コユキとハルカ
「ナラを使った高さが変わるテーブルのオーダー」
上井草 N様
design:Nさん/daisuke imai
planning:daisuke imai
producer:gaku suzuki
painting:haraki tosou
以前に2台の家具を作らせていただいているNさんから5月の半ばにメールを頂きました。今度は小物をオーダーしたいのだそうです。
今までNさんとの打ち合わせは、奥さんとやり取りさせてもらっていたのですが、今までの奥さんとのやり取りはメールよりも直接お話したほうがイメージがグンと膨らんで良い家具ができていました。そんなわけで、今回もメールでやり取りするよりも直接お話を聞きに行くことにしたのです。
もう、Nさんのうちに行くのは、親戚のうちに遊びに行くような気分なので、相変わらず自転車で行ってしまいます。上井草までは遠いのですが、府中あたりを通るのは気分が良くて、そんな休日気分のままNさんのお宅に到着。Nさんも「甥っ子」のように思ってくださるので、家具の打ち合わせというよりは、何だか楽しいおしゃべりなのです。その中で決まったのが、普段はソファテーブルだけど、お客様がたくさん来た時は、ダイニングテーブルとくっつけて使えるようなテーブル。そんなにゴテゴテとしていない装飾のもの。
それから、寝室のベッドサイドキャビネットを奥さんとご主人のものを1つずつ。ワードローブやチェストがかなり濃い色なのでこれに似合うような感じのもの。そして、この寝室のカランとしている壁面にちょっとアクセントになるような飾り棚をと。
と、いうことを決めたら、また「お嬢さんに」って、お土産を頂いて帰ってきました。(いつもありがとうございます。)
さっそくプランを考えます。
基本は今まで作ってきた家具のディテールに合わせて、それにいくつか要素を加えて完成です。それをさっそくお送りすると、すぐにお返事が。「主人と相談した結果、やはり今回は予定していた金額を超えないようにしたいということになり、非常に残念なのですが飾り棚を見送ろうということになりました・・。」と言うことで、テーブルとベッドサイドキャビネット2台の合計3台の家具を作らせていただくことになりました。
ところで、Nさん。私が考えた家具のディテールやデザインで気に入って頂けたのでしょうか・・・。すぐにお返事を頂けたものだから、それがかえって不安になっちゃって。
ベッドサイドキャビネットの塗装色の件でもう一度伺う必要が出てきたので、その時に聞いてみました。
「こういう置くだけの家具だと、これと言う決め手がない限りは、よほどお店で売られているものの方がコストが安くて手に入りやすいと思うのですが、私の考えた形で良かったのですか。」と。
Nさんは、「もちろんですよ。」とそう言ってくださいました。「別に気を使って言っているわけではないですよ。これらの家具はいろいろ探したのですがやっぱり気に入ったものは見つからないし、今までイマイさんに作ってくださった家具は、とても気に入っているのです。だから今回も主人と相談して、気に入ったものがないから作ろうと決めたのです。イマイさんのこの形、とても気に入っていますよ。」と。
何だかとてもうれしくなりました。そして一安心。自分で自分がうらやましくなりました。
そして、またお土産を頂いて帰宅。何だか、いろいろ頂きに行っているみたいです。(笑)
こうして、ようやく自分の考えた形に自信がついたので、製作の段取りに入ります。今回はそんなに大きくなく複雑な形でもないので、今年からうちに入ったスズキ君に担当してもらいます。(今年から入ったといっても、昨年1年間は一人で家具を作ってそれを仕事としていたので、結構いろんなことができるのです。)
結構大変なテーブルの脚をつなぐ金物の接合も、キャビネットの装飾もきれいにこなして、約束していた塗装前に見に来てもらう段階まで順調に進みました。
そして、Nさんに来て頂きました。うちに来て頂くのは、もう本当に久しぶりです。確か最初の家具をご注文頂いた時だったでしょうか・・。あの時はコユキさんはいなかったし、うちのショールームも今ほど大きくなかった。そんなわけで、また家具のお話をそれていろんなお話をします。
そして、今までNさんにいろいろと頂いたお礼のご挨拶に言うことで、ちょうどその時に会社に来ていた私の妻と娘もご挨拶。
自慢じゃないですが、私の娘はよくみんなに「とても子供らしい」ってよく言われるんです。通りすがりのおばあちゃんにも。それがどういうことを言うのか今までいまいち分かにくかったのですが、何となく分かってきました。何と言うか、人見知りがあまりなく、仕草に愛嬌があるのです。一言で言うとひょうきんなキャラクターなのです。打ち合わせにいらしてくださった時にちょうど居合わせたその娘の様子を見て、Nさんがとても気に入ってくださって、「納品の時はぜひご家族でいらしてください。」なんて言うことになりました。
そして、納品の日。
お言葉に甘えて、3人で来ています。
この日は雨で足元が悪いのに、ご主人が下まで迎えに来てくださって、家具を運ぶのも手伝ってくださって、もう何だか、お客さんなんだかお仕事なんだか、うれしいような、申し訳ないような。搬入後、さっそく、開封し、テーブルを組み立てたりと設置をするのですが、すぐ隣で、コユキさんとうちの娘がキャッキャと遊んでいるし、Nさんも子守に回ってくださったり、お食事を用意してくださったりと、本当にもうお客さんなんだかお仕事なんだか・・。そんな感じの中でようやく家具の設置が終わり、ひととおり説明をしたら、Nさんがもうお昼をすっかり用意してくださっていて、娘は早々と席についています。
「さあ、イマイさん。お昼の用意ができましたら、どうぞ。」と。
あたふたしながら、席について、「頂きます。」
妻と娘と3人で本当に楽しい時間を過ごさせてもらいました。
何だか私たちがお客さん?
Nさん本当にありがとうございました。
ナラを使った高さが変わるテーブル
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