響く声
「ナラ板目のカウンター下収納のオーダー」
八王子 Y様
design:Yさん/daisuke imai
planning:daisuke imai
producer:masakane murakami
painting:iku nogami
「はじめまして。Yと申します。来月、建売り戸建てに引っ越す事になりまして、後ろの食器棚とカウンター下収納をお願いしたいと思っています。
以前、今住んでいるマンションの食器棚を考えている時にこちらのサイトを知り、どれもとっても素敵でしたので、ずっとお気に入りに入れて眺めていました(^^)
まず、一つ目は食器棚です。
ただ、後ろに窓がありその隙間にも収納を作れたらと思っていますが、あまり幅がありません。
もし可能であれば、そこにカップ等を入れられる棚を作りたいです。イメージは制作例にありました、「山の春」(軽井沢O様)です。
もう一つは、カウンター下収納です。オープンキッチンになっていまして、手元が見えるのを隠したいと思っています。
手元を隠しつつ側面までぐるっと囲うような感じが希望です。イメージは制作例にありました、「おばさま」(町田I様)です。
また、主人の実家のカウンターの感じも好きなので、写真を貼付いたしました。
(散らかっている時に撮ったものでお恥ずかしいですが、、)
分かりづらいかと思いますが、手書きのスケッチを添付いたしました。是非色々と相談に乗っていただけたらと思います。
どうぞよろしくお願いいたします!」
というとても勢いのあるメール(笑)を頂きました。うれしいです。
ご希望されている家具のサイズなどが分からなかったので、あらためてご連絡させて頂きましたら、さっそく一度こちらまでいらして下さることになりまして、まだ住むのはこれからとなるご新居の図面を拝見させて頂き、いろいろとお話をさせて頂きました。
今回はのメインは食器棚と言うお話でしたが、お話をお伺いすると私の個人的な思い入れとしてはカウンター下の収納のほうに気持ちが入ったのです。。そのキッチンは、ガスコンロまでが壁で隠れていて、シンクのあたりがオープンになっていてリビングを見渡せるというレイアウトのキッチン。そのシンクの向かい側がある程度空いているので、そこに収納を組み込みたいと言うのがYさんのイメージでした。こういう形で家具を組み込むお客様は多いのですが、それだけではなく、ここ最近は私たちの作るキッチンをご覧になって、全体的に木で囲われた温かみのある形にしたい、と言うお客様も増えてきておりまして、Yさんにも念のためそういう形ができますよ、ということをお話しさせて頂きました。
例えば、「整えて」のTさんや「あたらしい形」のHさんのような形です。
今あるキッチンとその周りの壁も木で囲うことで、木のキッチンのような印象に見せる、と言う方法です。
Yさん、この仕上がりをとても気に入ってくださって、さっそくこの方法で考えることに。こうすることで、キッチンの背面に作ろうと考えている食器棚がキッチン全体の印象と整ってくるので、この場所がまとまってくると考えています。
さて、どんな形でまとまるかが楽しみです。
木で囲う形と言っても、上の2件のお客様もそうですが、いろいろな納め方があります。キッチンのカウンターの小口をリビング側からも見えるようにしたい、という意見もあれば、全部木で囲ってしまいたい、と言う方もいらっしゃいます。
今回Yさんは木で囲いたい、さらに収納の上部には引き出しをつけたい、と言うご要望でした。
そうなると、その引き出しの上にさらに木の棒をつけなくてはきれいに納まらないから、それを人工大理石の天板にどのように固定しようか・・、できあがってこうして写真で見るととてもきれいに納まっているのですが、ここに至るまでが試行錯誤。毎回いろいろな課題に頭を悩ませながら、最良の形を見つけるのです。
そのような感じで、厚み40mmくらいある人工大理石のボテッとした小口をうまく隠して、引き出しの上にシャープな棒をうまく取り付けることができたので、リビングから見た印象はかなりスマートに納まりました。
そして、食器棚。
こちらはちょっと変わったスペースで、食器棚を置く場所の背面の壁に窓が広い面積を占めているのです。
こうなると収納を増やしたくても変な位置に戸棚をつけることになりかねない。そこで、実際にお部屋を見るまでは具体的な判断はできないのですが、まずは上と下の窓の間に細長い戸棚を作って、カップなどの良く使うものを置けるような棚のようなイメージで作ろうとYさんと考えていたのでした。
もしくは、「かぜがふわりと」のお客様のように、窓を遮らない形で戸棚を作るのも一つの方法かも、と考えていたのでした。
でも、実際にお部屋に入ってみて、またYさんといろいろとお話をしていくうちに、まずは吊戸棚は作らずに下のカウンター収納だけ作って、それでしばらく使っていってからどうしても収納が足りない、ということになったらまた考えましょう、ということになりました。
Yさんご家族がまだここで暮らし始めて日が浅いわけですし、まだまだ見えていない暮らしかたがあると思います。
毎日の過ごし方がひと段落して、自分の動きが分かってきたら、その時に声を掛けてもらえればそれで良いのだと思います。
人生で、何度も暮らし方が変わるって、誰がか言っていました。
家族で居る時の暮らし、一人の時の暮らし、結婚してからの暮らし、子供が生まれてからの暮らしかた、そして子供が巣立ってからの暮らしかた。
部屋の数も間取りもみんなの動き方もその時代時代で全然違ってくると思います。
その都度、私たちに声を掛けてくれたらそれがうれしいのです。
そのようなわけで、今回は、家電を置いてゴミ箱がしまえて、食器がしまえる下の収納だけを作らせて頂くことになりました。
そして、家具取付の日。
とても良いお天気に恵まれたのですが、数日前まで降っていた雪がこの八王子ではまだまだたくさん残っていました。
そのような寒風が通りぬける中、窓を開け放して気持ち良く作業をさせて頂き、無事に設置工事は完了。
思っていた以上にまとまりのある場所が生まれました。
Yさんが使っていたダイニングテーブル(たしかタモだったかな)ともよく合って、気持ちの良い空間です。
その取付の帰りに、Yさんからお土産を持たせてくださいました。
「イマイさん、実はわたし、歌を歌っているのです。」
「おぉ。」
「今は、子供が小さいからちょっと活動をストップしちゃったのですが、歌を歌ったり、楽曲を提供したり、そういう仕事をしているのです。イマイさんのお嬢さんがダンスを習っているって聞いていたからもしかしたら、似た感じのテイストで聞いてもらえたらと思いまして。」
と、お土産の中に歌がつまったCDが。
「あぁ、そうだったのですね。何となく声が透る人だなって。うれしいです。是非聞かせてください!」
とても気持ちがホカホカした帰り道。(もし、私たちのところでイベントを開いた時なんて、お願いしたら歌を聞かせてもらえるのでしょうか。)なんて気軽に相談してしまいましたが、家に帰ってYさんの声を聞いてみたら、そんな気軽に頼めるわけないって言うくらいの迫力のある透きとおった歌声。
これほど素敵な声の人にあのようなことを言ってしまったのか・・、恥ずかしいなと、一人リビングで顔を赤らめていたのでした。
ナラのカウンター下収納とサイドパネル
価格:330,000円(制作費・塗装費)
ナラの食器カウンター
価格:460,000円(制作費・塗装費)
*運送搬入費・取付工事費が別に掛かります。
(目安として、運送搬入費は30,000円から、取付施工費は60,000円から)
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