biscotti

「タモ板目材とステンレスヘアラインのオーダーキッチン」

鵠沼 T様

design: Tさん
planning: daisuke imai
producer: tsuyoshi kawaguchi
painting: tsuyoshi kawaguchi

ある日会社に来ると、A4の用紙にびっしりと書き込まれたお問い合わせが届いておりました。キッチンをオーダーで作りたいと言うことが書かれていたのですが、「うーん、すごい。図面にするのは大変そう。」と言うのがTさんの第一印象。

タモとステンレスのI型キッチンとアイランドカウンター

暮らしはじめてからお邪魔させて頂きました。実はTさんには、私たちのイベントのお手伝いもしてくださっているのです。 それは、自家製パン作り。天然酵母からご自身で作ったインド料理をアレンジしたパンは、いくつでも食べれちゃう。

よく読むと、当初は工務店さんの大工さんが割りと器用に作る人なので、キッチンは大工さんが箱を作って、建具屋さんが扉を作って納めると言う、昔ながらのオーソドックスな方法で進めようというお話だったようですが、Tさんの要望としては、扉だけだと何かと使い勝手が悪いので引き出しが欲しいと頼んだところ、引き出しの造作は難しいから、と言われてメーカーのシステムキッチンにするかキッチンを作ってくれるところを探すか悩んでいたのだそうです。そんな時にLUCCAのYUMIさんのお話を耳にしたそうです。

タモとステンレスのI型キッチンとアイランドカウンター

最初に考えていたとおりにきちんと使っていてくださる。 うれしいです。


タモとステンレスのI型キッチンとアイランドカウンター

でも、実際に津s来るのは大変なのです。1枚1枚仕切りを作り、仕切りを立てる溝を掘って・・。 でもこうしてきれいな姿を見ると、もう元気が出ます。

相変わらずすごい人気ですね。Tさんは普段パソコンをされないのに名前が知れ渡っているなんて。
そうして、そのYUMIさんこと茅ヶ崎のKさんのキッチンを作ったのがうちだと言うことを知って、FAXを送って下さったのです。
さあ、ここからが大変でした。(笑)

タモとステンレスのI型キッチンとアイランドカウンター

ステンレスのハンドルをつけているので、少し塗れた手で触っても大丈夫。 最初はあまりの引き出しの多さに、作る前からビックリしていたのですが、Tさんがここに立っている様子を見るとなるほど、これだけ必要な様子がよく分かります。


タモとステンレスのI型キッチンとアイランドカウンター

キッチンの右壁際は、家事とともにちょっとした作業ができるようなデスクになっています。ここにパソコン・プリンタを置く予定です。パソコンはスライドテーブルに、プリンタは下のキャスター付のボックスにしまわれるのです。


タモとステンレスのI型キッチンとアイランドカウンター

「レンジの上の放熱スペースってもっとうまく使えないかしら。」 ということで、オーブンとして使う時外せるような棚板をつけて、お盆や天板の収納に。

まずは頂いたFAXのご要望を元にキッチンのプランを作ります。普段は、パソコンを使えないのでFAXでお送りします。まもなく、「ここはこうしたいです、こちらはこうしたいです。」と日をおかずにFAXが届きます。「なるほど。そうですか。ならばここをこうして、ああして。」とプランを変更し、見積を出し直し、再度FAX。また、すぐにお返事が・・。

タモとステンレスのI型キッチンとアイランドカウンター

吊戸棚にはLEDの棚下灯をつけました。


タモとステンレスのI型キッチンとアイランドカウンター

レンジフードはアリアフィーナのフェデリカ。そこに同じタモ材の幕板を取り付けることでとてもシャープな印象にすることができました。

では、と気合を入れてまた直しているとその途中で「すみません、新居ではパソコンを入れるつもりですが、今はどうもできない状況でFAXをたくさんお送りすることになってしまって。それで、ここはやっぱりこうしてください。」と・・。
うーん、大変、大変。
そんなやり取りをしながら、うちのショールームにもたびたび来て頂いたりして、ようやくプランがまとまって、ようやく正式にお仕事を依頼して頂けることとなりました。それで、最終確認のために今のお住まいにお邪魔して、もう一度打合せです。

タモとステンレスのI型キッチンとアイランドカウンター

コンロはデリシアグリレ。大きな五徳が特長で、お鍋をフル活用できるとうれしそう。


タモとステンレスのI型キッチンとアイランドカウンター

冷蔵庫上の吊戸棚。この写真ではくっついていませんが、実際に戸棚の左側に引き戸がついて戸棚の方に戸が引き込まれるのですが、私は建築図面でそれを見落としていて幅いっぱいで作ってしまったものだから、戸が納まらなくなりそうでした。慌てて寸法を調整して事なきを得ました。


タモとステンレスのI型キッチンとアイランドカウンター

ハンドルはハンガーの代わり。

Tさんは、普段インド料理を研究されていて、さらにお菓子作りもされている方。その調理器具はいろいろものがあります。そして、Tさんのすごいところはその器具やキッチンの使い道を図面でミリ単位で把握していることです。慣れていないとこういうフウに想像することはなかなか難しいことです。Tさんも別に図面を見慣れていたりするわけではなく、私と打合せしていくうちにだんだんとキッチンに対するスケール感が分かってきたのだそうです。でも、それが分かることがとてもベストなことかと言いますと、決してそうでもなく、何だか余分なところの寸法が気になってしまったこともあったのだそうです。

タモとステンレスのI型キッチンとアイランドカウンター

打合せ当初は不思議なことを考える方だと思っていたのですが、この場所を見て納得しました。もっと料理や調理の勉強をしないといけないと思ったのでした。 ここには、Tさんが主に使うパンが5つほど入っているのですが、それぞれを重ねてしまうと取り出しにくいから、1台ずつきちんとしまえるように、ハンドルもぶつからないように、棚板の高さ、奥行を微妙に調整しているのです。


タモとステンレスのI型キッチンとアイランドカウンター

シンクの下には移動できる小さなキャビネット。機能的に考えているTさんならではのアイデア。

そんなわけで、決めてもらう部分はきちんと考えてもらって、そこは私の方でサイズを調整しますと言うところは任せていただいて、ようやくプランの完成。
やっぱりね、キッチンは女性の舞台でもあるので一番使いやすいものを求めてしまうのですね。

タモとステンレスのI型キッチンとアイランドカウンター

食器洗浄機は、憧れだったというミーレの60cmタイプ。 「イマイさん、これ良いのですよ。コンロの五徳もきちんと入るし、それもとてもきれいになる。」ってとてもうれしそうにお話ししてくださいました。


タモとステンレスのI型キッチンとアイランドカウンター

アイランドキッチンのダイニング側には炊飯器もしまわれています。


タモとステンレスのI型キッチンとアイランドカウンター

ヘアラインの天板もこれだけしっかり使い込むとまるでバイブレーション仕上げのように良い表情になるのです。

キッチン仕上
天板 ステンレスヘアライン
扉・前板 タモ板目突板練り付け
本体外側 タモ板目突板練り付け
本体内側 ポリエステル化粧板「ホワイト」
塗装 ワトコオイル塗装「ホワイト」

タモ板目材とステンレスヘアラインのオーダーキッチン

価格:1,890,000円(制作費・塗装費、設備機器は別途)
*運送搬入費・取付工事費が別に掛かります。
(目安として、運送搬入費は30,000円から、取付施工費は180,000円から)

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