石留めシルバーリング作りワークショップ
2024.06.10
今週末は、出店者さんひとり独占型新しい形のイベント「クレミル」復活第一弾でした。
いつもお世話になっているJardim by Marina Ishii イシイさんにシルバーリングづくりのワークショップを開いていただきました。
たくさんのジュエリー用の工具をショールームに持ち込んで準備してくださったイシイさん。
「ジュエリーの道具って、○○用みたいに、それにしか使えない道具が多いのでいっぱいになっちゃうのです。」そうなのですね。こんなに小さいものを作るのにこんなに道具が必要だなんて。物の大きさにかかわらず加工にかかる手間は変わりませんからね。それを知るだけでも勉強になります。
そんな道具が並ぶショールームへ初回に申し込まれた70代のご婦人3名がやってきてくださいました。
「わ~すごい、道具がいっぱい。」
イシイさんから一連の流れの説明を受けた後、「これは大変だ。」「小っちゃくて見えない。」「難しい~。」「ちゃんとできてるかどうかもわからない…。」
という言葉が聞かれる中作業は進み、その都度イシイさんにルーペで仕上がりを確認してもらい、「できてますよ。」という言葉をもらうと「よかった!」と安堵して次の作業に進むという流れでした。
最初に行う、加工したい3.5㎜のシルバーを芯金に左手で固定しながら唐紙鎚で曲げていく作業ひとつとっても、芯金を台とお腹のお肉で固定してから、左腕の脇を閉めて親指と人差し指でシルバーを持ってその芯金に固定して、曲げたい方向に垂直に木槌を振り下ろせるように位置を決めて打っていく。すべてのポイントができていないと金属は思う方向に曲がっていかないのです。難しい…でも面白い。
そして、ちゃんとできているといい音がするのです。
イシイさん「今ちゃんと打ててましたね。曲がりましたよ。」あ、ほんとだ、楽しい。
その連続でした。
完成に近づくと、「できたね。」「わ~、きれい。」「こうやってジュエリーってできていたのね。知らなかった。」「これは自分で作ったのよって言えるわ。」「一生の思い出だわ。」という言葉が飛び交います。人生経験豊富なご婦人たちがおっしゃるそのセリフに、よりその感動を感じました。
自分で手を動かしてみて初めてわかることってあります。
その難しさがわかりプロの人の技術のすばらしさを知り、そのものの価値を再認識できることもあります。
一緒に体験さえていただいた私も、またひとつ世界が広がりました。
(あと、自分の視力が年齢とともに落ちていることも…。)
家具やキッチンをお考えのIさん、Nさん、Mさん、来てくださりありがとうございました。
ワークショップにご参加いただいた相模原からいらしたTさん、Tさん、練馬からいらしたTさん(イニシャルにすると同じ笑)、水戸からいらしたKさん、川崎からいらしたKさん、(便乗して私も)ありがとうございました。楽しかったですね。
普段は工房で木工の様子を目にしていますが、ものづくりは、日々の作業で得られた技術の上に成り立っていることがよくわかりました。
さあ、次回のクレミル「ものづくりを知るワークショップ」は何にしましょうか。ご参加いただいた皆さんにご意見を聞いて色々な案をいただいたので、活用させていただきたいと思います。
また、機会が来たらご紹介していきます。ご興味がありましたら是非ご参加くださいね。