鍛鉄のお香立て

2024.10.02

家具やキッチンの制作の間に、ご注文いただいた木製雑貨の制作を細々と進めております。

涼しく秋めいてきたらご紹介しようと思っていたら、10月に入っても真夏日予報なので、しびれを切らして今日ご紹介です。(笑)

今回はまとめて9台、タケイシさんが丁寧にきれいに作ってくれました。

鍛鉄の香炉のあるチェリー材を使った香立て
灰が落ちる一段削りこんだところは、鉄分と木が反応して黒く変色することをいかして、錆びた釘をお酢で煮だして作った液で黒く染めています。(鉄媒染)

今回タケイシさんが木目がわからなくなるくらい何度も塗りこんでくれたので漆黒の表情になりました。角もピシッとかっこいいのです。
お香を立てる中心部分は、鍛鉄でできていて、家具やキッチンを作るときの取っ手をお願いしているKUMA鉄工房さんにお願いしています。1点ずつ槌目をつけておりますので、表情やサイズが異なり、独特の味わいがあります。

鍛鉄の触り心地、小さいのにしっかりと芯を感じる重さ、お香立てに立てなくてもちゃんと自立します。

手のひらに置いていると、自分の力なんて及ばないと感じるくらい異質なものなのに、なぜか心が落ち着く感覚があります。(個人の感想です。)

私はお香を焚いていない時間もこうして楽しんでおります。
鉄染めの部分に落ちた灰を捨てる時は、なるべく拭き取らずにそのまま香立てを傾けて捨ててください。
こするように拭き取ると、だんだんと灰が染み込んでほこりをかぶったような色に変色することがあります。

10年以上はショールームで使っているお香立て。コーン型を鉄染め部分に置いて使って焦げてへこんだ跡がありますが、普通にお使いならもう少しきれいなままだと思います…。


汚れが気になるときは水洗いもできます。しっかりと乾かしてから再びお使いください。
夜風を楽しむ時間のお供にいかがでしょうか。

※風が吹く場所でお使いの時には、灰がお皿からはみ出て落ちてしまうことがあります、焦げや汚れの原因になりますので、置き場所とお香の長さに気を付けてお使いください。

手づくり通販サイトCreemaさんでも販売しております。

よろしくお願いいたします。

ちなみに、我が家のお気に入りのお線香は香樹林。ダイスケさんがおばあちゃんの家で嗅いでいたこの香りが心落ち着くのだそうです。白檀のいい香りです。