節アリナラ材の状差し

2016.02.18

Uさんから頼まれていた状差しが完成。
Uさんのところにお届けする1台と、この2階のショールームで皆さんにお見せする1台を作りましたので、こちらにいらした際は、ご覧になっていって下さい。
Uさんと考えて目指したのは「何に使うのかよく分からない形」です。

クルミとグレイポリとコーリアンとキッチン

2016.02.11

201602110042016021100220160211003フラフラとしながら搬入だけ手伝って、あとはゆっくりさせてもらっている間にみんなで終わらせてくれたMさんのキッチン。クルミのバラバラとした表情、コーリアンのラバロックというラフな印象の柄のカウンター、全体を引き締めるグレイカラー、気にってもらえるかな。

クルミの洗面台と玄関収納

2016.02.11

20160210001インフルエンザなんて絶対に罹るものか、なんていう根拠のない自信はやはり簡単に崩れるもので、その線同士はこのままじゃ絶対につながらないよ、ってとても良く分からない夢を延々と見続けてひたすら汗をかき続けてようやく体調が戻ってきました。
その間に、行ってもらったのがこの茅ヶ崎のKさんの取付。クルミで作った玄関収納と洗面台です。
独立して頑張っているムラカミ君にも手伝ってもらって無事に完了。

もう体調崩さないように、気を引き締めないと。

ナラ節アリ材とコーリアンのアイランドキッチンに会いに

2016.02.06

2016020600120160206003昨年お引き渡ししたMさんのキッチン。お引越しが終わって新しい暮らしがひと段落して、ようやくご挨拶にお伺いできました。
Mさんご自身で塗ったオスモオイル。木地の状態だと、うっすらだった導管や節などのナラの柄がとても良く表れて魅力的なキッチンになっていました。
写真だと分からないのですが、表面を浮造り加工しているので手ざわりがまだ独特で木の肌触りがもっと直に感じられる今までにはない仕上がりになりました。
「これでお料理教室始められますね。」
「はい。今すぐには、とはいかないのですがそろそろ準備を始めないとって思っていて。」
「開かれる時はぜひお知らせ下さいね。楽しみにしています!」

うつくしさ

2016.02.05

20160205002

収納扉。ここには炊飯器をしまうので、中にはスライドテーブルが隠されているのです。

20160205003

KUMA鍛鉄工房の熊田さんにお願いして作ってもらったロートアイアンのハンドル。ほのかな槌目がとても良い印象です。

今日は、世田谷のMさんのところまで食器棚の取付にお伺いしてきました。チェリーの感じがとても好きで、というMさんのリビングには、家具蔵さんのテーブルやテレビボードが置かれておりました。
そして、キッチンにはこのチェリーの食器棚を置かせて頂けることに。
「うつくしいですね。ずっと見ていたいくらい。」とMさん。
美しいんだ、私たちの家具は。
うれしいなあ。
ずっとずっと美しく在りたい、傷になっても使い古されても。そういう家具を作っていきたいって思っていました。
だから、うれしいなあ。
また、見に来ますね。

節分

2016.02.03

虎斑のあるナラの木のお皿に恵方巻を乗せてみんなで食べたら、いつもより鬼退治気分が出るのです。

2016.02.02

20160202002まもなく1年。生まれたばかりのお嬢さんにと思って(実はデザインが気に入って自分のために(?)衝動買いした)アンティークのベビータンス。昔の形だから、引き出しがガタガタして重いので、キッチンの点検を兼ねてアドバイスにお邪魔してきました。
赤ちゃんはとても小さくて、とても目の前にあるすべてのことをしっかり見ようとしていて。
おかあさんは、そのすべてを愛していて。
大人っぽい印象のキッチンだなって思っていたこの場所はとても温かな場所に変化しているように思えたのです。

また、ベビータンスの件、お話がまとまりましたらご連絡下さいね、Mさん。

クルミとステンレスのキッチンと背面収納(食器棚)

2016.01.29

2016012900220160129003
キッチン自体はI型のシンプルな形ですが、その背面の傾斜した部分に吊戸棚をつけたり、引き出しがたくさんの食器棚をつけたり、さらにはステンレスのキッチンパネルやキッチンの目隠しになる腰壁の上につく笠木の施工など、いつもよりもボリュームのある工事でしたので、2日間に分けて行ないまして、本日無事に完了致しました。
あとは養生がはがれてその全体が見られるのが楽しみです。

ウェブサイト更新

2016.01.29

ナラで作る格子扉と黒板のある子供用デスクナラ材をメインに黒板、コルク、格子扉等表情豊かに作ったお子さんもお父さん、お母さんも使えるデスクの記事と、

格子扉のあるクルミを使ったダイニングのL型デスク収納クルミ材でキッチンとダイニングを整えて、とても魅力的な空間にしたHさんの記事と、

ナラ板目オイル仕上げとアイボリーのペンキ仕上げの2色のキッチンいつもお世話になっている設計士さんであるFさんのご自宅のキッチンを作らせて頂いた時の3つの楽しいお話を掲載致しました。

