午前7時の良い日差し
2020.03.09
今朝は北風が強く吹いておりましたが、温かさがあって背中を押されるように自転車をこいできたわけです。
いつもの田んぼの道は昨日の雨がまだ道路の縁のそこかしこに残っておりましたが、雨の匂いはすっかり消えて、気持ちが少し軽やかでした。
「おはよう。」
時計を見ると7時を少し回ってしまって、アイがもう外に出たそうにドアの前で待っていたのでした。
「いやぁすまんね、おじさん(アイの愛称です)。」
ひと通り工房の周りを確認し終わったアイと一緒に2階の事務所に向かうと、目に入ってきたのがこの様子。
昨日アキコと展示室の片づけをしていたのですが、何かがしっくりこなくて。
自宅の床は赤松がとても良い印象で納まったのですが、ここでは少し軽く見えて気がして。
なんだろう、昔塗ってしまった緑色の壁のためかな、なんだろう。
結局昨日はその正体が分からなくて今朝になったのですが、この午前7時の感じを見て(あぁ、こういう感じにしたかったんだなあ。)とふと思い出したのです。
そのしっくりこない正体はいまだ分からないのですが、こういう感じにしたい、って思いがあれば、そこに向かって進めるはず。
私は懐かしい感じにしたいと思っていました。
祖母の家の裏庭にあった水鉢のような少し苔むした流し台のような、湿った木が日に当たって強く香り出すような。でもそれもちょっと違うのかなあ。
この景色を見て、あぁって思ったのは昔の小学校。
私が小学校に通っていた時は木の机でした。隣の女子と一緒に座る二人分の重い木の机。角はガリガリしているし、下敷きしかないと字なんて書けないようなボコッとした天板。
「ちょっと机揺らさないで。」とか
「お前のノートがはみ出てるぞ。」とか
「そっちこそ、この線からこっちに来ないでよ。」とか
何かそういう懐かしい記憶がフワッと思い出されました。
少しずつその正体が見えてきたらこの場所をもっと心地よくできそう。
でも今はこれでひと段落。
今週末からここで打ち合わせができそうです。