Sさんのクルミの食器棚
2016.08.19
私は結局、今日初めてご主人とお会いしたのでした。
「いやいや、イマイさん。このたびは大変お世話になりました。」と快活な声。
打ち合わせから納品まで奥さんとやり取りしていたので、ご主人とお会いするのが楽しみだったのです。
でも、奥さんから、「facebookでイマイさんをよく見ているようで、私よりもイマイさんのこと詳しいんですよ。」と言うすてきなお話を聞いていましたので、初めて会うのに初めてじゃない気がしますね。
「私はもともとそれほどインテリアや家具に興味はなかったのですが、結婚して家のことを考え始めたら、だんだんと気になりだしてしまって。」と言って、以前にオーダーされたというチークのオーディオボードやBC工房さんの椅子、PFSさんのソファなどいろいろと見せて頂きました。
「イマイさんの家具はね、何と言うかアメリカよりはドイツっぽいんです。もちろん手の跡が残る形なのですが、ピシッとしていて、手作り感だけじゃない美しさがあるっ!」
おぉ、そんなうれしい言葉、初めて言われました。照れますね。
と、ご主人のお話が大きく盛り上がっているところで、奥様がしんみりとひと言。
「私この家具の中で一番気にっているのはここなんです。」
そう教えてくれたのは、本が並ぶスペース。
ここはもともとちょっとした書き物とかができるようにと考えたデスクのようなスペース。まだハイチェアを用意していないということもあって、奥様のこのようにアレンジして使っていらっしゃいました。
もともとの使い方と違って、自分で使いやすくして、それでいてとてもさりげないスペース。
オーダーするだけではなく、きちんと自分の家具になっている感覚。
その言葉にそういう美しさを教えてもらった気がします。
だから、今日ご主人tの奥様から頂いた言葉はとても大切な宝物です。
「またこんどゆっくりいらしてください。おいしいランチが食べられるところが近所にあるのです。」
それは楽しみ。