継ぐものたちへ

「シーザーストーンとナラランダム張り突板のキッチンと吊戸棚」

茅ヶ崎 K様

design:Kさん/daisuke imai
planning:daisuke imai
producer:iku nogami
painting:Kさん

ナラランダム張り突板とシーザーストーンのオーダーキッチン全体の様子
バルコニー側から見たキッチンの全体像。今回は、万代建材さんにナラの突板を作ってもらっています。ランダム張りにするために6尺の単板を3つに分けて、Kさんのご希望で縦目張りにしたものを作りました。
ナラランダム張り突板とシーザーストーンのオーダーキッチン全体の様子
洗面室側から見たキッチン全体像。扉や引き出しをインセットに見せて、且つボーダーのラインをデザイン的に入れています。このボーダーは手掛けの役割を兼ねています。すべてが引き出しだからできるデザインです。

キッチンカタログのお申し込みをくださった後にうれしい感想のメールをくださったKさん。

「フリーハンドイマイ様
お世話になっております。
先日、カタログをお送りいただきましたKと申します。
冊子を拝読し、イマイさんのモノ作りの姿勢に共感いたしました!
現在設計中の新居にて、設計士である兄と相談した結果、キッチンと一部家具もお願いできたら、と考えております。
予算や方向性、スケジュールなどがうまくあえば、是非ともお願いしたいと思っております。
一度、ショールームにお伺いさせていただくこは可能でしょうか。
このような時期ですので、メールやオンラインのやり取りでもこちらは大丈夫です。
施工場所は、茅ヶ崎市で、現在は近くの仮住まいに暮らしています。
ご検討のほど、どうぞよろしくお願いいたします。」

吊戸棚オープン部分の仕上げの印象
洗面室はこの写真の左手にあって、右側は冷蔵庫とカップボードを隠すための壁があるので、キッチン入り口はこのように小さなスペースから垣間見られるようになっています。ですのでリビングダイニングから見ると、キッチンの奥はいったいどのようになっているのだろうと、興味深く思わせてくれるキッチンのエントランスなのです。
吊戸棚の扉を閉めた部分とオープン棚の部分の仕上げの違い
まずは吊戸棚。今回は、海外の家具でよく見られる印象にしましょう、ということで、表面はシンプルな無地単色で仕上げ、内部に木目を表すという見せ方にしたのです。木目が見えるキャビネットを無地単色の板と扉で囲う、という見せ方にしたのです。また、アウトセットではその表現が乏しく見えてしまいそうなので、インセットで納めています。

そう、ちょうどこの頃はコロナ禍でいろいろな活動が制限されていた時期でもありました。
カタログの中に私のモノ作りの姿勢が書かれていたっけ?なんて、だいぶ前に作ったものですので、うろ覚えになってしまっているところがあったりするのですが、書いてあるのはアキコが書いたくるみ餅のエピソードと、食器棚のご相談を頂いていろいろと相談に載っているうちにもう1件の家具屋さんでお願いする形でも大丈夫ですよってなってしまって、最終的にはいろいろと悩みを聞いてあげただけのおじさんになってしまったエピソードくらいだったような気がします。
そのようなカタログでも、私たちのオーダー家具やオーダーキッチンの在り方に共感していただけてとてもうれしくありがたいことです。

吊戸棚のオープン部分の印象
吊戸棚内部は、キッチン表面材と同じナラのランダム張り突板で仕上げています。
吊戸棚の扉を開けた様子
扉を閉めると隠れてしまう部分は、材料のコストを抑えるためにシナ合板で仕上げています。ちなみに今回はKさんが塗装を行なうので、ホワイトの部分はシナ合板で作って納品しているのです。このホワイトのペンキ塗装とナラのオイル塗装の塗り分けがきれいになるかちょっと心配しておりましたが、とてもきれいな仕上がりですばらしい。
ハーフェレの面付リング付きのダウンライト
棚下灯はハーフェレのLOOXを使っています。Kさんのリクエストで、面付リングを使った形で仕上げていますが、今まで使ったことがなかったので、なるほど良い印象です。

