ホワイト、ナチュラル
「マットホワイト化粧板とステンレスヘアラインのオーダーキッチン」
三島 K様
design: daisuke imai
planning: daisuke imai
producer: tsuyoshi kawaguchi
painting: daisuke imai
「フリーハンドイマイさま。
はじめまして。静岡のKと申します。いつもHPを楽しく拝見しております。
家を建てると決まった時から、キッチンはこんな風で、背面収納はこんな感じ、リビングボードは…と、夢が膨らんでおりましたが、先日契約を済ませたら、急に現実と向き合うこととなりました。
ビルダー選びの要は、オリジナルキッチンを入れられる会社であることでした。それくらい私にとって(というより、女性にとってかしら)キッチンは重要な場所。せっかく家を建てられるのだから、自分の好きなように設計したいと思うのです。
たくさんの調査や、統計から作られているのだから、システムキッチンもきっといいに違いないのだろうと思います。
でも、カウンターの向こう側に欲しい収納は、人によって違うだろうし、私に必要な収納だけがほしいのです。…って、いろいろうるさくてごめんなさい。
何度も何度もイマイさんのHPを見て、イメージを固めてきたキッチン。(実は床材やインテリアイメージもだいぶイマイさんからヒントをいだだきました!)ただ、静岡県東部の設置はしていただけるのかどうか、建物完成予定は2011年3月ですが、今からの依頼では遅いのかどうか、また予算と合うのか…、色々お聞きしたいことがあります。
今の予定では、2,700mmくらいのペニンシュラ型キッチン希望で、シンクの下はオープン(ゴミ箱スペース)、一番左にIHヒーター、右側にシンク、真ん中部分は作業台、その下は食器洗浄機。背面には「biscotti」の鵠沼のTさんのキッチンのように、炊飯器ワゴン、隣上部にはカトラリー用、ナフキン用引き出し、下部はラッチ開閉の収納…と、絵心のない私にはなかなか形にできないものの、頭の中では固まっているのです(笑)
床はメープルもしくは、カバザクラなどの無垢、壁と天井は白、レンジフードや天板はステンレスがいいと思っています。
白、ベージュ、シルバーの色に絞って、LDKを作りたいと考えています。
ひとつ添付ファイルもお送りしますが、キッチン自体もう少し柔らかい色のイメージです。
こちら「ここに住む」の雰囲気もとても好きです。キッチン自体を白くするか、木の色にするのかそれも考え中ですので、また相談に乗っていただけたら幸いです。
つらつらと自分のきぼうばかり書いてしまいましたが、どうぞよろしくお願いいたします。」
このようなメールを頂いて始まったKさんのキッチン作り。
ここから三島と言うと、なかなか遠いわけでして、頻繁に脚を運んで打合せと言うわけには行かなかったのですが、Kさんが持っているイメージは、このときからすでにきちんと固まっていて、それをうまく教えて頂いて、それを実際に形に当てはめていくことができれば、もうKさんのキッチンはできあがりそうなのでした。
形を検討するときはいつもそうなのですが、まず、ひとつの形を考えて、金額を提示することから始まります。込み入ったプランの家具ほどはじめに自分でも使う人が見ても、ある程度完成した形を考えておかなくてはいけません。そうしないとあとでここを変更するとこうなる、といった応用ができなくなりますし、コストバランスもバラバラになってしまいます。
基本ができたら、それを見て頂いて、プランの変更が始まります。この部分は使う人それぞれの考え方によりますが、少しずつ変えることで使い勝手の良さを理解していく方法と、全く異なったプランにアレンジして元のプランと比較しながらどういう形が良いのか探っていく方法と、があります。
どちらにしても最初の案から、徐々に(もしくは一気に)形が変わっていくのですが、多くの皆様は最初のプランに近い形に納まることが多かったりします。
一番最初に思い描いていた形を再認識する作業と言うのでしょうか。
もしくは、皆さんの頭にある漠然としたままイメージにまとわりつく霧を振り払って、その奥に見える道を探るための先駆けのような役割と言うのでしょうか。
私たちは、何回も設計をする上で通っている道だから分かっていることでも、家具を使う皆さんにとっては、初めて通る道。だから、ゆっくりと寄り道しながら、その道は砂利でできています、この道は歩きやすいけれど、みんなが良く通ってゆく道だから、辿り着く場所には望むものは光っていないかもしれません、そんなふうにお伝えしながら、よい道を見つけて、終わりに辿り着くまで私たちが手を引いていくのです。
Kさんの場合は、どちらかと言うと前者(徐々にプランを変えていく)のほうで、Kさん自身のイメージは、Kさんの中である程度きちんとできあがっていたので、遠い距離からのご注文だったわりには、と言うか別に距離とプランの複雑さが比例するわけではないのですが、キッチンのプラン作りはもっと大変な作業になると考えていたところが、とてもすんなりと形が決まってしまい、思っていたよりもスムーズに終わってしまい、もう決まってしまって大丈夫かなって思う部分も、じつはあったのでした。
ただ、キッチン以外の家具は、いろいろとお話が広がっていきましたが、最終的には、リビングのテレビボードを一緒に作らせて頂くことになったのでした。
今回の建築工事を担当されるのは、平成建設さん。久しぶりに大きなビルダーさんの現場だったので、ちょっと緊張です。
でも、やはり大きなところは、キチッとされていて、現場に入る業者さんは、私たちのような一見の家具屋でも、きちんと業者監理リストには入るし、とても物静かな若い大工さんととても若い監督さんの息が合っていて現場はとても穏やかな雰囲気で私たちを丁寧に扱ってくださるし、現場と言うよりはもてなしを受けながら取り付け作業をしているようで、それはそれで緊張するのでした。
Kさんも可能な限り、取付の際には現場まで来てくださって、そのたびに美味しいものを頂いてしまったり・・。
そうしてできあがったのは、いろいろな皆さんの優しさがあふれる温かいリビングダイニングキッチンなのでした。
「こんばんは!昨日は遅くまでお疲れ様でした。ありがとうございました。
今日、再び現場を訪れ、キッチンとローボードを遠くから眺めたり、触ったり、開けてみたり閉めてみたり、ニヤニヤしたり(笑)
とても美しい家具に、大満足です。
また近々お会いできることを楽しみにしております。」
天板 | ステンレスヘアライン/カラーフィットメラミン化粧板「ホワイト」 |
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扉・前板 | カラーフィットポリエステル化粧板「ホワイト」 |
本体外側 | カラーフィットポリエステル化粧板「ホワイト」 |
本体内側 | ポリエステル化粧板「ホワイト」 |
天板 | タモ板目突板練り付け |
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扉・前板 | タモ板目突板練り付け/タモ板目無垢材 |
本体外側 | タモ板目突板練り付け |
本体内側 | ワトコオイル塗装「ナチュラル」 |
マットホワイト化粧板とステンレスヘアラインのオーダーキッチン
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