あたらしい風
「クルミのセパレートタイプの食器棚のオーダー」
茅ヶ崎 K様
design: Kさん/daisuke imai
planning: daisuke imai
producer: masakane murakami
painting: Kさん
表具師さんっていうとどんな人だろう。額装をする人、襖を張り替える人、そんなイメージしか私は持ち合わせていませんでした。
「食器棚をお願いしたいと思っております。」と言うシンプルなメールを頂いたあと、こちらに来て下さったお二人は、私と同じくらいの世代のご夫婦で、ご主人は首元が少し開いてそこから少し無骨なヘッドのついたシルバーのネックレスが見えていて、物静かで、物腰柔らかですが、筋が通った人と言う印象でした。
食器棚のオーダーを希望していたのは、もっぱら奥様でしたので奥様と私とでお話を進めながら、必要なところできちんと意見を言ってくれる、そんな印象だったのです。
奥様もご主人も打ち合わせを楽しんでくださって、ほぼ最初に頂いたご要望通りで食器棚の製作のご依頼を頂けることになりました。
ちょうどご新居の建築に合わせてのご依頼でしたので、今しばらくは建物の工事が進むまでひと休み。
大工さんの木工事もほぼ終わってこれから内装工事に入ります、と言う頃に奥様に時間を作って頂いて現場で打ち合わせ。
このころから何となく、奥様とご主人のお仕事が分かってきはじめました。
奥様は元看護師さん。私の妻も元看護師ということもあって、その雰囲気はどことなく似ております。とてもきびきびとしたご自身の意見を持っていて、お話をしていてもとても楽しい人。だから、この食器棚がどんな風になるのか、奥様以上に私も楽しみだったのです。
そして、ご主人のお仕事は表具師さん。
表具師さんってどんな人だろう。私たちのような仕事をしていると、時々現場で、家具屋さんでもなく、建具屋さんでもないけれど、建具を扱っている人がいたりしました。そして、表具師だよって教えてくれるのですが、どんな仕事をするのだろうって、ずっと不思議だったのです。
それから、食器棚の納品が終わってしばらくした頃に、あらためてご挨拶にお伺いしたのです。
「せっかく来て頂いたので、仕事場をご覧になってゆかれますか。」
と、おっしゃってくださって、食器棚の写真もそこそこにアトリエをのぞかせてもらったのです。
ご新居のリビングよりも広いアトリエで、リビングとひと間になっていて、引戸で仕切るだけの大きなスペースになっているので、何と言うか、アトリエにみんなで住んでいるって印象のスペースです。
大きなデスク、と言うか作業スペースがあってここに大きな絵などを寝かせて作業できるようにしているのだそうです。(語彙が乏しくてすみません。)
食器棚と一緒に作らせて頂いたシンプルな道具の整理棚にはすでに顔彩(だったかな?)や鉱物を砕いてできた顔料やその原材料の鉱物や種子など、それとくっつけるための糊、特殊な形をしたハケ、魅力的な道具や材料が並んでいます。
「こちらはご覧になったことありますか。」と有名な版画作品。
「表が傷まないように下地の紙を張り替えるんです。こうすることで紙って何十年も何百年も持つんですよ。」
すごい技に圧倒されてしまいます。物静かなご主人が目を輝かせて説明してくださいます。
「今度一緒にお仕事できたらうれしいですね。」とKさん。
はい、私もそうなることを望んでおります。
まだ機会を見つけてぜひお邪魔致します、今後ともよろしくお願い致します。
「家系図作成の和生堂」
神奈川県茅ケ崎市本村4-4-23
TEL: 0467-91-4719
WebSite: http://www.washodo.com/
FaceBook: https://www.facebook.com/washodo.k
クルミのセパレート食器棚
価格:480,000円(制作費、塗装はお客様施工)
*運送搬入費・取付工事費が別に掛かります。
(目安として、運送搬入費は10,000円から、取付施工費は25,000円から)
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