そうして、さっそくこちらにいらしてくださることになったのでした。
Kさん、雑誌のライターとエディターのお仕事をされていて、今のお住まいも掲載されている雑誌を拝見させて頂くと、とても魅力的な暮らしかたで、ご主人とお二人で自分たちで作り出したものや緑に囲まれた暮らしをされていている様子がよく映っておりました。
この雰囲気を実現できる形を考えないとね、とちょっと緊張するのでした。
そして、実際にKさんご夫婦にお会いしてみると、肩の力の抜けたとても自然体のお二人で、ひたすらに物作りが好きで、作られる素材もまた愛おしむ様子がよく伝わってくるとても素敵なお二人でした。
「うん、よいねよいね、君が思う形を考えていったらよいよ。」と奥様の広がる思いもご主人が受け止めて、こうして優しい空間ができあがっていくのだなあと、実感させてくれるやり取りだったのです。

アリアフィーナのサイドフェデリカを採用
レンジフードはコストを抑えるために、在庫が安く手に入れたということで今回のような壁付けキッチンの場合は、通常はフェデリカをつけるところを、サイドフェデリカをつけているのです。もちろん、壁の奥に油煙が回り込まないように久保田工務店さんのアイデアで壁を付加しています。

そして、ここから奥様の思いがどんどん膨らんでいきます。
「夫には、とにかく「私らしい」ものを。と言われており、私らしいとは何か、あらためて考えさせられております・・(笑)
「高級」なものではなくて「本物」がいいと思っており、自然が作ったものの価値を大事にしたい。
そういう意味で、イマイさんの考え方や文章を書かれる発信の仕方に、ものすごく共感しているので、何とか制作をお願いしたいと思っております。」

シーザーストーン「シイタケ」の印象
天板はシーザーストーンの「シイタケ」というカラー。厚み20ミリのものをKさん自身で探してきてくれました。今回はキッチンの長さが3500ミリほどあるので、シーザーストーンの制作長さを超えてしまうため、2分割で制作しています。
シーザーストーンとナラの表面材の印象
INAXのタイルの表情が同じ焼き色のものがないように思えて、とても個性豊かでこの空間によく合っているのです。ちなみにタイルを張る範囲はKさんいろいろと悩んでいらっしゃって、写真奥の左側はキッチンの奥行きと揃えましたが、ガスコンロがある右側は、キッチンの手前まで油が跳ねることがあるので、バルコニーのサッシまで張り伸ばして油が飛んでも掃除しやすいようにしたのでした。

その打ち合わせの中で、面白かったことがありました。
instagramというスマートフォンのアプリがありますね。私もよく見ているのですが、その中でとても素敵な海外のインテリアが紹介されていることがあります。
いつかどこかでそのエッセンスを取り入れられたらよいかと思って、これは気になるというものはクリップしておくのですが、そのクリップしていたものがKさんといろいろと一緒で、なるほど、同じ方角を向いて家具作りを進められそうだとうれしくなったのでした。
Kさんもここでなら自分の形を本当に実現できるのでは、と思ってくださったみたいで、さらにいろいろと思いが膨らんでいくのでした。

食器棚部分の引き出しの様子
一番左の引き出し上段の様子。
鍋をしまう深めの引き出し
一番左の最下段の引き出しの様子。この引き出しの上に見えるのは内引き出し。
内引き出し部分の印象
その内引き出しを開けた様子。

途中でKさんからうれしい言葉を頂くこともありました。
「余談ですが、今井さんのキッチン紹介のエピソードを日々ちょろちょろ読んでは、感動しています。
キッチンて、人の人生を写すものなんですね。
みなさんが、イマイさんのキッチンを通じて元気になっていくような様子まで読み取れて、家族や夫婦のカウンセラーのようだなとも、思いました。
書籍になりそうです。」

ありがたいです。雑誌のライティングや編集のお仕事をされている方にこのように言ってもらえるなんて。
私自身が常々思っているのは、いろいろな物事には理由があって成り立っているので、私たちが考える上では、その形になるために、そのコストになるためにはきちんとした理由があって、その人が望んでいるその形にも何かの憧れや期待といった理由があって、それが分かれば形は自然とまとまってくるものと思っております。
それは、その人の時間の過ごし方だったり、体の動かし方だったり、一緒に暮らす家族との時間の過ごしかたや日々の移ろう様子を見つめる時間の持ち方だったり。
その思いを聞かせて頂くことで、私が気付くことがあって、本人がさらに気づくことがあったりして、形はおのずとまとまっていくと考えております。
そういう風に自然に生まれる形は、印象こそ控えめでもその本人にはとてもしっくりする形になると思っております。

