
楽しいキッチン
「食器棚のオーダー」
金沢八景 K様
design:Kさん/daisuke imai
planning:daisuke imai
producer:tatsuya suzuki
painting:tatsuya suzuki
「ここに出ている食器が全部この中に入っちゃうんですから、すごいなあ。思っていた以上のできあがりでとてもうれしいです。」
そうKさんはおっしゃってくださいました。どちらかと言うと、奥さんよりもKさんのほうがこの食器棚のプランニングに力を注いでいるように見えましたから。
下がKさんが見せてくれたプランの原案です。
ちょっとした冷蔵庫のような形です。その機能も本当に冷蔵庫のようなのです。
扉は今まで試したことのなかった折れ扉。クローゼットのような動きをする折れ扉は、以前一度製作したことがあります。でも、なかなか動きがシビアで開き勝手が良くても動きに少しバラつきが出たことを思い出しました。
「できれば普通の開き扉にしたほうがのちのち疲れないと思うのですが・・。」と、折れ扉にするとこんな症状やあんな症状が出るかもしれませんとKさんに説明をしたのです。でも、Kさんは、キッチンが狭くなってしまうからどうしても折れ扉が良いとのこと。そして、よくよくお話を聞くとクローゼットの扉のようではなく、昔からある仏壇の扉のように扉の合わせ部分がレールに沿って同じ線上を動くのではなく、ブラブラパタパタとしてしまって良いとのこと。(何だか分かりにくい表現ですね)それなら何とかできそうです。
そうして出来上がったのが上の写真の食器棚です。本当に埋め込まれた冷蔵庫のようです。
この場所は面白くって、キッチンの動線を作るためにわざとこの食器棚スペースの壁はキッチンに対して45度になっているのだそうです。だから普通の食器棚では何だか使いにくいものになってしまう、さらにこの場所にはもともと入居当時から造り付けの吊戸棚がちょこんとついていました。それも中途半端だったからイヤだったのだそうです。そこで戸棚を張り払ってすっきりと食器棚を埋め込んだのです。
取り付けは無事終了。でもそれまでの設計は大変でした・・。

折れ扉は上段と中段に分けました。食器だけ出すときと炊飯器、レンジを使うときで分けるためです。そして、その扉がこのように開きます。扉の丁番を2種類使っていて、吊元には170度開くスライド丁番を使い、扉が折れる部分にはクローゼットの折れ扉用の丁番を使っています。扉が折れた状態で簡易的にロックされるので、扉があまりブラブラすることはないです。

炊飯器の上についている小ぶりな引き出しはネジを緩めると簡単に取れるようにしています。なぜかと言うとこの壁に左側に点検口があったからです。引き出しを外のボックスごと外して炊飯器をどければ点検口も容易に見られるようにしたのです。

こちらは普段のゴミを分別しておいて置けるようになっています。当初はこの大小3つの引き出しを1つの大きなワゴンにする形で考えられていました。でも、以前から大きなワゴンは重いから毎日使うのに大変じゃないかと思っていました。ですのでそれを説明して3つに分けることに。その分ハンドルが増えましたが使い勝手は良いと思います。

実は家具の奥行きは壁よりも出っ張って納まっています。本当は壁とフラットにしたかったのですが、どうしてもしまう家電の寸法を考えると出っ張ってしまう。でも実際に取り付け終わってみると違和感はほとんどありませんでした。
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