もし、よろしければご覧になってくださいね。

はじまりは半円形

2016.01.29

「クルミ板目のリビング壁面収納のオーダー」

横浜 H様

design:Hさん/daisuke imai
planning:daisuke imai
producer:gaku suzuki/masakane murakami
painting:haraki tosou

コーリアンとクルミとステンドグラスのある食器棚

クルミの少しラフな印象とグレーベージュな色みのコーリアンの組み合わせ。そこにツマミのアイアンやステンドグラスが入ることで雰囲気のある食器棚になりました。

もともと、Hさんはダイニングをうまく使いたいと考えていらっしゃったのでした。
Hさんは戸建て住宅にお住まいで、間取りは独立したキッチンスペースの前に対面カウンターがあって、その先に少し小さなダイニングスペースとなっています。ダイニングスペースの奥は掃き出しの窓になっていてそこから外に出られるようになっていて、リビングは別に広めのスペースがあるのですが、このダイニングの使い勝手を良くしたい、というのが最初のご相談だったのです。
その当時は、低い大きめ座卓と小さな二人サイズくらいのダイニングテーブルを使われていて、食事をとるにはそのダイニングテーブルでは狭いし、リビングの座卓で食べるのもおかしいし、大きなダイニングテーブルを置くとここが狭くなってしまうし・・、と悩んでいたのだそうです。

コーリアンとクルミとステンドグラスのある食器棚

食器吊戸棚は壁まで延長して冷蔵庫の上の戸棚も作ることにしました。中のものの取り出しやすさと中に大きなものをしまいたいということから、奥行きの深い吊戸棚にしたのですが・・。

そこで思い立って相談のメールを送ってくださったのでした。
「ダイニングに壁付けのカウンター、その下に扉付きの収納を付け、ダイニングテーブル代わりに使用したいと考えています。
また、金額によりますがストッカーやテレビボード、カップボードも考えております。
一度伺ってお話しを聞かせて頂ければと思いますのでご連絡お願いします。」
とシンプルなメールを下さったのちにこちらまでいらして下さいました。

コーリアンとクルミとステンドグラスのある食器棚

火災報知器の位置をうまくよけることはできたのですが、大きめの蛍光灯のカバーに干渉することを見落としておりまして・・。急きょ、扉の上端を少しカットして、蛍光灯と当らない位置だけが開閉できるように細工したのです。

「メールだと説明しづらいので、こうして直接お会いしてお話したほうが分かりやすいかと思って。」と言って見せてくださった平面図。そこにはダイニングスペースに半円が描かれていました。
「ダイニングが少し狭いので四角い大きなテーブルを置くつもりはなくて、丸いテーブルなども考えたのですが、こういう半円のテーブルを壁に付けてその下が収納になっているのが良いかと思いまして、相談に伺ったのです。」

コーリアンとクルミとステンドグラスのある食器棚

吊戸棚の一部にはステンドグラスのハンマードグラス(槌目ガラス)をステンドグラス作家のアトリエヨシダさんに用意して頂き、ツマミも槌目の残るつくしツマミをKUMA鍛鉄工房さんに作って頂きました。揺れる像がとても良い印象です。

なるほど・・。半円のテーブルはそれだけで損じ合感があって魅力的ですが、どうかな・・。使いやすいかな・・。
私はどちらかというとダイニングテーブルは、固定しないで置いておくだけのほうが好みです。
食卓の風景って、住む人の年齢とともに変わるから、そういう柔軟性があったほうが良いかなって思うのです。
子どもが居ない時は、食事もとれるし、ちょっとした仕事もできるテーブルだろうし、子供が小さいうちは、勉強机の代わりにもなるし、家族が増えればテーブルの向きも変えたくなるかもしれない。
そこで、このダイニングは、もう一度ご自宅に戻られてから再度暮らしかたと照らし合わせて検討して頂くことになりました。

コーリアンとクルミとステンドグラスのある食器棚

下は引き出し式の収納がメインですが、一部家電を収納するスペースとゴミ箱を置くスペースを設けています。

その話の中で、食器棚も既製品を買い足して置いていっているので、何となくちぐはぐな感じが出てきてしまったということや、洗面所を使いやすくしたい、というお話しもお聞きして、まずはそちらのほうから考えてみましょう、ということになりまして、メインのダイニングは一番最後になったのです。

コーリアンとクルミとステンドグラスのある食器棚

家電収納スペースの下の大きな引き出し。

洗面所の収納はとくに多数の人目に触れる場所ではないので、「シンプルで使いやすい形」ということで、すぐにプランがまとまっていきます。
食器棚は、奥様のスペース。どうしたら使いやすいか、今お使いの食器棚もとても良く工夫されていて、その使い勝手をうまく取り込んだ形で作っていきましょう、ということであれこれ打ち合わせを重ねます。

コーリアンとクルミとステンドグラスのある食器棚

こちらも深い引き出し。背の高いビン類と粉や乾物を合わせてしまう体ということで、引き出し内部に小箱を設けて自由にレイアウトして物がしまえるようにしました。小箱は外してそのままキッチンに持っていくこともできます。

