「クルミの食器棚のオーダー」

希望ヶ丘　F様

design:Fさん/daisuke imai
planning:daisuke imai
producer:masakane murakami
painting:masakane murakami

我が家から歩いて10分くらいのところに建つマンションに住んでいたFさん。もともと、私たちとお仕事のつながりのあったKさんを通じて、知り合ったのでした。
Kさんにはその時に既存の食器棚をうまくアレンジして新しい食器棚を作るお仕事をさせて頂いたのですが、その仕上がりを見てママ友達だったFさんがとても気に入ってくださり、同じように既存の食器棚をアレンジさせて頂いたのでした。（「新しいおようふくでとてもうれしい」　海老名　F様）

それから何年も経ち、私たちもおじさん、おばさんになり子供たちも大きくなってきたところで、手狭に感じていたマンションから戸建て住宅に移るというお話を頂いたのでした。
Fさんがここを出るしばらく前にはKさんもすでにこのマンションから引っ越されてしまったので、みんなちょっと離れてしまって、心なしかさみしいのでした。

でも、その新居に入るにあたって、「今度はイマイさんにきちんと最初から食器棚を作ってもらうんだ。」って思っていたくださったとのことで、それがとてもうれしかったのでした。
そのFさんから届いたメールです。
「ご無沙汰しています。以前食器棚を作って頂いた、海老名のFと申します。
昨年、子供が一人増え生活スタイルが変わり、マンションから戸建てへ引っ越す事になりました。そこで戸建ての食器棚をイマイさんにまた作って頂きたいなと思い、メールさせて頂きました。
マンションに作って頂いた食器棚は残念ながら持っていく事が出来ず、次に住む方に大切に使って頂ける事になったので、新たな物をお願いしたくメールさせて頂きました。
一度直接お会いしてお話を伺いたいので、週末でイマイさんのご都合のつく時間がありましたら、お伺いしたいと思っています。
今度は、横浜の旭区に引っ越す予定です。
我が家も娘の小学校の転校があるので、とても迷ったんですが、低学年のうちならまだ動けるかなと思い引っ越しを決めました。
お忙しいところすみませんがよろしくお願い致します。」

ありがたいことです。

さっそく日時を約束してこちらまで来て頂けることになりました。
お会いするのは数年ぶりでしたが、お二人とも変わらず、お嬢ちゃんたちだけがかなりお転婆になっていて。（笑）
さっそくいろいろとお話を聞かせて頂き、Fさんのイメージしている形に辿り着けるように、頭の中を思いめぐらせます。
でもどちらかと言うと、Fさんの形はシンプルな形。すぐにまとまりました。

素材は、前回はチェリーで作らせて頂いたのですが、今回は、少しクセのある表情が良いクルミを使うことに。
ただ、クルミは本当に柄にクセがあって、思い描くクルミではない、はげしい色柄で、木目もうねっているヒトに時々出会うこともあるのです。そうなっちゃうとクルミと言うよりは、ブラックウォールナットに少し近い感じで、印象もだいぶ変わってきてしまうのです。
それに無垢材と突板で、同じ樹種でもその木ぞれぞれの表情があるから、私たち人でも家族でみんな顔や性格が違うようにもちろん柄は変わります。
ですので、いつものように柄の良いクルミが来ることを願って作るわけです。

そうしてできあがった食器棚はきれいにまとまりました。
これから、この食器棚に合わせて、リビングの家具たちも揃えていくのだそうです。その中でまた私たちがお手伝いできる日が来るかもしれませんが、まずは二人のお転婆さんと3人目の赤ちゃんとの暮らしが一番大事ですね。

「イマイさん、この洗面所もどういうふうに使っていったらいいか、イマイチ思い描けなくて。また相談に載ってくださいね。」
はい、ありがとうございます。
いつでも、そばに居ることで安心してもらえる家具屋でいられるように頑張っていきますので、いつでも声をお掛けくださいね。