北のほう
2019.07.30
今日は朝早くから出掛け始めて2700mmくらいの長さのカウンターを届けに浦和のほうまで出掛けておりました。いよいよ始まったSさんのマンションがある町です。カウンターの取付は大工さんにお願いするので、材を持って材の組み立て方を大工さんにお伝えしてきました。カウンターがついたら、採寸していよいよ家具の製作が始まります。
その後は、ただいま製作に取り掛かっている石神井のYさんの現場に。設置場所の再確認ですが、何度も足を運んでいるから大変年配の大工さんも「よぅ。」と気軽に挨拶してくださる。
私たちの仕事ってなかなかいつも同じ工務店さんとお仕事する機会が少ないので、こういうふうに気軽に声掛けてもらえることにとても安心するのです。
ちょっと調整が必要だったので、製作を担当しているノガミ君に寸法を伝えて、その後は、先日食器棚を納品した日本橋のOさんのところに。
KUMAさんのハンドルをうっかり用意し忘れておりまして、本日はその取付と写真を撮らせて頂いたのでした。
Oさん、このマンションの引き渡しに合わせて私たちに家具の相談をしてくださっていたのですが、引き渡されて間もなく海外へのお仕事になってしまったということで、実際にこうして暮らし始めることができた今年は引き渡しから3年が経っているのでした。
3年経った今こうしてあらためてご相談を頂けたことをとてもうれしく思っております。
「イマイさんを見つけるまでは、もういいかなってあきらめかけたこともありました。本当はマンションの標準でここには白いピカピカした食器棚が入る予定だったのですが、どうしてもそれが気に入らなくて、まだ部屋もできていないのですから、食器棚を入れないという選択もできるはずって思って、担当の方を困らせてしまったのですよ。」とOさん。
なるほど、私たちも以前はマンション内の家具をよく作っておりましたので、何となく事情は分かります。
集合住宅を取りまとめることは難しいけれど、住む人にとってはそこは自分たちの家ですから。
何もかもが備わっていることは心地良いことでもあります。
しかしそれが必ずしも良いわけではなくて、自分たちで考える暮らし方が狭く感じてしまうようならそれは少し淋しいことです。
でも、暮らしていくことって、毎日の思いを積み重ねて自分らしく住みやすい場所を整えていくことですから、そういう時に手伝いができる存在でいたいなあと思うわけです。
Oさん、ありがとうございました。