ダイニングはご主人のスペース。奥様が食器棚を考えている間に、ご主人があれこれイメージを膨らませます。
時には、全く違って「ここに畳を敷いて小上がりを作ろうか。」なんていう意見が出ることもありましたが、私がご主人から意見をお聞きした中でやっておきたいと思ったのは、テーブルは別に用意されるとして、テーブルの高さに合わせたデスクや簡易的に勉強や仕事ができるカウンターを設ける。
パソコンを使うということなのですが、そのパソコンが出しっ放しになっているのをうまくしまえるようにする。できればプリンターもしまえるようにする。
そうなると収納量が増えるので、思いきってカウンターをL型にするのはどうかな・・。
そのように思っていて、その案をご主人を詰めていったのでした。

コーリアンとクルミとステンドグラスのある食器棚

こちらはゴミ箱を載せた台車。食器棚とデザインを合わせてクルミで手作り。

そうしてできあがったのがダイニングと食器棚が一体になったスペースです。
ダイニングについては、先ほどお伝えしたようなデザインで進めさせて頂き、素材は、打ち合わせで使っていたクルミのテーブルの少しラフな色と柄を気に入ってくださってクルミを使うことになりました。

格子扉のあるクルミを使ったダイニングのL型デスク収納

こちらがクルミで作った対面カウンター。

食器棚については、私の考え方としてはキッチンに素材を合わせるよりは、普段目にするのはリビングからになるので、リビングダイニングに使っている色柄と合わせたほうが整うのではないかと考えております。
そのお話をさせて頂いて、ダイニングの家具と同じクルミで作らせて頂くことになりました。そして、天板はお手入れしやすい素材ということで、クルミ材でも良かったのですが、より手入れの簡便な人工大理石コーリアンを使うことにしました。
コーリアンは、最初はキッチンと同じく無難に白いものをと考えていたのですが、せっかくクルミの木がここに来るならとHさんもどんどん乗り気になってくださって、少し落ち着いた色のものを合わせることにしました。これがとても良い雰囲気になったのです。

格子扉のあるクルミを使ったダイニングのL型デスク収納

下から見るとこのように元の白っぽいカウンターが見えますね。

さらに、小さな細工ですが大きな効果があったのは、対面カウンターもクルミに変えてしまったことでした。
今回は壁をいじったりするリフォームではないので、カウンターを取り換えることができないのですが、上からかぶせてしまうことは可能です。
クルミの無垢材をウレタンクリア塗装で仕上げているのでそれほど反りや歪みは出ないと思いますが、念のため何かあっても取り外せるようにしてあります。
こうすることでまとまった空間ができあがったのでした。

格子扉のあるクルミを使ったダイニングのL型デスク収納

こちらがダイニングの収納とデスク。宙に浮いています。


格子扉のあるクルミを使ったダイニングのL型デスク収納

デスクの下は本がしまえるような扉タイプの収納。


格子扉のあるクルミを使ったダイニングのL型デスク収納

こちら側の収納は引き出しをメインに一部格子扉にしています。なぜ格子扉にしているのかというと、この扉の奥の壁にt換気口がついていてそれを完全に閉じることができないので、それならかえって通気できるようにしましょう、ということで格子扉にしたのです。ちなみにここにプリンタが入ります。

「今日は暑い中、設置作業ありがとうございました。
雰囲気が変わって自分の家じゃないみたいと二人で話しています。
あらためて今井さんにお願いしてよかったと出来上がりを見て再確認しています。
細かいところまで丁寧な作業で感心しています。
ほんとうにありがとうございました。」

こちらこそ、ありがとうございました。

クルミのL型ダイニング収納兼デスク

価格:610,000円(制作費・塗装費)

クルミとコーリアンの食器棚

価格:700,000円(制作費・塗装費)
*運送搬入費・取付工事費が別に掛かります。
(目安として、運送搬入費は20,000円から、取付施工費は70,000円から)

キディスペース

2016.01.29

「ナラ板目のリビング壁面収納デスクのオーダー」

横浜 T様

design:Tさん
planning:daisuke imai
producer:gaku suzuki
painting:gaku suzuki

ナラで作る格子扉と黒板のある子供用デスク

こちらが実際に使って頂いている様子。

「先日お電話しました、Tと申します。
簡単な図面(画像)をメールしますので、見積もり等、ご検討よろしくお願いいたします。天井高2400mmで、幅は2300mm未満の壁面収納(吊り戸棚+テーブル)を考えてます。

◆ 下段のテーブル部分
・テーブルは二人同時に使えるように、椅子が二つ並べられる幅を確保したいです。
・テーブルの両脇は、できればアール状のコーナー棚にしたいと思ってます。
・テーブルの上には、パソコン(モニターとキーボード)を置きます。
・左コーナーの奥(テーブル下、内側)には、モデム等の通信機器を収納できるスペースを設けたいです。
・右側には、プリンタとスキャナを収納できる棚もしくはキャスターを設けたいです。
普段はプリンタとスキャナは、見えないよう収納できるようにしたいと思ってます。
・パソコン周辺機器等の配線のごちゃごちゃが見えない作りが出来たらいいなと思ってます。

