おしゃべり
「ナラ板目材とステンレスバイブレーションのオーダーキッチン」
横浜 F様
design:Fさん
planning:Fさん/daisuke imai
producer:masakane murakami
painting:masakane murakami
Fさんはいつもお仕事を依頼してくださる設計士さんです。いつもは皆さんの家をいろんな方向から考えてくださるのですが、今回はご自身の家を自分で設計。
ご自身の家ということで実験的な試みもあったりして、楽しいお仕事でした。
Fさんが手に入れた住まいは団地です。
古い古い団地ですが、駅からとても近くて同じような考えの若い方々もいらっしゃって、どこかあたらしい風が吹いている団地です。
そして、私は幼少時代にずっと団地だったからわかるのですが、狭いのです。とても機能的な間取りになっているけれどいろいろとコンパクトでサッシはもちろんいじれないから背が低くてちょっとキキキッて音がしちゃうところもあります。
全てがコンクリートの塊のようなものだから、時には私(身長183cmでありたい)が少し屈まないとぶつかる梁もあったりして。
そして大変なのが配管。時には躯体内部に通っている団地もあったりして、ここはそうではなかったのですが、ところどころ腐食している部分もあったりして、再配管するのが大変だったそうです。
そう言う懐かしく可愛らしいたたずまいにつけたのがこのセパレートのキッチンでした。
「いつもはお客様に提案する立場だけれど、こうして自分のキッチンを考えるって結構悩むのですね。」とFさん。
お仕事ではスパッと決められる部分も、「もう少し悩ませてください。」と、言うことでじっくり時間を掛けてこの形ができあがりました。
できあがっちゃうとシンプルなのですが、そこに費やしてきた思いがここにたくさん詰まっているわけです。
キッチンを施工して、工事も完了して、しばらくして暮らしが落ち着いた頃にあらためてご挨拶に。
このご挨拶の日に合わせてご友人もいらっしゃっていました。(ご友人と言ってよいのかな?)
Fさん、お料理を作ったり、パンを作ったりすることが設計のお仕事と同じくらい大好きで、パンを作るのに酵母も起こすくらい。
時々、勉強のために教室にも通われていて、その教室のひとつに以前私たちがキッチンを作らせて頂いた熊崎さんがいらっしゃったのでした。
そして、その教室の時に「今度イマイさんがランチに来るので、もしよろしかったら熊崎先生もいらっしゃいませんか。」とお声掛けしてくださっていたのだそうです。
ということで、Fさんのリビングでとてもとても久しぶりに熊崎さんと再会。
相変わらずお元気そうで可愛らしい先生です。
リフォーム当時の大変だった思い出や今のお仕事のこと、そしてFさんと出会ったお話などとても楽しいおしゃべりをFさんお手製の美味しいお料理と一緒に頂いたのでした。
こういうふうに何気なくいろいろな人とつながってくれることは本当にうれしくありがたいことです。
こうして今まで皆さんとのやり取りが無かったら今の私たちはここにはいなかったでしょうから。
すてきな時間の余韻に浸りながら、やはり思うのは、頑張ってゆこうということだけでした。
天板 | ステンレスバイブレーション |
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扉・前板 | ナラ板目突板練り付け/シナ合板EP塗装仕上げ |
本体外側 | ナラ板目突板練り付け/シナ合板EP塗装仕上げ |
本体内側 | ポリエステル化粧板「ホワイト」 |
塗装 | オイル塗装「ナチュラル」/EP塗装「指定色」 |
ナラ板目材とステンレスバイブレーションのオーダーキッチン
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