暮らしの演出
「食器棚のオーダー」
辻堂 A様
design:Aさん/daisuke imai
planning:daisuke imai
producer:daisuke imai
「食器棚に30万円以上もお金をかけるなんて・・」って周りの方から言われることもあるのだってAさんはおっしゃいました。
私自身も家具屋をやっていなかったら、きっとそう思ったかもしれません。でも、既製品とはやっぱり大きく違うんです。
まずは金額。1台ずつ作るから加工費が高いって、これはよく言われることです。でも家具を作るスタッフのお給料、工場を動かす為の資金など、そういうことを考えるとごく自然に掛かってしまう金額なのです。
既製品は大量に一括で作ることでこれを抑える。でも、それを何だか不自然に感じてしまうのは職業柄だからでしょうか。ほしい人がいるから家具を作るのであって、作ったのだから販売するというのは、今の社会では当たり前だけど物のあり方としては何だかちょっと違うような気がするのです。
だから私たちの金額は一つずつ作るので既製品より高くなることが多いのです。
次に形。Aさんは気に入ったダイニングテーブルがあったのでその家具屋さんに問合せに行ったのだそうです。そうしたら、「あの家具は前回の時点で廃番になってしまって今は扱ってないのです。」と言われたそうです。なるほど、それなら仕方ないかなってAさんも思い、私も家具以外のことならきっとそう思っていたでしょう。でも良く考えると「廃番って何だろう。」って思ってしまうんです。私たちの家具を見て同じものが欲しいという方が入れば、その気に入ってくれた家具と同じものをまた作ることができるのです。それはとても自然なことだと思うのです。
最後にその後のお付き合い。
当然、ほしいと望んでいる人とそれを作った人が顔を合わせれば、家具を作った、家具を作ってもらっただけの関係ではなくなるのが自然だと思います。家具が故障すれば修理に行くし、他の家具の相談を受ければいろいろとできることを応えます。そうやって一つの家具を通して良い付き合いが始まっていくのだと思います。でも既製品ではなかなかこうはいかないようです。壊れた時に既製品では修理を受け付けてもらえないことが未だに多いのだそうです。なぜかと言うとお互い相手のことを知らないから、こういうことが普通になってしまうのかもしれません。そういうのって寂しいことですよね。
こんなことを家具を取り付け終わったあとにAさんと話していたのです。こういういろいろなことを考えるとこの金額で家具を注文できると言うことは決して高いものではないとAさんはおっしゃってくださいました。そう言ってもらえることはとてもうれしいことです。
Aさんの考えた食器棚にはいろいろなものがつまっています。
最初は、右のイラストのようなプランにする予定でした。それから打合せを重ねるうちに扉の開き方が変わって、ゴミ箱収納のあり方が明確になって、どんな材質で作るのかもはっきりとしてきて現在のこの形に仕上がりました。
自分にとって寄り使いやすいキッチンへと、この食器棚がAさんの暮らしに彩りを添えることができましたら私たちは幸いです。
ホワイトエンボス化粧板を使った家電収納兼食器棚
価格:430,000円(制作費・塗装費)
*運送搬入費・取付工事費が別に掛かります。
(目安として、運送搬入費は15,000円から、取付施工費は25,000円から)
ご注文・お問い合わせをご検討中のかた
ちょっと関わりのありそうな家具たち
-
2018.08.16食器棚のオーダー
つくる喜び、暮らす喜び
「ナラのセパレートタイプの食器棚のオーダ…
-
2023.04.05食器棚のオーダー
夢見たほんわかしたキッチン
「ナラ板目の食器棚とパントリーと対面カウ…
-
2022.09.24食器棚のオーダー
待つ時間も愛着につながるのかな
「クルミ板目とステンレストップの食器棚」…