◆ 上段の吊戸棚部分
・座った状態で手の届く高さに、オープンの棚がほしいです。
・オープン棚の上は、観音開きの扉付きの収納を考えてます。本や書類を収納します。扉のデザインは、イマイさんの製作例の「プロトタイプ」のものが素敵だなと思ってます。
・吊戸棚を設置する壁には梁が通っており、天井いっぱいまで同じ 奥行きが確保できません。

◆ その他
・吊戸棚とテーブルの間の壁が、コルクボードかホワイトボードか 黒板相当のものを設置できるといいなと思ってます。
・作っていただきたい家具の並び(横)には、既製品のテレビボードとチェストを設置します。そのテレビボードのデザイン、木の質感が気に入っていますので、それに近いイメージのものが、できると最高だなと思ってます。
・設置場所は、横浜市の新築マンションです。
・日程についてですが、私たちの引っ越しは、10月下旬の予定です。 内覧会のタイミングで、現場を見ていただいて10月中旬頃に設置できたらいいなと考えてます。

以上、現実的に出来ることも分からないまま、こちらの希望というか検討していることを書きつらねましたが、別途相談させて頂き理想的な家具が出来るといいなと考えてます。
よろしくお願い致します。」

と、先日突然お電話頂いたTさんから詳しいメールと画像やご新居となるマンションの平面図が届きました。
けっこう大きな家具になりそうですので、まずはメールを読み返して、添付されていたスケッチと見比べて、それから設計図を書き始めました。

ナラで作る格子扉と黒板のある子供用デスク

ショールームまでいらして頂いた時にTさんとお話ししながら描いたイメージスケッチ。

私は、皆さんによく「なるべく細かくご要望をお知らせ下さいね。」とお伝えしています。もちろん、あまり細かいところは自分でもイメージできていないので・・、という方もいらっしゃいます。それから、自由気ままに希望を描いてしまっては実現が難しかったり、もしくは費用がうんと高くなってしまうのではないか・・、って思われる方もいらっしゃいます。
それでも、私は細かいところまで思っていることをすべて教えてほしいな、と思っています。
反対にイマイさんのテイストにお任せしたいですって言われると、なかなか困ってしまうのです。

ナラで作る格子扉と黒板のある子供用デスク

本棚の天地板と側板は、四隅を留で仕上げています。さらに、プロトタイプの時もそうでしたが、外から内側に向かって若干傾斜させているところがなかなか難しい細工。

そのプロの人が考えてくれるプランは一体どんな形で表現されるのかって、お任せするのはとても楽しそうです。実際に私も依頼する立場だったら希望のうちの半分くらいはお任せしてその人がどんなふうに仕上げてくれるかを楽しんでみたい、って思う方ですので。
でも自分が考える立場だと、それがなかなか苦手で、もし依頼される方の希望にかなわなかったらどうしようか、って思いが大きくて、できれば頂いた要望をうまくくみ取りながら自分でアレンジしてまとめていきたいって思っているのです。
だから、まずは思っているいろんなことを教えてもらうのです。
それから、その形を考えてみて、そしてその形を実際に製作した場合にどのくらいの日数でどのくらいの材料を使って家具になるのかを計算して見積としてお知らせするのです。
そこまでしないと私たち自身もこのイメージを形にするといくらになるかなんてなかなか分かりにくいのです。

ナラで作る格子扉と黒板のある子供用デスク

そして格子の扉。今回は桟と隙間のサイズを同じくらいにしてほしいということで、かなり細かい格子になりました。押すと扉が開くプッシュ式の扉にしています。

時々お電話で「サイズが○○cmくらいの食器棚っていうと、いままでの経験からおよそいくらくらいになりますか。およそで良いですので。」とお問い合わせいただくことがあります。
そういうお返事ってなかなかお答えにくいのです。家具の表面の素材を何にするか、内部の素材を何にするか、天板を何にするか、塗装をどうするか、収納の方法は引き出しをたくさん作るか、扉だけにするか、引き出しもどんなタイプの引き出しにするか、それぞれを決めたあとに、ではそれを作るのに何日掛かるか、そうして初めて費用が分かるので、およそで答えても、実際に細かい部分までお話を進めていくと費用が変わっていっちゃうことがあるのです。

ナラで作る格子扉と黒板のある子供用デスク

本棚の下のディスプレイスペース。側板に対して、この中央の仕切り板を少し奥に入れているところがポイント。

だから、まずはいろんな希望をお知らせ頂く方がお話しが進めやすいのです。
そして、その形で作ることが実現可能か考えながらプランを考えて、どのくらいの費用になるか見積ってみて、それからその内容をみなさんにお伝えするのです。そして、そこからその人が希望する形や予算に近づけるにはどこを減らしたり、増やしたりしたら良いか、使い勝手を良くするにはここを変更しよう、とメールでやり取りしたり、お会いしてお話ししながらその人の形を探していくのです。

ナラで作る格子扉と黒板のある子供用デスク

今回初めての試みは黒板とコルク。コルクは傷んでボロボロになっても簡単に取り外せるように工夫して、さらに上の本棚の荷重を支えるような構造にもしています。黒板の下はデスク天板よりも少し高さを上げて、この部分だけチョークの粉が落ちても掃除しやすいようにウレタン塗装にして、さらにチョークが置けるようなスペースも作っています。

