第3の椅子
2023.08.14
家具屋なので、自分たちで作った家具ばかりですが、我が家にも有名な家具があるのです。
リビングに置かれているイームズのシェルチェアです。
手に入れた福原さんが私たちに譲ってくださって、もう20年以上一緒に暮らしています。
はじめは、ワイヤーベースがついていたのですが、何か所か錆びてしまっていて、使っていくには折れてしまうかもしれないということで、ロッカーベースを購入してダイスケさんに交換してもらいました。
ハルとチイが生まれて、抱っこしてあやしている時にはロッカーベースでよかったなと思います。とても重宝しました。
先日、福原さんが我が家に来てくださったときに「このイス今でもちゃんと座ってる?」と聞かれ、
「座ってますよ。歯を磨いてるときとか。」とダイスケさんと私が答えると、福原さんは笑っていましたが。もう私たちの暮らしの一部なのです。
リビングに、ダイニングセットのイスとソファがあるなら、それ以外のイスはなくても暮らしていけると思います。
でも、座る必要の有無にかかわらず、デザインを見て楽しみ、リビングに置きたいイスってあるのだなと、このイスと一緒に暮らすことで気づくことができました。
SNSなどで皆様のリビングに置かれている「第3の椅子」を見かけると、この人も同じ思いなのかしら、と微笑ましく思います。
昔の作り方のガラスファイバーのもので、大きいヒビも入っていますが、使い続けているからか、すべすべですし、触って引っかかったりしていません。ただ、娘たちが短パンを履いている時に座り、もしファイバーが刺さるようなことがあったらいや嫌だなと思い、一応クッションは敷いて使っています。
リサイクルできない当時の作り方のものですし、今の時代には合っていないものなのかもしれないのですが、
ビンテージならではのこの風合いがすてきで気に入っています。
これからも大事に使っていきたいと思っています。