おばさま
「タモのカウンター下収納と食器収納棚のオーダー」
町田 I様
design:Iさん/daisuke imai
planning:daisuke imai
producer:tatsuya suzuki
painting:tatsuya suzuki
妻の母、つまり義理のお母さんから、お話しを頂いたのでした。
「イマイさん。」(お母さんやお父さんは私をこう呼ぶのは、おそらく妻と交際していた時から、妻が「イマイさん」と呼んでいたからなのでしょうけれど、もう一つの理由としては、お父さんの名前が同じ「ダイスケ」だからと言うのが大きいと思います。
また、みんなが「イマイさん」と呼ぶ時は、他の人たちが「イマイ」と言う言い方とちょっとイントネーションが違った独特の発音なのです。それも妻の影響なのでしょうけれど不思議なものです。)
「私のお友達が今度家を建てるの。それで、初めはシステムキッチンと同じのメーカーと食器棚を考えていたのだけれど、なかなか良い印象が無いようで、それで、うちの息子が家具を作ってるって話したら、ぜひお話を聞きたいって言ってくれたの。」
なるほど、それはとてもうれしいお話しです。
さっそくそのお友達であるIさんご夫婦とご新居の工務店の担当者さんがこちらにいらして下さることに。
さっそくお話をお伺いするのですが、ご主人が主体で、時折、担当者さんが納まりや段取りでアドバイスをするかたちでお話しが進んでいきました。
どちらかと言うと、奥様は静かに控えてくださっている感じで、ご主人最初のお話しの通りだと、予算と素材のことを考えるとなかなか実現は難しいかもしれない、と思えてきたのでした。
ただ、口頭ではその難しさをお伝えしづらかったので、私なりにIさんのご要望に近づく形で最初のプランを作って送らせて頂きました。
やはり全部無垢を使う形だと、作る手間もそうですが、板が動くことでメンテナンスも大変になる部分も出てくるので、造り付ける家具の場合は適材適所で無垢材を突板(無垢材をうすくして合板に貼った板)を使い分ける形で作りたい、ということと、キッチンメーカーさんが作るような機能満載の食器棚はパーツを取り寄せるのが難しいものもあって、全てを実現するのは難しいので、私たちなりに工夫を凝らした形で対応したい、ということ、そして、それを作るだけの加工手間を考えるとメーカーさんのものよりも高くなってしまうこと、そのまま素直にお伝えしました。
だから、今回はオーダーだとどのいうものがどのくらいの費用でできるかの判断ができたので、使いやすさとコスト優先で進めるのでしたら、そのままメーカーさんのものを導入されるのも一つの方法ではないでしょうか、とお伝えしたのでした。
それから、何度かメールのやり取りをさせて頂き、オーバーする予算を抑えるために食器棚のボリュームを半分にしたりといくつか提案をさせて頂きましたが、しばらくメールのやり取りが少しストップしてしまったので、てっきりメーカーさんのものを導入されることになったのだと思い込んでいたのですが、ふと、お母さんから、「そろそろ細かい部分までお話しを進めたいそうよ。」と言われて、うれしいようなちょっと拍子抜けしてしまったのを覚えております。
そして、再びお話が進むのですが、今度は奥様がメインでお話をされるのでした。いろいろと話し込んでいくとやはりいろんな思いがあったようで、最初の物静かな印象とは変わって、目をキラキラさせながらいろんな思いを聞かせてくださったのでした。そして、とうとう食器棚だけではなく、その手前のカウンターやその下のカウンター下収納まで一緒に作って頂きたいということに。
最初にイメージしていた、メーカーの大きなくもりガラスの入ったような引き戸は格子扉で実現したり、ゴミ箱ワゴンをIさんご自身で軽量で使いやすいものを探して来て下さったりと、お話しを重ねるうちに家具の形はどんどん魅力を増し、私はいつの間にか「イマイさん。」から「大輔さん」、そしてそのうち「ダイちゃん」と呼ばれるように。(笑)
たしかにIさんから見れば、息子と言っても良いくらい年が離れておりましたし。
うれしいですね、こういうふうに思ってもらえるなんて。
製作のほうは、お引き渡し後すぐに取付工事に入れるように、段取りを始めました。ただ、今回はキッチンの対面カウンターも私たちのほうで作らせて頂くことになりましたので、このカウンターだけは先に壁にのみ込ませなければいけないので、先行して製作し大工さんにお渡しします。(こういう壁と絡みがある板材は、納まりの寸法などを私たちの方では判断しにくいので、いつも大工さんに取付をお願いしております。)
そして、大工さんがきちんと水平面を作ってくれた場所にぴったりとカウンター下収納を設置して、その奥に食器棚度を設置して、お引越しまでに無事工事は完了しました。
その後、ご挨拶も兼ねて、また、お母さんの友達ということもあったので、妻も連れて一緒にご挨拶に。あの時に少し頑なな印象だったご主人も家具のできあがりを見て終始喜んでくださって、ご主人と奥様お二人にまるで息子と娘のように接して頂き、うれしい気持ちで家具の使い方やメンテナンスの説明等をお話ししてきたのでした。
Iさんありがとうございました。
何かありましたら自分の子供たちのように気軽に呼んでくださいね。
カウンターとカウンター下収納
価格:410,000円(制作費・塗装費)
食器棚
価格:720,000円(制作費・塗装費)
*運送搬入費・取付工事費が別に掛かります。
(目安として、運送搬入費は20,000円から、取付施工費は60,000円から)
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