そして、今回のTさんの形は細かい調整が必要でしたが、ほぼ希望通りの形を実現することができそうでした。ただ、形が複雑なのでデスクという家具にしてはかなり費用が高くなってしまいますが、そのあたりはTさんもあらかじめ想定されていたようで、そのままお会いして打ち合わせを進めることになりました。

ナラで作る格子扉と黒板のある子供用デスク

この一段上がった部分にはコンセントや配線穴も設けています。コンセントは黒板に合わせてブラック。

まずはマンションの内覧会までお部屋には入れないので、私たちのショールームまでいらして頂いて打ち合わせすることに。
明るくハキハキとした奥様はデスクのイメージをかなりはっきり持っていらっしゃって、隣に座るご主人は時々アドバイスを下さる時以外はお子さんと一緒ににこやかに奥様の様子を見守っております。
今回の家具は、「まだ小学校のお子さんたちがお母さんと一緒の部屋で勉強ができるデスク」で、「お子さんが大きくなって自分たちの部屋に移るようになったら、ご主人と奥様が使えるように」というのがテーマです。

ナラで作る格子扉と黒板のある子供用デスク

パソコン周りの様子。

そのようなわけで、このデスクの設置場所は将来お子さんが過ごす部屋ではなく、本来ダイニングのように使うスペースにどんと置かれるのです。だから、デスクとしての形だけではなく、みんなでいろいろと使えるような工夫がされているのです。

ナラで作る格子扉と黒板のある子供用デスク

天板の木口は、少しラウンドさせた形状に。

その思いをいろいろとお聞かせ頂いて形がほぼまとまり、内覧会にもお邪魔させて頂きました。
設置でポイントとなるのは、壁に出ている梁型にきちんと合わせて設置すること、右側にある物入れの扉に干渉しない位置し設置して、さらにコンセントがモデムを置くスペースにうまく合うようにすること。
いろんな条件がありますが、とくに問題なく設置できそうです。
搬入に関してもマンションの2階なので、エレベーターからの移動も問題なく、何かあれば階段も使えるし。

ナラで作る格子扉と黒板のある子供用デスク

リビング側のコーナーは、お子さんのおもちゃを飾れるようにしています。こちらの木口もラウンドさせて。

そしていよいよ製作開始です。内覧会からお引越しまで少し時間がありましたので、どうにかお引越し前までにお持ちすることができそうです。
今回は、当初のプランから少しずつご要望を追加していったら、けっこう複雑な形になったので、作るのもなかなか大変で、1か月弱くらいの時間を頂きました。

ナラで作る格子扉と黒板のある子供用デスク

引き出しの様子。

どのあたりが大変なのかというと、デスクの下の部分は割と華奢な形になっているのですが、本棚となる上のほうがかなりのボリュームなので後ろの壁にはもちろん固定するのですが、それだけだと不安なので、下に荷重を逃がすような作りにしているのです。
さらに本棚の格子扉と、本棚の側板、天地板の木口の形がけっこう複雑なのです。

ナラで作る格子扉と黒板のある子供用デスク

デスク右下の引き出しはちょっと変わっていて、上段がプリンタがしまわれていて、下段は写真のようにファイルハンガーになっています。その引き出しの余ったところは縦置きでクリアファイルが置けるようにしています。

そうして、1か月ほど時間を頂いていよいよ取付。
とても大きなマンションなのですが、敷地がうまく整理されていることもあって、工事車両も問題なく置かせて頂けまして搬入も無事に済み、取付も梁型の加工とコンセントの増設はそれなりに時間がかかりましたが無事に設置完了。
工事途中で引越しの荷物をまとめに一度ご自宅に戻られたTさんもできあがった様子にとても喜んで頂けました。

ナラで作る格子扉と黒板のある子供用デスク

お部屋のとても目立つところにあるコンセントをうまく隠したいということで、通信機器をデスクの下に配置できるようにしています。

そして、後日うれしいお便りも頂きました。
「Tです。ご連絡が遅くなり申し訳ありません!
引き出しや棚の使い勝手がいいです♪
木の質感も気に入っています♪
その後新居はだいぶ片付いてきたのですが、まだほかの家具が揃わなかったりと、まだまだ完全には落ち着いていない状況です。
さてさて年内に一度立ち寄って頂きたかったのですが、デスクや本棚はまだいろいろと使いこなせていないんですよ。
なので、年が明けて、月末位にいかがでしょうか?
年末は自宅でゆっくり過ごせるので、その時にプリンターを設置したり、棚の中やディスプレイをきれいにしたいと思っています!
それでは、ぜひ新年にいらしてください!
平日はほとんど自宅におりますので。それでは、良いお年を。」

そうして、使っている様子をあらためて拝見させて頂いて、Tさやお子さんたちが楽しんで使ってくださっている様子がとても良く分かったのでした。

格子と黒板のある本棚兼デスク

価格:760,000円(制作費・塗装費)
*運送搬入費・取付工事費が別に掛かります。
(目安として、運送搬入費は15,000円から、取付施工費は50,000円から)