シーザーストーンとクリンスイ「F924」
キッチンの水栓器具は、クリンスイの「F924」。吐水口の先端で、シャワーと通常吐水の切り替えができるタイプの水栓です。
シーザーストーンとステンレスシンクの納まり
シンクはコストを抑えるためにシンプルなプレスシンク。トヨウラの「N760ZW」を採用しています。またそのシンクの納め方は、シンクと開口部をメンイチに揃える納め方。

そうしてお話は進んでいったのでした。

うれしいことがいくつかありました。
出会いと発見をKさんのこのお仕事を通じていただけたことです。
今回、表面材を無垢材で作る形で進めていたのですが、なかなかコストの調整が難しく、どのような表情にするかを悩んでいたのでした。
そのようなときにinstagramで知り合うことができた万代建材さんが私たちのような小さな工房の相談に載ってくださって、とても良い表情の突板を作っていただけることになったのでした。
もう一つが、地元でなかなか出会うことのなかった工務店さんと知り合えたこと。
茅ヶ崎の久保田工務店さんは今回Kさんを通じて初めてお会いすることができたのですが、これほど近くに素敵な工務店さんがあることを全く知らなかったのでした。
高校時代まではこのあたりは自転車で通り過ぎることもあったのに、だからなおさらうれしかったのです。
そういううれしいことが続きながらお話は進んでいきます。

シンク下の引き出しの様子
シンク下は大きな引き出しが1段。
シンク下奥の給排水立ち上がり部分の様子
シンク下奥の給排水スペース。私たちが作るキッチンの場合は、この給排水スペースを1段高さを上げて、配管にストレスがかからないような作りすることが多いのです。
引き出しの手掛けのデザイン
ボーダーの部分はこのように手をかけるくぼみをつけています。

「ツキ板の件、ありがとうございます!!
うれしくて胸がいっぱいです・・・。
目指したいものと予算の狭間で、色々と着地点を探さねばならないなか、こうして、良いご提案をしてくださること、本当にありがたいです。
久保田さんも本当に素敵なかたで、イマイさんにお会いできたことをとても喜んでおられました。
実は私の心の中のプロジェクトテーマというのがあって、私の兄も含めですが、今回お世話になるかたが2代目3代目というかたばかりなんです。
家族を大切にされながら、これまでの常識にとらわれず、「いいもの」を追求しているひとばかりだと気がつきました。
2階には絨毯を採用するのですが、その制作をされているのも、堀田カーペットさんという大阪の会社2代目の、素敵なかたです。
自分の中にそういうプロジェクトテーマをもったら、モノ選びに迷ったときに、すんなり選べるようになりました。
キッチン前に採用したいINAXのタイルも、フランクロイドライトが帝国ホテルを作るときに、日本のタイルを使いたいと常滑の職人に作らせたものが今も残っていることを知って採用しました。これもまた、INAXを生んだ親子の物語で・・・。
すみません、ついつい長くなりましたが・・・
そんな気持ちで付き合っていただけたら、うれしいです。
兄からも、イマイさんに出会えたのが始まりだね、と言われました。
本当に、ありがとうございます。」

そう、お兄さんもお父様と一緒にお仕事をされている設計士さんで、今回のKさんのご新居はお兄様の設計なのです。
株式会社 SuKA建築設計事務所
http://www.suka-ar.com/

食洗機の正面パネル
ここは食洗機が格納されているところ。
食洗機の正面パネル
開けるとこのような感じ。
食洗機はASKOのオートオープンタイプ
ASKOのマイナーチェンジしてオートオープン機能が選べるようになったDFI645を組み込んでいます。庁とこの時期は、ミーレもボッシュも食洗機が欠品していたので、ASKOだけが手に入るというちょっと変わった状況でした。

