日に開催される相模大野クラフトアート市に出店します。
昨年は落選して出られなかったので、久しぶりの出店はとてもうれしいです。
皆さんにお会いできるのを楽しみにしています。
写真は、底板のステンレスが特徴の小物入れ「aruka」。
ご好評いただいている「木のキッチン」の木とステンレスの表情を皆様にも味わっていただける雑貨をと考えて作りました。
ラバトリーでアロマオイルや化粧品を入れておくのに使っていただいても、染みになりませんし、カトラリーケースとして取り皿と一緒にそのままテーブルに持っていくのにも使えます。
他にも色々持っていく予定ですので、この機会に是非手にとってご覧になりに来てください。

相模大野クラフトアート市2016春の市
http://sagamiono-artfesta.com/
日時:4月24日日曜日(雨天の場合4月29日金曜日)
場所:相模大野駅前 私たちはコリドー通り68番ブースにいます!

子ども部屋が完成

2016.04.18

ハルカとチアキに自分たちの机の組み立ての時は手伝ってもらって、ようやく二人の机が完成。
白いペンキと広葉樹の二色のすっきりとした形になりました。
ハルカはナラの木、チアキはセンの木。
自分たちで作った机はいかがかな。

気持ちを伝えること

2016.04.17

昨日は4組のお客様と打ち合わせがありまして、皆さんとても魅力的な方々で、そしてその考えている家具も楽しそうな形になりそうなのですが、その中でも最初にお話しさせて頂いたお客様とのやり取りがとてもうれしかったでした。
最初のご相談のメールにご主人も奥様も「耳が聞こえないので、筆談かメールでお願いします。」と書き添えられておりまして、どのように打ち合わせさせて頂こうかと思っていたのです。

耳は不自由ですが、言葉はほとんど聞き取れるくらいしっかりお話ししてくださいましたので、「筆談のほかに口の動きで何となく分かりますが、もし分からなくなったらごめんなさい。口をはっきりと動かしてもらえると助かります。」と、奥様。
考えているのは食器棚で、Hさんの「紙に描いた食器棚」のような形をイメージされているということはメールでお知らせ頂いておりました。
それから、いろいろと打ち合わせしていくのですが、はっきりと意識してしゃべることって難しいのだな、自分は日頃は何も意識していなかったなあとあらためて感じたのでした。
筆談をしてしまうと、口が下を向いてしまって、それを意識すると筆談の文字がうねうねしちゃって・・。
それでも、ひとつのセンテンスを書いて見せて、ひと間おいて奥様がニッコリ。
そして、しゃべる時も「・・・は、このような感じになります。」(伝わったかな・・。)とひと間おいていると、奥様がニッコリ。そして、ご主人に伝える。
お互いを呼ぶ時も、声を出しても聞こえないから、さりげなく肩をポンと叩く、優しい仕草。
奥様は使いやすい形に重点を置いていて、ご主人が印象の良さに重点を置いて、そのやり取りも優しさにあふれていて。
なんかね、お話しできる、ということがとてもうれしかったのです。

普段は、何気なくしゃべっていて、時には話しながらも次のことを考えている時だってあります。
でも、気持ちを伝えよう、話を伝えようとすると、その言葉を伝えることに一生懸命で、聞いてくださるYさんも聞き取ろうと一生懸命見てくださる。そして、伝わるとニッコリ。
いつも皆さんには、なるべく分かりやすくお伝えしようと努めておりますが、その時Yさんとのやり取りは、どこかもっともっと深いところで伝わったような気がしてとてもうれしくなったのです。

そして、いつも何気なく話していること、見ていること、聞くこと、食べること、寝ること、そしてきちんと生きている、ということは、本当にありがたいことです。
最初から行なえていることには、なかなかその有難さに気づくチャンスが少ないけれど、こうして時々その素晴らしさを教えてくださる人がまわりにいてくれることに感謝しております。

ナラ柾目のキッチンとバックカウンター

2016.04.15

いつかの夢が叶う日。
福原さんのキッチンとバックカウンターがようやく完成。
知り合って、間もなく20年になります。
夜間学校の同じ部屋で学んで、いつかいつかって話していたことでした。

次はの夢は我が家をリフォームする時かな。

ブラックウォールナットの壁面収納

2016.04.14

201604014006しばらくしてノガミ君も現場から戻ってきました。先日取付に行ったOさんの残作業があって出掛けていたのです。
問題なく無事に完了したということで、ひと安心。
ノガミ君がここにきてまだ2年くらい。少し前の自分だったら、そんな経験日数の浅いスタッフを一人で現場に向かわせたりしなかったと思います。
でも、もう大丈夫と思えているのは、やはり彼ら自身が持っている力強さや安定感があり、そしてとても頼もしく成長しているから、ということもありますが、何もかもを私自身が決めたようにその通りにみんなに動いてもらう必要はないと思えてきたからです。
私自身が決めた道を通ってもらうように進めると、自分の中でも、みんなの中でももどかしさが生まれてしまう。
「何でその道を通るのだろう。」「何でその道を通らせてくれないのだろう」って。

最終地点だけを伝えておいて、あとはみんなの思う方法で進んでゆけば良い。それは、私自身にとっても気持ちの余裕が生まれるし、みんなにとっても自由に動ける気持ちの余裕が生まれる。
その余裕ができることで、自分なりのやり方が考えやすくなって、最終地点に向かう方法をよりうまく見つけることができるのではないかと思っています。
その余裕がいつか家具を作るだけではなく、いろんなアイデアが生まれるきっかけになるかもしれない。

