キッチンの素材選び 感じたこと
2021.03.02
我が家のキッチンも暮らしはじめて1年9か月目になりました。ステンレスバイブレーション仕上げの天板はもう所々土鍋を引きずってできた傷や、すり鉢を使ってできた跡などがつくようになりました。(1枚目の写真です。)次回からちゃんとふきんを敷いてその上で作業しようと思います、滑り止めにもなりますもんね。(笑)
そのキッチンに使う素材は様々なものがあります。
木・化粧板・ステンレス・ホーロー・人工大理石・人工水晶石・セラミックなどなど。どの素材もメリット・デメリットはありますよね。
キッチンは調理をする作業場。毎日3回以上は使ってとなるとお風呂よりも洗面所よりも家族で使う場所です。(そう考えるとトイレってすごい回数を使いますが、滞在時間が短いからでしょうか。選択できる範囲とパターンも限られているからなのでしょうか。オーダートイレって聞かないですね。)使えば必ず汚れますし使用感が出てきます。それを日々どれだけ簡単なケアで済ませられ長年維持していけるのかを皆さん気にされているのだと思います、私も同じです。
家を建てる前はマンションに住んでいて、もともと備え付けの白い人工大理石の天板で、MDFにカバ?のような木目の突板が練りつけられてウレタン塗装でツルツルにコートされた扉のキッチンを17年間使っていました。そして、そのキッチンを囲うようにメラミン化粧板の対面カウンターがあるオーソドックスな形でした。
当時はメラミン化粧板は木のデメリットを補うためにできた材料だと思っていたので普通に水がついても気にしないで使っていたのです。
我が家は鉄鍋や鋳物鍋を使っているのですが、たぶんいつの間にかぶつけたり、引きずったりして擦り傷が深くなっていたのでしょうね。
キッチンカウンターの天板の化粧板の一部がだんだんとヒビ割れて欠けてきたのです。
そして水拭きする度に水分を吸って膨らむのか、いつの間にか日々から水分が浸みこんじゃったのか、中の繊維(MDFという紙を圧縮したような素材が内部に使われているのです。)がもこもこ出てくるようになってしまいました。(水分を吸って圧縮されていたのが膨らんできちゃったのです。)
そしてそのふくらみがひび割れを広げてしまって・・。一部だけ修復するのも難しく、そのカウンターはキッチンと一体型になっていたので対処もできないまま使っていました。化粧板でも気をつけて使っていかないとこうなるんだとよい勉強になりました。
今の自宅のステンレスの天板はガシガシ使えるので気に入ってます。
ただ、洗剤は何でも使えると思っていたのですがアルカリ性の強いセスキ炭酸ソーダ水などは吹き残しがあると錆の原因になったりするようなので注意が必要なこともあることも知りました。
ガシガシ使えて掃除がしやすいだろうオールステンレスという選択肢もあったのですが、なぜオールステンレスにしなかったかというと、オールステンレスと聞くと厨房というイメージが強くてそこまで料理に自信がないことと触れた時にヒヤッと冷たいものは苦手で管理にも自信がなかったからです。扉をぶつけてへこませたりしたら自分で叩けませんし傷などは直せないからです。見た目のゆがみなどが出てきたら気になるだろうなと思いました。
ホーローも魅力的でしたが、ホーローのコップややかんを使っていて落として割って欠けさせてしまった経験があるので、キッチンの面材でそうなったら直せないと思いました。
セラミックのワークトップは最近いろいろなところで見るようになりまして、熱いものがそのまま置けたり、ナイフが当たっても傷つかないなどけっこうラフに使えて良さそうと思える部分もあったのですが、よく調べてみると布巾で拭きづらかったり、表情が均一に見えないこともあったりとなかなかデメリットもあるようで「そういうこともあるのだなあ。」と私の暮らしに当てはめるとメリットよりもデメリットを多く感じてしまったのでした。
人工大理石の天板で耳にするのは白など明るい色の天板だとほんのり目立つと言われる色移りです。
使い始め当初はワインやお醤油などの濃い色の液体の染みというか色ムラがついてしまってというお話を聞きましたが、使い込んでいくとそれも気にならなくなったり、(きっと全体的にうっすら色がついちゃうのかな、と思っております。)目立つものは磨けば解消できると思います。
反対に濃い色の天板だと引っかき傷が白くなって目だったり、水垢の跡が目立つというお話も聞きます。
木でしたら馴染のある素材なので、傷がついてもどうにか自分で直せるなと思ったのです。凹んだら熱湯をかけて膨らませられるし、汚れを落としてそれでも染みが残ったらやすりで磨いてオイルを塗れば自分の許容範囲の見た目がキープしやすいなと思っています。ただ、天板に木を使うのは覚悟がいるので、そこまで思いきることができなかったのですが・・。
みなさんそれぞれ何をポイントにしてキッチンの素材を決めていくのかご意見が分かれるところだと思います。見た目の為なら多少の使いにくさも許せるかたもいらっしゃいますし。多分家具屋の妻が何を言ったところで売り文句と思われるので説得力がないと思われますが、一つの考え方として書かせていただきました。私がポイントにしたのは「使っていて何か起きた時でも自分で対処できて、その名残も経年変化として馴染んでいくキッチン。」ということでした。
素材選びのひとつの意見としてキッチンづくりの参考にしていただけたらと思います。そして木のキッチンを使っての経年変化を引き続きお知らせしていけたらと思っています。