ステンレスの対面カウンターのあるクルミのキッチン
2022.03.22
旗竿地に建つ古い戸建て住宅の2階にキッチンを設けるというHさん。
「まずは解体が終わったので見に来て頂けますか。」と言われてお邪魔した時は雪が降っていましたね。
あれから、早くも3ヶ月が経ちまして、空気がだんだんと温かくなり、私もみんなよりも一足先に汗まみれになる季節になってきました。
雪こそ降りませんが、雨と少しにらめっこするようなお天気ではありましたが、無事昨日荷揚げを終えて作業を始めたのでした。
今回のキッチンは写真だと全然わからないのですが、シンクの高さとコンロの高さを変えていて、さらにバックガード部分もステンレスで立ち上げて、そのまま対面カウンターもステンレスで作ろう、という私たち制作側から考えるとなかなかストイックな形。板金の高橋さんに相談したら、「全部一体で作ろうと思うと、けっこう広い面で溶接しないといけないから研磨しても溶接の跡がめだっちゃうかも・・。」ということで、対面カウンターだけは分離させて別のパーツとして制作することに。
でも、仮に一体で作れていたら搬入できなかったかもしれない‥というくらいなかなか大変な荷揚げに上げでしたので結果としてこの形が正解だったのでしょう。
やはり住宅はその土地に長年かけて馴染んでいくもので、なかなか不陸や歪みを抑えきれない部分もあるんだよね、と監督さんも少し苦笑いになりつつ教えてくださいましたが、それだけしっくりこの土地の建物になっているということなのでしょうね。
今回制作を担当したワタナベ君もバックカウンターは比較的順調に据えられたのですが、キッチンは両側の壁とキッチンの納まりになかなか苦労したようでしたが無事に設置が完了しました。
あとは、4月に入ったら、Hさんご夫婦がオイル塗装を行なってくださってそれで完了の予定です。
リビング側から見た時の少し懐かしいような引戸の印象がこの先どのように使われていくのか楽しみです。