桃の節句

2019.03.04

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「ねぇ、すみませんっていうのやめてよ。」
いつもより少し強い口調で母から言われたのです。
2人の娘の成長を祝うべき日なのに、今年は引っ越しでお雛様を飾ることができず。
ひな祭り当日もハルカのテストと部活の送り迎えに付きっきりで、まったく何もできなかったのです。
でも実家に帰ると、4人用のダイニングテーブルの上いっぱいに6人分の美味しそうなお祝いの夕ご飯ができていました、
「チイちゃんと一緒に作ったのよ。」と。
なんてありがたいことなのだろう。
実家に来てからできていないことばかりで、甘えてしまっている現実が情けないと思うことばかり。
自分では言ってるつもりはなかったのですが、思いが口から出ていたようです。
「何も謝るようなことはないでしょう。あなたはこどもの世話をしているのだし、できる人がやればいいことなのだから。すみませんって、言われるの嫌なのだけど。」
母に注意されましたが、久しぶりで、懐かしくて、なんだかうれしかったのです。
状況は考えずに、家族6人がそろってお祝いの日が迎えられたことを喜ぼうと思いました。
私にとっては特別で幸せな桃の節句になりました。
これからは、「ありがとう。」と言おうと思います。