おしゃべり

2016.01.29

「ナラ板目材とステンレスバイブレーションのオーダーキッチン」

横浜 F様

design:Fさん
planning:Fさん/daisuke imai
producer:masakane murakami
painting:masakane murakami

ナラ板目オイル仕上げとアイボリーのペンキ仕上げの2色のキッチン

天井は、レッドシダー(だったかな)張りで、床はモルタルをイメージして不燃のフレキシブルボードを貼って、表面に汚れ止めのコーティングを世度超した仕上げ。キッチンはナラ板目突板を使い、天板はステンレスを10mmの厚みに見せています。そして吊戸棚は、EP塗装(ペンキ仕上げ)。現場でコロコロ塗りました。

Fさんはいつもお仕事を依頼してくださる設計士さんです。いつもは皆さんの家をいろんな方向から考えてくださるのですが、今回はご自身の家を自分で設計。
ご自身の家ということで実験的な試みもあったりして、楽しいお仕事でした。

ナラ板目オイル仕上げとアイボリーのペンキ仕上げの2色のキッチン

お料理に取り掛かるFさん。何ができるのか楽しみです。

Fさんが手に入れた住まいは団地です。
古い古い団地ですが、駅からとても近くて同じような考えの若い方々もいらっしゃって、どこかあたらしい風が吹いている団地です。

ナラ板目オイル仕上げとアイボリーのペンキ仕上げの2色のキッチン

吊戸棚の上を開けるというFさんのイメージ。奥行きがとても良く表現されていて、軽い印象になりました。ホコリはたまってしまうのかも・・。

そして、私は幼少時代にずっと団地だったからわかるのですが、狭いのです。とても機能的な間取りになっているけれどいろいろとコンパクトでサッシはもちろんいじれないから背が低くてちょっとキキキッて音がしちゃうところもあります。

ナラ板目オイル仕上げとアイボリーのペンキ仕上げの2色のキッチン

レンジフードはアリアフィーナのアンジェリカにEP塗装仕上げの幕板を取り付けています。

全てがコンクリートの塊のようなものだから、時には私(身長183cmでありたい)が少し屈まないとぶつかる梁もあったりして。
そして大変なのが配管。時には躯体内部に通っている団地もあったりして、ここはそうではなかったのですが、ところどころ腐食している部分もあったりして、再配管するのが大変だったそうです。

ナラ板目オイル仕上げとアイボリーのペンキ仕上げの2色のキッチン

1.2mmのステンレス板を曲げて10mmに見せているのですが、とてもシャープな印象です。

そう言う懐かしく可愛らしいたたずまいにつけたのがこのセパレートのキッチンでした。
「いつもはお客様に提案する立場だけれど、こうして自分のキッチンを考えるって結構悩むのですね。」とFさん。
お仕事ではスパッと決められる部分も、「もう少し悩ませてください。」と、言うことでじっくり時間を掛けてこの形ができあがりました。
できあがっちゃうとシンプルなのですが、そこに費やしてきた思いがここにたくさん詰まっているわけです。

ナラ板目オイル仕上げとアイボリーのペンキ仕上げの2色のキッチン

シンクは洗剤ポケット付き。シンクの四隅は、掃除しやすさの限度を考えて最少の10Rにしています。

キッチンを施工して、工事も完了して、しばらくして暮らしが落ち着いた頃にあらためてご挨拶に。
このご挨拶の日に合わせてご友人もいらっしゃっていました。(ご友人と言ってよいのかな?)
Fさん、お料理を作ったり、パンを作ったりすることが設計のお仕事と同じくらい大好きで、パンを作るのに酵母も起こすくらい。

ナラ板目オイル仕上げとアイボリーのペンキ仕上げの2色のキッチン

洗剤ポケットの様子。手前には丸いバーをつけてみました。それだけでとても印象が柔らかに。

時々、勉強のために教室にも通われていて、その教室のひとつに以前私たちがキッチンを作らせて頂いた熊崎さんがいらっしゃったのでした。
そして、その教室の時に「今度イマイさんがランチに来るので、もしよろしかったら熊崎先生もいらっしゃいませんか。」とお声掛けしてくださっていたのだそうです。

ナラ板目オイル仕上げとアイボリーのペンキ仕上げの2色のキッチン

モルタルを塗ったひな壇になったところは調味料などがずらっと並びます。その上のナラ無垢の棚板も同じように見せながら置いておける調味料棚。

ということで、Fさんのリビングでとてもとても久しぶりに熊崎さんと再会。
相変わらずお元気そうで可愛らしい先生です。
リフォーム当時の大変だった思い出や今のお仕事のこと、そしてFさんと出会ったお話などとても楽しいおしゃべりをFさんお手製の美味しいお料理と一緒に頂いたのでした。

ナラ板目オイル仕上げとアイボリーのペンキ仕上げの2色のキッチン

調味料と調理道具たち。

こういうふうに何気なくいろいろな人とつながってくれることは本当にうれしくありがたいことです。
こうして今まで皆さんとのやり取りが無かったら今の私たちはここにはいなかったでしょうから。
すてきな時間の余韻に浸りながら、やはり思うのは、頑張ってゆこうということだけでした。

