オーク柾目のダイニング収納

2016.03.18

最近、皆さんとお話ししていると家具の形を考えるだけではないお話へと広がることが多いのです。

先日も荒川のWさんのところに8年ぶりにお伺いしたというお話をちらっとinstagramでお話ししましたが、あの日は、「あの時に作った家具を新しい家に移したい。」というご相談で伺ったのでした。
そして、新しい家(と言っても同じマンションの別のお部屋なのですが。)であれこれとお話を聞いていると、やはりそれなりの年月が経った部屋で傷んでいるところもあって、Wさんも自分なりにどうしたら良いかとあれこれ思案していたのですが、内装工事をお願いする予定の担当者さんからのご提案とWさんの思いが合わないようでして、もどかしく悩んでいたのだそうです。
「だんだんと、提案してくださることがが少なくなってきて、私がしたいと思っていることに対してできるかできないかだけのお返事になってきてしまって・・。」
もちろん、私には建築の資格なんてないのですが、今まで皆さんとお話しして教えて頂いたいろんなことが自分の引き出しに詰まっております。
これは難しいけれど、これなら良いかも、ここはこういう方法が採れるかも・・。
そういういろんなお話をさせて頂き、思いきって信頼のおける設計士さんもご紹介したりして。
「イマイさんとお話ししている時間のほうがとても充実していました。」
そう言ってくださいました。ありがとうございます。

そして先日も、「食器棚をお願いしたいので、部屋を一度見に来て頂けますでしょうか。」というNさんのからの相談で、ある程度プランと御見積がまとまった段階でお伺いしたのですが・・。
Nさんも何をどうしたら良いのかもどかしく悩んでいる様子でした。
てっきり食器棚ということなので、キッチン周りを見せてもらえれば良いかと思っていたのですが、Nさんの生活の動線やお子さんたちとどんなふうに過ごされているか、ご主人の荷物をどう整理しているかなどお聞きしていると、これは食器棚じゃないぞ、と思えてきたのでした。Nさんも何となく食器棚でいいのか、という思いはあったようで、今すぐに食器棚を新しくするよりも別の場所に手を加えたほうがきっと良い結果になりそうだというお話になったのでした。
結局、まずはNさんの暮らしの中で一番重要になると思われるダイニングテーブルから考えることに。もちろん、テーブルをご依頼頂ければ一番うれしいのですが、これはまだこれからのお話し。そして、その次は、きっとダイニングの収納になるはず。そうして、ダイニングが整ってきたらいよいよ食器棚でしょうか。
少しずつ手を加えて、暮らしやすい場所を作っていくことは時間が掛かります。まとめていろんなところを変えるのも良いのでしょうけれど、ひとつが実って、そこからまた思案して次のひとつを良い良いものにしていく。時間を掛けて自分たちの場所を作っていくことは良いことです。
ゆっくりとお付き合いします。

ということで、すぐに家具を作ることにはなりませんでしたが、また声を掛けて頂ける時をお待ちしていますよ。

そして、今日は、青葉区のFさんのダイニング収納の設置が完了しました。
ダイニング収納、ということでふと思い出したのでした。