feeling of material

「スギの古材を使ったカウンターのオーダー」

寒川 K様

design:daisuke imai
planning:daisuke imai
producer:tsuyoshi kawaguchi
painting:tsuyoshi kawaguchi

古いカウンターをリフォームしてモダンなコンソールテーブルに

Kさんに提案するために描いたスケッチ。

秋にショールームで私たち木工のほかに陶芸や絵画などご近所のアマチュア作家さんと一緒に展示会を行っているのですが、その間に見に来てくださったKさんから、相談されたことがありました。
それは、ずっと古くからご自宅にある台の材料を使って新しい家具にできないか、と言う相談でした。

古いカウンターをリフォームしてモダンなコンソールテーブルに

最初に見せて頂いた時の配膳台の様子。

それは、もう100年くらい経つものらしく、ご先祖様はお店を開いていたと言うことでその時に配膳台として使っていたのだそうです。お店を畳んでからは、代々処分するにもそう簡単にはできずにずっと庭先に置かれたままだったのだそうです。幸い、雨の当たらない場所で保管されていたので、材料の状態は悪くなかったのですが、今までどこの職人さんに当たっても、引き受けてくださらなかったのだそうです。
最初に見せて頂いた時に、私も最初は躊躇しました。悪くはないようですが、表面はカサカサと割れてしまっているし、下はもう腐っていそうです。それでもまあ、Kさんの表情を見ると何とかできないかなあと思うのです。

古いカウンターをリフォームしてモダンなコンソールテーブルに

生まれ変わったカウンターさん、その1。

「どのくらい使いきれるか分かりませんがひとまず解体してみます。」といって預かってきました。
削ってみると、きれいなピンク色の肌が出てきました。Kさんはずっとケヤキだと聞かされていたのだそうで、私もケヤキの台か、それはすごいなあって思っていたのですが、実はきれいなスギでした。

古いカウンターをリフォームしてモダンなコンソールテーブルに

側面の様子。

割ったり、挽いたりしてみると、結局のところ使えそうな材料は1/2~2/3くらい。それでもさらに細かな割れが合ったりするのでもう少し使える材料は減ります。さて、ここから何を作ろうかな」。

古いカウンターをリフォームしてモダンなコンソールテーブルに

上から見た時の印象。なるべくシンプルな存在であるように考えました。

設置場所は、引き取りに来た時に見せて頂いていたので、玄関のホールに置くカウンターなんて良いかなって考えていました。
さらにせっかく作るのなら、シンプルだけれど良い表情があるような面白さがあっても良いかなと。

古いカウンターをリフォームしてモダンなコンソールテーブルに

地獄ホゾ。

そして、作ったのは、ベンチのようなカウンター。あまりゴテゴテとした形にせずに、家具の構造がそのまま美しい表情になるような形にしました。

古いカウンターをリフォームしてモダンなコンソールテーブルに

こちらは電話台として使う小さなカウンター。

廊下からリビングへ入る入り口を挟んで、長いカウンターと短いカウンター。短い方は電話台になるように、引き出しをつけて。

杉の古材を使ってリメイクしたカウンター

価格:258,000円(制作費・塗装費)
*運送搬入費・取付工事費が別に掛かります。
(目安として、運送搬入費は10,000円から)

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