そんなわけでみんなが頼もしい。

ブラックウォールナットとアルダーの座卓

2016.04.14

201604014002201604014003そもそもKさんに最初に相談頂いたのは、ダイニングテーブルだったのでした。ご両親から継いだというこのご自宅のダイニングにはど真ん中にどんと大きな食器棚が島のように置かれていて、この食器棚が動かせないから、その食器棚に沿うように変形したテーブルを作りたいっていう相談を、お友達のkissakoさんから聞いて私たちに連絡をしてくれたのが始まりです。(kissakoさんは、「その日まで」辻堂のSさん。)
そして、そのテーブル。いろいろお話しするうちに内容が反れていく、というか良い方向に広がっていったのです。
詳しくは、「木の家」を読んで頂ければと思いますが、結局テーブルのお話はひとまず置いて、中央に座っている食器棚をどうにかするうちに、キッチンとダイニングの印象を大きく変えるプチリフォームのようなことをしたのです。
おかげでテーブルは当初のものよりも使いやすくなり、何よりこの場所が整頓されて、明るい場所に変わったのです。お話しするって素晴らしい。
それが3年前のお話でした。
今回は前回小さなベンチを作らせてもらったあとの3度目のオーダー。
ブラックウォールナットとアルダーを使った座卓(卓袱台)です。
脚の開閉を抑えるのは粘りのあるタモの板バネ。

納品後、「最近は忙しくで頭が回らなくなるくらいです。」なんて、近況をお伝えしたら、「忙しいかもしれませんが、頑張って続けてくださいね。イマイさんが居なくなったら、誰にお手入れ方法を聞いたり、気軽に別の家具の相談すればよいのか分からなくて困っちゃいますので。(笑)」とKさん。

そうですね。
もともとは何かを作ることが好きで、父の家具作りを手伝ううちにそれが仕事になっていったのですが、最初のうちはやっぱり自分で考えたものを作りたかったのでした。一生懸命考えた形の良いテーブルや椅子やキャビネットを作って、それを自分の家に置いてみたい、そう思っていました。そして、その形をみんなが気に入ってくれたらうれしいだろうなって。今は思いません。(笑)
家具を考えたり、作ったりという仕事をしていますが、自分のための家具が必要だと感じる時はありますが、ほしいと思うことはあまりなくなっちゃったなあ。
どちらかというと、みんなが私たちの家具を必要としてくれているから作っている、という気持ちです。
だって、「10年前からホームページ見ています。」とか、「全部の記事読んだのですよ。」なんて言われたら、もううれしいわけです。
必要とされている物事を実現する、それが自分の仕事だと今は思っています。

声を掛けてくれるみなさんが居るから、頑張りますよ。

ステンレスとクルミのキッチン

2016.04.13

いよいよ逗子のFさんのキッチンの設置です。
最初にお会いしたのが、1年半前のクレミルの時でしたね。
キッチンだけのお話だったのが、いろいろとお話が広がって、食器棚や洗面台や玄関収納まで作らせて頂けることに。
それだけに1日で作業をおおかた終わらせなければいけなかったので、今日は5人で現場に。と言っても、ナカガワ君とカイ君にとっては、現場はまだまだ勉強の場。
みんなについていって良いことをどんどん吸収してもらいましょう。

あと、1日作業に入らせて頂いて、完了の予定。

飯高幸作さんの器

2016.04.12

大好きなお店、埼玉県北越谷の「Kousha」さん。
器作家の飯高幸作さんが個展を、お料理担当の宮崎えりかさんが数日Cafeを「組む」東京 東神田で開かれるそうです。
とても気になっている「TOKIIRO」さんがスペシャルゲストでコラボレーションなんて、とても魅力的。
そわそわ。今日は全部飯高さんの器で晩御飯。ファンですね(笑)。

「飯高幸作 色を奏でる器」
4月15日(金)~23日(土)12時30分~19時 月曜日休み

組む
〒1101-0031
千代田区東神田1-13-16
℡03-5825-4233
http://www.kumu-tokyo.jp/

多肉植物のアレンジを手がける「TOKIIRO」+飯高幸作の器の寄せ植えを展示販売されるそうです。
「飯高幸作の器を楽しむ日替わりカフェ」12時30分~19時
・4月16日(土)17日(日)HOME. フルタヨウコ
・4月19日(火)20日(水)21日(木)Kousha 宮崎えりか
・4月22日(金)23日(土)MOON 高橋美賀

お邪魔します。

2016.04.12

いよいよ福原さんの新居が完成間近。
今日は、日が暮れてから少しお邪魔させて頂き、レンジフードの上の幕板の寸法を測って、洗面所につける棚の相談と、キッチンの背面収納の相談をしてきました。
そして、15日が最終工事。
私がこんなことを言って良いのか、とても福原さんらしい空間ができあがります。
楽しみ。

今月最初の取付

2016.04.12

20160411001新年度が始まって、最初の家具取付工事。たしかNさんのキッチンは2階だったから、場合によっては外から荷上げになるかもしれない。それなら、3人で出掛けるかな。
ということで、新人二人のナカガワ君とカイ君を連れていざ藤沢まで。
まもなく到着後、「まずはもう一度搬入経路を確認させてください。」と玄関を上がると、あれ、キッチンが見える。
・・キッチンは1階でした。
これでは、3人だとちょっと手持ち無沙汰になってしまうかもしれませんが、新人には良い勉強になりそうです。
うちの場合は、「最初は小さな仕事しかさせない。」というわけではなく、動けるようにいろんなことをどんどん覚えていってもらいます。
どういう段取りで作業が進んでいくか、その作業には何が必要か、徐々に確実に覚えていってもらえるように、二人にはステップを踏んでもらいます。
そんなわけで、Nさんには少しまごつく様子をお見せしてしまったかもしれませんが、無事きれいに納めることができました。
みなさんの温かい眼差しがあって、私たちも成長してゆけるのです。
ありがとうございます。