ポールケアホルム展へ

2024.09.12

今日はアイにご飯を上げたら、会期が終わってしまう前にということで、アキコとポールケアホルム展を見に出かけておりました。

そうかー、以前フリッツハンセン社の家具を見に行く機会があったのですが、そのすてきなショールームで見かけたテーブルはこの人のデザインだったのだなあ、と今さら知ったのでした。あの時はてっきりアルミで作られていると思っていた脚部はステンレスだったのか。

あの脚の仕上げに近づけたいって思って、自宅の円卓の五本脚を作ったのだけれど、サテン仕上げのことをもっと理解していたらきっと見え方が違ったのだろうなあと興味深く見させてもらいました。

それから、実際に椅子にいくつか座ることができるすてきな展示があってPK25に座らせてもらった時に座りやすさとともに感じたのは、年を取ってくると椅子に対する心構えが変わってくるのだなあと思ったのでした。

先日見学させてもらった俣野別邸にはウェグナーのCH25というペーパーコード編みの美しい椅子が置かれていたのですが、意外と座面の高さが自分で思っている高さよりも低い位置にあって、さらに腰かけた角度が思っていたよりも深く傾斜していて、どすんっって感じで座ってしまったのでした。座ってしまうと、とても心地よく体を預けられたのですが、その座面に向かうまでが目視できないので恐る恐る座ってしまうのだなと思ったのです。このPK25も少しその印象を感じて、ひじ掛けという手掛かりがないと、膝と腰が力んでいくので、年齢とともに足腰に自信がなくなってくると座ることや立ち上がることをの少しためらってしまうのかもしれないなんて思ってしまったのでした。(偉そうにすみません・・)

そのようなことを考えていたらふと昔に福祉事業の仕事をされている方から、座りやすい椅子の相談をされたことを思い出しました。少しかがんだ状態で座面がお尻に触れることができて、あとは自重とバネの作用で座面が自然と下がっていく、というおもしろいアイデアだったのですが、あの時30代だった私にはまだしっくりこない部分があって、最終的によい形が浮かばず実現できなかったのですが、今はもう少し違ったアプローチで形を考えることができる年になったのかなあと興味深く見させてもらったのでした。