タモ柾目ランダム張りの家具

2024.06.05

前回、5月下旬に来た平成さんの現場に再び。

内装がほぼ終わりに近づいたこのタイミングで残りの家具の納品に伺いました。しかし、洗面室にこれほどの大きさの家具はなかなか迫力があるのです。

特にこの大きな壁面収納。単調な表情になりにくいようにとランダム張りにした表情の良さがこの大きさでよく出ています。

突板と聞くと本物ではないという捉え方もあるようですが、何をもってして本物という言葉になるのでしょう。表面の無垢材を薄く重ねていくことで、反りや歪みを軽減させたり、板をうすく突いて取り出すという優れた技術が優れた素材をより有効に利用するというそこには嘘のない工夫や知恵の産物でもあります。

無垢材も突板も化粧板もそこに携わる人たちの叡智があります。適材適所でその使う人の望む形を作り上げていくことができることができればそれが最良なのではないかと思うのです。タモの表情が静かにそう思わせてくれるようです。