のんびりキッチン
「タイルカウンターとナラ柾目を使った食器棚のオーダー」
大宮 F様
design:Fさん
planning:daisuke imai
producer:tsuyoshi kawaguchi/daisuke imai
painting:tsuyoshi kawaguchi
Fさんからメールを頂きました。
「食器棚の製作を考えております。
建売の家なので、システムキッチンは濃い茶ですが、家具はナラやオークなのでどちらに合わせるか迷っています。
好みは楢の様な色。材質や塗装については予算の関係で変更するかもしれません。全体的なデザインは、「とても好きなかたち」のような感じが好みです。
添付資料のデザインですと、食器棚は奥行400くらいで良いと思いますが、オーブンレンジを置くには500必要だと考えています。作業台部分はあとでモザイクタイルを貼りたいので、大きく予算オーバーするようなら、自作することも検討中です。
納期については、希望は6月末ですが、それ以降でもかまいません。
よろしくお願いします。」
このカタチを元にいろいろと考えていきます。無垢を使うべき部分と突き板を使うべき部分を分けたり、上に向かって開く扉は使いやすいかもしれませんが、天井に向かって開くことのデメリットが大きかったりすることや全体的にのっぺりとした印象にならないような形を考えることなど・・。
何度かやり取りをさせて頂いて、大まかな形が決まったところで採寸にお伺いしました。
Fさんにお会いするといろいろとお話が弾んでしまいまして、そこから食器棚のプランが少しずつ変わっていきます。もう、今までいろいろな方とお話してきましたが、やはりお話しすると印象って変わることが多いのです。メールだけじゃ伝わっているようでも、温度や空気や質感は伝わりにくい。こうしてお話しすることで、今まで漠然としていた家具のイメージがにわかに固まってくるのです。これがオーダーすることの良さなのかな。
それで、いちど盛り上がった形をクールダウンします。どんな形も作ることができますが、目指すものが複雑になればなるほど、加工する手間が必要になってきます。するとコストに反映されてしまう。
私が行うプランニングのしかたはいつもこのような感じです。
可能性をすべてお話して、それに掛かるコストをお話して、そこから必要なものを使う人が選んでいく。私が決めるのは実現可能な形かどうか。実現したいことを選択するのは使う人です。だから、形が自然と生まれてくる。だからお話して具現化していくことは楽しいのです。
こうして、またひとつここにしかない形が生まれました。
Fさん、ぜひ楽しみながら、ゆっくりと自分のペースでこの食器棚を自分の色に仕上げて言ってくださいね。
タイルとナラ柾目の食器棚
価格:640,000円(制作費・塗装費)
*運送搬入費・取付工事費が別に掛かります。
(目安として、運送搬入費は25,000円から、取付施工費は30,000円から)