「うれしいお話をお聞かせくださいましてありがとうございます。
INAXのタイルを見た時にとても良い色だなと思いまして、キッチンの突板の表情も普通のものよりももう少しクセがあってもすてきだなあと思ってしまいまして。
実際に合板に張られて突板合板になるともう少しきれいな表情になってしまうと思いますが、いつもの突板よりは表情が豊かに仕上がりそうで楽しみです。
堀田カーペットさん、私もとても好きでして我が家のリビングにFisherman’s Courtを敷いています。
とても触り心地が良くてサラッとしているので、夏でも気持ち良いのです。
堀田カーペットさんも、今回突板を探してくれた万代建材さんもたしかインスタグラムがきっかけで知ったのだったと思います。
すてきな思いを持ついろいろな人たちとこうして気軽につながることができるようになったというのはすばらしいことです。
良いご縁というのは、きちんとつながっていくのですね。
良い形ができるように頑張ります。」

「イマイさま
ありがとうございます。
堀田さんのカーペット、既に使われていらっしゃるのですね。
堀田さんにもお伝えします!
万代建材さんは、とても大きな材木屋さんなのですね。
美しい木を見つけてくださり、本当にありがとうございます。
いまから楽しみでなりません。
私の役割は、家を通じて、たくさんのクラフトマンをご紹介することだと思っていますので、何かの折りに、皆さんの役に立てるよう、わたしも頑張ります。
それでは、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。」

ガス機器の隣の引き出し
食洗機右隣の引き出し上段。
ガス機器の隣の引き出し
食洗機の右隣の引き出し下段。ここは2段が一体になった引き出しになっています。
ガス機器の隣の引き出し
下段は調味料ボトルが入れられるような高さを確保していますが、今のところはオイルガードのような背の高いものがしまわれています。

こうして、キッチン作りが始まったのでした。
今回のキッチンのデザインで面白いところは海外の家具でよく見かけるように表面は無地単色で内部に木目の表情を生かした仕上げにする部分と、特徴的なインセットの見せ方にする部分がありました。
このインセットの見せ方は、以前、内田雄介さん設計の「やさしい毎日」のOさんのキッチンでも取り入れた見せ方です。
今回はそこに水平のラインも入るデザインで、どのような形になるのかが楽しみなのでした。

制作を担当したのはノガミ君。
頭を悩ませながらもきれいにまとめていってくれました。,br> 複雑そうに見えるキッチンキャビネットよりも、扉のある部分とない部分で見せ方が変わるため作りが複雑な吊戸棚がなかなか大変なのでした。

ガスコンロとガスオーブンの様子
ガス機器の印象。こちらはバルコニー側のキッチンエントランスになり、リビングダイニングから見るとこのような表情が見えるのです。ちなみにオーブンはビルトインオーブンレンジの「NDR514EST」。

キッチンの設置では、今回天板にはシーザーストーンの厚み20ミリのものを採用しているので、かなりの重量があるため搬入が少し心配だったのですが、久保田さんのご配慮でとてもスムーズに進めることができました。
これが2階だったらちょっと設置は難しかったかもしれませんが・・。
タイルとの取り合いも、クリアランスに余裕を見てくれていたので、無事に設置することが完了。
あとは、設備屋さんやガス屋さん、電気屋さんにつなぎの作業を行なって頂いて、そのあとKさんが塗装を行なって頂いて完了ですね。

ガスコンロはノーリツのプラスドゥ
ガスコンロはノーリツのプラスドゥ。

「イマイさま
お世話になっております。
キッチンの設置、ありがとうございました。
上質な家具を見ているようで、本当に感動しました。
こんなに美しいのだから、空間を全開にオープンしてご披露できないのがちょっと残念、と夫に話したら、奥に歩いて来て、特別な空間がワッて現れるほうが、もっと驚きがあっていいよ!と、言ってくれました。
細部まで見惚れてしまうほど、丁寧に作ってくださり、本当にありがとうございます。」

そう、Kさんのキッチンは半分ほど閉じた空間で、リビングダイニングからはちらっとしか見えない間取りになっていて、それもまた良い印象で。
こもって何かをこしらえる楽しさとみんなで調理する楽しさを共有できるキッチンになりました。