ナラ板目オイル仕上げとアイボリーのペンキ仕上げの2色のキッチン

引き出しの様子、その1。


ナラ板目オイル仕上げとアイボリーのペンキ仕上げの2色のキッチン

引き出しの様子、その2。こちらは引き出しの真ん中にちょっと変形させたアクリルの仕切りが入っています。何に使うのかというと、当初の予定ではこの変形したところにビニル袋を掛けて簡易的なゴミ箱にする予定でした。


ナラ板目オイル仕上げとアイボリーのペンキ仕上げの2色のキッチン

白いワイヤーでできた調味料とボトルをしまう引き出しと、その上にとても細い引き出し。


ナラ板目オイル仕上げとアイボリーのペンキ仕上げの2色のキッチン

吊戸棚の内部はシンプルに棚が入っているだけ。内部はポリエステル化粧板で仕上げています。ちなみに私たちが使うポリエステル化粧板は、F☆☆☆☆で、かつ4VOC基準適合対応品のものを使用しております。

キッチン仕上
天板 ステンレスバイブレーション
扉・前板 ナラ板目突板練り付け/シナ合板EP塗装仕上げ
本体外側 ナラ板目突板練り付け/シナ合板EP塗装仕上げ
本体内側 ポリエステル化粧板「ホワイト」
塗装 オイル塗装「ナチュラル」/EP塗装「指定色」

ナラ板目材とステンレスバイブレーションのオーダーキッチン

費用につきましては、お問い合わせくださいませ。

チェリーとブラックウォールナットを使ったリビングボード

2016.01.28

20160128001工房で中学生二人が訪れている間に私は一人細かい作業が残っていたYさんのところまで出掛けておりました。
ここまで来るのに山あり谷ありでしたが、本日ようやく設置が完了。
これから、チェリーが焼けてくるとこの家具の表情がじわじわ変わって端正な様子が現れてきます。それが一つの楽しみです。

Yさんには、昨年暮れのクレミルに参加して下さったこともあって、作業が終わったあとに「むかし遊び」の話になりました。
今小学校では、地域のご年配の方々が集まってくださって、ちびっ子にいろんな遊びを教えてくれる、というもの。我が娘の学校でも行なっているけれど、詳しいことは知らなかったなあ・・、役員だったのに。
「でも、小さな大勢の子たちに教えるのは遊びで精いっぱいというところがあるのかもしれなくて・・。」とYさん。
「できれば、自分たちが子供の頃に教えてもらっていたしめ縄作りや凧の作り方を教えてもらえたらなあって。イマイさんのワークショップでもそう言った昔のもの作りが教われたらいいなあ、なんて。」
なるほど、面白そうです。ちょっと考えてみますね、Yさん。
また、4月頃にお邪魔します。

職業体験

2016.01.28

今までも何回か声をかけていただいていたのですが、今回初めて受けることにした中学生の職業体験。
「1日で家具できないし、怪我でもされたら困るし、忙しいし…。」とネガティブなことばかり思っていたのですが、
社長も私も幼稚園・小学校でPTA活動に参加してきていろんな免疫ができたのか?希望している子が居るのなら応じようということになりました。
「質問してきたり、2人とも意欲的に話を聞いてくれました。」と担当したコバヤシ君。当初は「教えたりするの苦手なんですけど…。」と言っていたけど、中学生2人が1日ずっと意欲的な姿勢で取り組めたのは教え方が上手だったからだと思うよ。この様子だと4月からの新人教育係は安心して任せられそうだね。
私は先に帰ってしまったのですが、「楽しかったですって帰って行ったよ。」と社長からの報告。
よかった。この体験で家具職人になろう!なんて思ってくれなくてもいいんです。ただ、身近な家具がこういう風に作られていて、それを仕事にして働いている人がいるんだってことを知ってもらえただけでうれしいのです。
H君・F君、来てくれてありがとう。お疲れさまでした。

はじめての試み

2016.01.27

ただいまスタッフ全員で現場へお出かけ中。
明日は、工房に若い「見習い」さんが2人来るのです。
どうしようかな?そわそわしちゃいますね。こんなときはお掃除をするのが一番な気がするのです。

葛飾のMさんのところまで

2016.01.25

20160125002ノガミ君が作った食器棚を届けに彼と二人で、いざ葛飾まで。やはり東京の真ん中を抜けて出掛けるのはとても遠いね。
「うれしい、思った以上に素敵です。」ってMさんがはにかみながら言ってくださったので、運転の疲れはどこかに行ってしまったよ。
最近は、クルミ材を使った家具を作る機会がとても多くなってきたのですが、なかなかお目当てのクルミが手に入りにくくなってきていて、材を扱う北洋さんといつも頭を悩ませているのです。
その木が生まれてきたのも一度きりだし、その木を使うのも一度きりだし。
私たちはその機会を与えられたのだからきちんと使わないといけないね。

おとうさんのカレーライス

2016.01.23

今日の夕ご飯はおとうさんのカレーライス。
お休みの日ぐらいゆっくりすればいいのにね。おいしいのです。

横須賀へ、国立へ

2016.01.21

20160121004二人が埼玉に取付に出掛けている間に、ノガミ君は工房で黙々と作業で、私は先日キッチンを取り付けたOさんのところにご挨拶に伺ってきました。
Oさんには、先日のクレミルにも参加してくださって、とてもうれしいお付き合いをさせて頂いております。

