リビングボードのオーダー「ナラ板目のダイニング収納とリビングテレビボード」
2019.02.18
先日、設置が終わったNさんのところにお邪魔してきました。あのあと、奥様から「イマイさん、すみません・・。うっかりコーキングしてくれた部分を触ってしまって・・。」ということで、コーキングの道具とカメラも持って伺ってきました。朝はあんなに寒かったのに日がきちんと差し込む十時にもなると、この山あいの静かな通りも春の風が吹き抜けるような気持ちの良い時期になりましたね。
「おはようございます、Nさん。」
ご主人もお休みの本日はちょうど洗車をされていたのでした。
「あっ、イマイさん。おはようございます。」Nさんとお話ししていると、近所のお兄さんと話しているような親近感を覚えます。心地よい日です。
コーキングはどうやら少し乾き始めていた時に触れてしまったようで、すこしボコボコとなっていましたが、上から新たにクリアを盛り付けて、鉄定規でしごくと(私たちはへらを使わないで鉄定規を使うことが多いのです。)きれいになりました。大掛かりにならなくてひと安心。
「それでは、写真を撮らせてくださいね。」
と一人パシャパシャとやっていると、「イマイさん、この家具の中で鳴らす音がとても良い具合なんです。」と、前回打ち合わせの時に見せて頂いていたご友人が製作されているというスピーカーを鳴らしてくださいました。
タグチクラフテックさんの「LITTLE BEL」という無指向性スピーカーで、うまい具合に家具も鳴っているようでして、音がとても良く伸びて、この小さなユニットから出ているとは思えないほど豊かに音が流れています。
振り返るとコのリビングの家具と向かい合うのがダイニングの家具で、Nさんとも話していたのですが、収納のボリュームの割に部屋が重く感じなくて、かえって明るく見えるのでした。
「イマイさん、ここも良くてね。」とご主人が宙に浮いた棚の奥のブラインドを開けてくれました。
「この向こうに少し背の高い緑を置きたいなって思っているのです。」と奥様。
なるほど、窓越しに気持ち良い色が入ってくるのか。
今回は、既存の家具の解体から行なわせて頂いて、他に内装工事の方々を呼ぶことなしに私たちだけできれいに工事を終えなければいけなかったので、いつものように家具を作るだけではないため、それなりに緊張した内容ではありましたが、まるで今差し込んでいる暖かな日差しのようにNさんご家族のおおらかな気持ちを頂いて、とても気分よく仕事をさせて頂けました。
おかげさまでとても良い空間になりましたし、これからももっともっと良い場所になっていくはずで、それをまた見させて頂ける日が楽しみなのです。
写真たちは、今回いくつか珍しい納めかたをした部分の写真です。
写真を撮りながら、Nさんにいろいろと難しかった部分などご説明。
「そうなっているのでしたか。いやあ、僕はね、ここはすごいなって気づいていたんだよ。」とご主人がうれしそうに奥様に。
「夜一人でお酒飲みながら、ここはどうなっているんだろうってね。」
「へえ~。」って奥様もうれしそう。