調味料用の引き出しの様子
右端上段の調味料用の引き出し。
調味料用の引き出しの様子
右端下段の調味料用の引き出し。

さて、今回は塗装をKさんご家族皆さんで行なうということで、オイル塗装の部分はターナーのエシャオイルで、オフホワイトの部分はベンジャミンムーアの塗料を使うということになりました。仮住まいからほど近いところにベンジャミンムーアのブランドショップがあるということで塗り方の指導も受けてきて、さっそく開始です。
ご自身で塗装を行なう場合は、まず扉や引き出しの外し方を覚えてもらって、さらに取り付け方も覚えてもらってから、ざらつきがある部分は研磨して塗装をしていきます。
こういうキッチンを使うための一通りの作業をしてもらうことで住み始めてからも不安がない、という声を頂くことも多く、ご自身で塗装をするというのは暮らしていくうえでよい方法の一つなのかもしれませんね。
ご主人が朝早くに予定が入ってしまったということで、奥様とお嬢さんで作業を進めていきます。
なかなかお嬢さんの手際が良いのは素晴らしい。
最初の塗り方と拭き取り方の指導をして、あとの作業は皆さんに行なって頂きます。できれば今日と後日で2回塗って頂くことで色ツヤがとてもよく仕上がるはずのですので、大変ですが頑張ってくださいね。

そうして、無事に塗装が完了して、すべて終わったというところで、ASKOの食洗機にエラーが・・。
立て続けに今回一緒に納品させて頂いたミーレの洗濯機と乾燥機にエラーが・・。
ちょうどこの時期はコロナで家電の流通がうまくいっていない時期で、またマイナーチェンジした食洗機でこの時期だけちょっとした不具合が続いていたのでした。
どの家電もすぐにメーカーさんが駆けつけてくださって対応してくださり、無事に良品になることができて、これですべて完了。

オイル塗装の準備
これは吊戸棚を塗装するときの様子。何しろ養生が一番大変なのです。今回は特に塗分けが多いので、Kさんしっかりそのあたりをやってくれました。
オイル塗装の準備
こちらはキッチンキャビネットの様子。引き出しはすべて外して塗装を行ないます。ですので、引き出しの取り外し方、取り付け方をお伝えするところから塗装指導は始まるのです。また、食洗器やガスコンロが入って塗りにくくなってしまう部分はあらかじめ塗っておきます。

この時期から半年ほど経った頃、コロナも少し落ち着いてきて、Kさんのところではお母さまたち身内の皆さんが集まってお祝いが開かれるというタイミングでお声掛けいただきました。
オープンハウスから早くも1年が経っていましたね。
お邪魔させて頂いた時間には、もうオーブンがフル回転して、食事の準備を整えているところでして、ちょうどあわただしい時間に(私にとってはキッチンを使う様子がよく見ることができてとても勉強になる時間に)お伺いすることができたのでした。
オイルもペンキもどちらもきれいに塗られていて、特に吊戸棚のオイルとペンキの切り替え部分もきれいに塗り分けられていて、さすがに物作りが好きなだけはあるきれいな仕上がりになっていました。
結構上に並べちゃうのですと言っていたコンロ周りの様子もきれいにKさんらしい印象が良く表れていて、とても良い空間になっておりました。
最後にようやくお兄さんともご挨拶ができました。
今まで積み重ねてきたものを引き継いでいる皆様とこうしてKさんはつなげてくださいました。
このお仕事は私たちにとってひとつのKさんからのエールのように思えて、あらためてうれしくなったのです。
ありがとうございました。

みんなでオイル塗装をしている様子
ご主人が来るまでは、奥さんとお嬢さんがてきぱきと作業を進めるのです。
天板 クォーツストーン「シーザーストーン」
前板・扉 ナラランダム張り突板(キッチン)/ペンキ塗装仕上げ(吊戸棚)
本体外側 ナラランダム張り突板
本体内側 ポリエステル化粧板/シナ合板
塗装 オイル塗装仕上げ
キッチン仕上げ

シーザーストーンとナラランダム張り突板のキッチンと吊戸棚

価格:1,460,000円(制作費のみ、塗装費、設備機器費用は別)

 
*運送搬入費・取付工事費が別に掛かります。
(目安として、運送搬入費は30,000円から、取付施工費は180,000円から)

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