あらためて、よい顔

「シナとホワイトウレタンペイントのリビング壁面収納のオーダー」

厚木 S様

design:Sさん
planning:daisuke imai
producer:tetsuya geshi
painting:haraki tosou

シナとホワイト化粧板の明るい北欧風リビングボード

全体の様子。いつものシナの表情とは少し違って見える、あらためてよい顔。

Sさんからイメージとしていただいていた写真がありました。白く明るい色をした気を使った、特徴のある格子が連続したローボード。
メープルが一番近い素材でしたが、色焼けしてくるとこの白い表情とは変わってくるような気がする。もともと白みが強い色をしたホワイトバーチも木目が少し主張しすぎるかもしれないし、材の取り方によっては黄み掛かった部分が入り込んでくる。ポプラも良いけれど、独特の緑色と黄色が入ってくる。
どうしようかなと思案します。
シナはどうかな。

シナとホワイト化粧板の明るい北欧風リビングボード

幅広の板を横に隙間を開けて並べたようなデザイン、これがSさんのイメージでした。

シナ合板と聞くと、シンプルでモダンな建築の壁に貼られたり、家具に用いられたり、押入れの内張りに使われたりする印象が強く、ジョイント部分の仕上げが多少ラフだったり、安価なこともあって広く使われているのでどちらかと言うと、仕上げ材と言うよりは下地材としての印象が強かったりもします。
でも、きちんと仕上げるとその合板も無垢材は本当は優しく人肌に近い色をしたきれいな木なのです。
このシナの無垢材を使っている家具はなかなか見ないのですが、使いやすくとてもきれいな木なので個人的にはメープルよりも好みだったりします。

シナとホワイト化粧板の明るい北欧風リビングボード

飾り棚の印象。白い部分は塗装してツルンと丸く仕上げていて、それに合わせて棚板の品も角も丸く仕上げていて、リビングボードのカチッとした印象とは対照的になっています。

そのようなお話をSさんにお伝えして、いろいろと悩んで頂いて、シナ材で作ることに決定。
やった。私自身もシナでこの家具ができあがるのを見てみたかった。

シナとホワイト化粧板の明るい北欧風リビングボード

AV機器をしまう部分は、他の扉や引き出しが4枚の板が並ぶように見せているのに比べて、8枚の板が並ぶように板の幅を細かく見せています。

形が決まりましたので、ご自宅までお伺いして設置場所の寸法を測ったり、あらためてSさんのご意見をお伺いしたりと打ち合わせます。
カラフルなモノたちと木肌の優しい表情をしたモノたちが揃ったSさんのおうち。
そして、「ミッドセンチュリーのインテリアでコーディネートしましたのでデザイン的にミッドセンチュリーに合う感じが良いです。」と最初にご連絡頂いていたとおりに少しハードな印象のリビングの家具たち。それらをうまくまとめるような棚になるる良いなと思い製作に取り掛かりました。

シナとホワイト化粧板の明るい北欧風リビングボード

扉の印象。

そして、できあがった形は、リビングボードのかっちりとした印象。白とナチュラルが交互に入り混じった飾り棚の柔らかい印象が相まって、とても整った場所にすることができました。
まだまだお子さんが小さなうちはイタズラすることもあるかも知れませんが、(まずこのボードの上には載ることでしょう。)そうして、時間を経て、シナの表情がもう少し色濃くなったり、白い部分にいろいろな思い出のキズができたりしていくと、より優しい表情をした家具になっていくことと思います。

Sさん、ありがとうございました。

シナとホワイト化粧板の明るい北欧風リビングボード

一番右がAV機器収納部で、その左隣が引き出し。


シナとホワイト化粧板の明るい北欧風リビングボード

コンセントを増設した部分の印象。


シナとホワイト化粧板の明るい北欧風リビングボード

白く丸い印象と棚板の丸い印象。

シナとホワイトペイントしたキャビネットのあるリビングボード

価格:630,000円(制作費・塗装費)
*運送搬入費・取付工事費が別に掛かります。
(目安として、運送搬入費は20,000円から、取付施工費は40,000円から)

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