自分でリボスを塗って仕上げたタモのキッチン。
「色ムラになっちゃって、厚塗りしすぎたかなあ・・。」と言いながらも、「でも、とても気にっているんですよ。」とうれしそうに話す奥様。
「本業よりも楽しくなっちゃって。」とにこやかに話すご主人。
そう、そこかしこにご主人手作りの家具も置かれていて、とてもOさんの匂いがする場所になっておりました。

そんななか、プロのカメラマンでもあるご主人の居るそばで、カメラを引っ張り出してパシャパシャ撮らせて頂く私。ちょっと照れくさいのです。
「イマイさん、ここから撮ると良いですよ。」
「あっ、はい。(照)」

なんだかうれしい時間でした。

そのあとは、国立まで。
こちらのOさんのキッチンはちょっと変わったキッチンになりそうです。
今日から着工ということで、内装工事を担当されるOKUTAさんもいらして下さっていて段取りを打ち合わせます。
床が傾いている以外は、うまくいきそう。
うまくいくかな・・。

Kさんのオークのキッチンと背面収納

2016.01.21

2016012100120160121003昨日に引き続き、今日も埼玉のKさんの現場です。コバヤシ君とカナイ君とで細かい作業を終わらせて、作業完了。あとは設備屋さんやガス屋さんが配管をつないで下さればキッチンが動き出します。
節のあるナラの表情豊かなキッチンになりました。
温かな場所になりますように。

Kさん、2月になったらまたお伺いしますね。

雪ののこる埼玉まで

2016.01.20

きれいに並んだ食器、美しい木の表情、その使いやすさ、納まった空間の美しさ、その高みに到達するためにゴツゴツした手のみんながみんなでひとつに向かっている。
Kさんの現場は、外の寒さに負けないくらい温かくて、皆さんの気遣いのおかげで、無事に搬入できました。あとは丁寧に組み上げていくのです。

snap-クルミとコーリアンのキッチン-

2016.01.18

20160118002
今日は、未明から降り始めた雪のため、葛飾のMさんのところまで食器棚を設置する予定だったのですが、延期させて頂いてみんなで工房にこもることに。
私たちにとっては悩ましいお天気ですが、子供たちにとっては、いつもの日が楽しいイベントの日に早変わりのようで。
アキコが、「二人ともウキウキしながら学校に行ったわ。」と言っていました。

工房では、田園調布のMさんのキッチンがだいぶ形になってきました。
「クルミをラフでランダムな印象に並べたい」「カウンターもゴツゴツした印象」「キャビネットは単色で濃い色」、と言うリクエストを取り入れたペニンシュラタイプのキッチン。
このキッチンと対になる背面収納もあって、2台が並ぶとキッチンがとても良い色になりそう。
でも、この大きなキッチンをどのやって2階に運ぶか、悩むところです。
さて、どうしよう・・。

今年最初の家具のお届け

2016.01.15

2016011500220160115003本日は、八王子のYさんのところまで家具の取付工事でした。今年最初の納品になります。
作業場ではカナイ君、コバヤシ君、ノガミ君が毎日遅くまで頑張ってるし、最近はとても忙しいから、ここから巣立っていたタツヤ君やイトウ君やムラカミ君の手も借りつつ、私自身もアキコもバタバタと動き回っているけれど、こうして家具を使ってくださる人のところに届け始めると、いよいよ仕事が始まったなあ、と思うのです。

あっという間に1月も真ん中。
「今年はどんな年になるのか。」
毎年、年が明けて仕事が始まるとぼんやりとした不安が生まれるのです。でもね、そういうモヤモヤした中からいろんな人との出会いや素敵なお話などの光を辿っていくうちにあっという間に1年が終わってしまう。
最初からずっと先の光なんて見えていたら、きっと退屈になるくらい1年は長く感じちゃうはず。
自分が靄の中で手探りして光に向かって気持ちを真っ直ぐにして進んでいると、良い1年だったな、って思える日が来る。

けれども、気持ちを真っ直ぐにしていれば何もかもがうまくいくわけではなく、それ以上に気持ちを引き締めていないと、皆さんに迷惑をかけることもある。
昨年も、みなさんにご迷惑をおかけしながら、こうして私たちは成長してきました。

良い家具屋になっているかな。
自分じゃ分からないけれど、みんなに親しまれるような家具工房を目指して今年も頑張ります。

到着してまもなくYさんが、「イマイさん、昨晩は家具が来ると思うとドキドキして、寝れませんでした。(笑)」って本当に目が赤くなりながらおっしゃっていました。
うれしいなあ。
Yさんのキッチンとダイニングに作らせて頂いたのは、シンプルはカウンタータイプの食器棚とシステムキッチンをうまく活用して、ダイニング側の収納と側面をナラ材で囲って、木のキッチンに仕立てた収納です。
どちらもきれいに納まりました。

ちょっと作業が残っちゃったけれど、来週また伺います。その時は家具と一緒に写真に写ってくださいね。